南十字星の軌道  “SOUTHERN CROSS ORBIT”

サッカー日本代表と浦和レッズのサポーターで料理する事、映画鑑賞、スポーツする事が好きな45歳の子持ちのオッサンの独り言

夜になって・・・

2011年04月20日 00時37分17秒 | 世の中を見て
 3月は春、といっても夕方5時を過ぎると、外は暗くなってきます。

夕方と言うよりは夜と言う感じになってもお客様は増える一方です。
おまけにトンでもないハプニングが発生しました。

 電車が地震の影響でストップしたために、社用車、タクシーで帰宅する人が増えたために道路が至る所で大渋滞。
この結果、配送車両が時間通りの運行をする事が出来なくなってしまいました。
本来ならば5時半頃店着する筈の、雑貨や加工食品(カップラーメン等)が「大幅に遅れます」との連絡。
更に「到着時間は不明です。何時になるか解りません」

 これには流石に参りました。
食べ物を求めてやって来るお客様は増える一方。次々に大量に買っていきます。
次第に棚の上から商品が“消えて”いきます。

 19時前にはお弁当、惣菜、麺類、パスタ等主だった主食副食類は完売状態。
おでんも「70円均一セール」並みに次から次へと仕込まないと間に合いません。
この仕込みは私の得意な仕事ですから「一手に引き受け」です。「これからはおでん屋の親父と呼びな」と言う状態です。

 店頭の公衆電話には順番待ちで並ぶ人の列が。
携帯がつながらず有線の電話が連絡手段の「頼みの綱」でした。

 徒歩で帰宅を試みる方でしょうか、「トイレを貸してください」と言う声が普段の3倍以上ありました。
交換したばかりのトイレットペーパーがあっという間に瘦せ細っていきます。
 こういう方々の購入品は「温かいお茶、中華まん若しくはホットスナック」と言うのが定番でした。
しかしこんな事態を想定して商品発注はしていません。
 通常よりはるかに多いお客様に対応出来る数が在庫されているわけも無く、中華まんもホットスナックも21時前には完売。
ホットドリンクも温まる野に必要な時間をウォーマーの中で過ごす間も無くお客様の手の中に・・・
きっと生暖かくもなっていないコーヒーやお茶を手にされた方もいらっしゃるのではないかと思います。

 19時を回った頃、すでに勤務を終えて帰宅したはずのY君の姿が・・・
忙しい合間に「どうしたの?」と声を掛けると
「山手線、横須賀線、湘南新宿ライナー、私鉄全て運休状態と言うのを電話で伝えようと思ったのですが、
電話が繋がらないので伝言に来ました」との事。
「ありがとう」と答えましたが、Hさん、Iさんと私はこの結果『帰宅する手段が無くなった』事を知ったのです。
私以外の2人は明日の土曜日は、休み、です。
しかし私は出勤予定、近くのホテルも空いてない。
 多くのお客様を接客しながら、頭の中は「今夜どうしよう?何処で寝ようか?」と考えていました。

 気がつくと常連のお客様が来店している事が多くなってきました。
「無事だったんですね、お顔を見る事ができてホッとしました」なんて会話は今日何回しただろう?
「地震のときどうしてました?」が挨拶代わりになったのはどのお客さんからだろう?なんて感じです。
「水道橋から6時間かけて歩いてきました」と言う常連の女性の方。
「今日は会社に泊まります」と言う近隣の工場の方や会社の営業マン。
私が通っていた病院の看護師さんは「帰りの手段が無いので院長先生の自宅にみんなで泊まらせてもらいます」と
お菓子やジュースを購入。

 その頃実は先ほどやってきたY君、制服に着替えてレジに入っていました。
「あんまり大変そうだから」と言いながらお客様の対応をしてくれています。
総勢6人でひたすらレジを打ち中華まんやホットスナック、おでんを出してとやってる22時頃夜勤の2名が到着。
「まだ雑貨や加工食品は来てないんだ」
と連絡。
すでに弁当等は跡形も無く、カップ麵も棚を売っている状態。
お菓子も殆ど無く、食べ物最後の砦は「健康食品」。カロリーメイトやソイジョイ等だけになっていました。
当然おでんやホットスナック、中華まんは完売。
携帯電話の充電器や電池、シャツや下着、生理用品、歯ブラシ歯磨き等もほぼ売り切れ状態。
そんな中22時半頃、雑貨や加工食品を乗せたトラックが到着。
 
 帰宅可能なITさんと応援してくれたY君は取り敢えず帰宅。家がとても近いHO君と帰宅不可能なHさんIさんと私の4人で手分けして検品して品出し。
夜勤の2名がレジを打って、私たちが必要に応じてレジも手伝う、こんなフォーメーションで24時過ぎ頃品出しが完了。
 
 帰宅不可能なHさんIさんと私の3人は「このまま店で夜明かししよう」と話していました。
そんな矢先、またも私に大変な事が起こりました。