白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

イルミネーション

2022年12月09日 20時37分28秒 | 日記
クリスマスが近づき、色々なところにイルミネーションが飾り付けられた。
歳のせいなのか、(まあ、昔からそうなのだけど)どうも好きになれない。
英語では単に照明のことをいうらしいが、日本では電飾をそう呼ぶらしい。
田舎に住んでいるせいか、夜空の星の方がよほどキレイだ。そして、眼下に瞬く遠い街の灯、見ているだけで涙が出そうなくらい。
好きな人もいるのだから、あまりケナスのもナンだが、チャチな作り物感がいなめない。
同じものでも、フランス語のイルミナシオンはちと訳が違う。
かのランボーの詩集の題名だ。
壁飾り、もしくは壁画。ここにはチャチな感じはみじんもない。
そうはいってもクリスマスは嫌いではない。
鶏のから揚げは食べないが、ケーキは食べる。
ジングルベルの音楽や、赤鼻のトナカイ、クリスマスイブ、サイレントナイト、クリスマスキャロルの頃には、恋人がサンタクロースなどの歌も大好きだ。

昨日は日本があの愚かな戦争を始めた日から81年目。
あろうことかこの時期に時の政権は大軍拡、大増税を打ち出した。
軍需産業はさぞお喜びだろう。
泣くのはいつも庶民だ。
過去の悲しい出来事を壁画のように壁に飾って、今後への戒めとするがいい。

身の回りには戦前生まれの人たちがかなりいる。
そして仕舞支度に追われている。
あるものは、旦那さんが先立ち、軽井沢の別荘風にした庭の始末に困って伐採を頼みに来た。またある人は、旦那さんが軽い認知になり、長年住み慣れた家を処分して娘さんのところに行く予定で、たくさんの荷物の処分を頼んできた。親しい人達なので、むげに断るわけにはいかない。少しづつそれらの仕事をしつつ、わが身の行く末のことなど考えたりしている。
もうそういう年齢に差し掛かったのだ。
曲がりなりにも戦争のない時代を生きてきた。
この国がまた戦争準備の方向に行くとすれば、孫たちの未来を心配しないわけにはいかない。



12月。
この1年のことも、昔のことも、少しだけ先のことも色々思う月。