Speed Bird:Tokyoボンド&ボンドGirlのCoolなSPYスタイル

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ブルーオーシャン戦略

2005-12-16 12:52:43 | SpyなBook
MI6のSpyともなると戦略立案能力も重要。で、最近読んだのが「ブルーオーシャン戦略」なるビジネス本。著者はW・チャン・キム、レネ・モボルニュで二人とも世界屈指のビジネススクールINSEADの教授。

内容はというと簡単に言えば、ライバルと同じ市場で戦うかぎり、どれほど巧妙に戦略を練ったところで、いずれ消耗戦を強いられる。なので、血みどろの戦い が繰り広げられる既存の市場〈レッド・オーシャン(赤い海)〉を抜け出し、競争のない未開拓の市場〈ブルー・オーシャン(青い海)〉を創造することこそ が、熾烈な競争環境を生きる企業が繁栄しつづけるための唯一の方法である、といった内容。

そのツールとして「戦略キャンバス」や「4つのアクション」即ち

1.付け加える
2.取り除く
3.大胆に増やす
4.大胆に減らす

の4つを紹介。それらの項目を見つけるための6つのパスについても説明している。 その説明の題材として取り上げられるのはT型フォード、サウスウエスト航空、シルク・ドゥ・ソレイユ、日本からはQBハウスやimodeなどなど豊富な事例。

その中で最近よく見るワインのイエローテイルな ども紹介されていて、へぇーこういう戦略で伸びてきた会社なのか、なんて勉強にもなった。この会社、ビールやカクテルを飲んでる顧客に目を向け、それまで のビンテージや伝統格式、タンニン、オーク、深み、熟成といった要素をバッサリと切り落とし、飲みやすさ、選びやすさ(ワインの専門用語に頼らないマーケ ティング)、シャルドネとシラーズへの絞込み(今はカベルネとかメルローもあるみたいですが)、さらには業界で初めて赤と白のボトル形状の統一化といった 戦略の製造流通コストの低減化による低価格の実現などで、またたくまに激売れワインとなったもの。

こうしたいろんな例が紹介されていて読んでいて面白い。新鮮な見方。ただ、実際には何をブルーオーシャンと見なすかが難しいところか。実際にはブルーオー シャンと自分が思ってやっていることが実はレッドオーシャンから抜け出ていないことがあるだろうし、新規分野であればそれが必ず売れるわけでもない。ブ ルーかどうかは結果論的な面もあるだろう。そのあたり成功事例しか出てこないのだが、ブルーオーシャンを狙っていたつもりだったのに失敗した事例など、ブ ルーオーシャンへのアプローチの突っ込んだ分析も欲しかったなぁというところ。 それでも新しいものの見方という意味で面白いです。

ブルーオーシャンを探すという考え方、ビジネスだけでなくいろんな場面で応用できそう。ボンドガールを合コンで探すというのはレッドオーシャンということかな。SPYも今後はブルーオーシャン志向でいきたいものだ。