どうも、病院のトップの方々は緩和ケアというものや、緩和ケアってどんなケアをしているのかということに理解が乏しいと思えてなりません。
緩和ケア病棟に、他施設から入職される方がいらっしゃいますが、その方がすぐに辞めてしまわれます。
やっぱり、原因は何だったのかな?って考えてしまいます。
当初、その看護師さんは緩和ケア病棟で勤務することを希望しているとのことでした。
再度、ポンが話を伺ったところ…。
最初から、緩和ケア病棟に勤務したいなんて希望していない、とのことでした。
長らく、老健施設での勤務が長く、病棟での勤務経験がないので、緩和ケア病棟での勤務にとても不安を抱えておられました。
それでも、緩和ケア病棟でやりたいと思っているのなら、何とかなる、と信じて、いろいろお伝えしました。
その方も、「私にはこういう仕事は向いていると思う…。」と言ってくれたので。
病院を辞めるということは、その看護師さんにとっていいイベントではありません。
病院にとっても同じです。
辞めるとなると、その方とどうして辞めようとされているのか、お話を伺うことになります。
そんな時、うちの病院では誰が何を言った、言ってないということが、当事者同士で大きくずれていることがあります。
いったい、だれのいうことが本当なのか?と首をかしげたくなることが多々あります。
そうそう。
いいイベントではないので、そんなことが起こるのは致し方ないのかもしれません。
ただ、そんなこんなの中。
トップが緩和ケア病棟についていつも、
「あの病棟はゆっくりした病棟だから、じっくりやっていけばいい。いける、いける。」と言っていることがとても遺憾です。
そして、配属された看護師さんは、ギャップに慌てます。
緩和ケア病棟って、患者さんが少ないから、ゆったりと仕事ができるんじゃなかったの?
緩和ケア病棟って、患者さんが少ないから、超過勤務はないんじゃなかったの?
ってな具合で。
看護部のトップの方や病院のトップの方には常々、お伝えしています。
緩和ケア病棟は、そんな楽園のような、「楽な」病棟ではない、と。
私自身は、緩和ケア病棟は確かに、一般病棟に比べれば、患者さんの人数は少ないけれど、必要とされる自分のエネルギーは、救命救急センターと同じくらいのエネルギーが必要だと思っています。
病棟のスタッフのみんなもそう感じているところです。
配属されるスタッフには、緩和をやりたいと意気込んでやってきてくれる方もいます。
そんな方の存在は、とても頼もしいです。
ただ、うちの病院の場合は、そんな方は稀で、「事情あり」で、一般病棟では勤務しづらい方が多く配属されます。
それはなぜかというと、病院が、緩和ケア病棟はゆったりしているところだから、ゆったりと仕事ができる、と勘違いしているからです。
「事情あり」なら、納得できるところもあるのですが、「問題あり」の方も配属されます。
要するに、ほかの病棟で対処しきれないスタッフは、緩和ケア病棟に配属しておけばいい、というような感じ。
「問題あり」のスタッフがいると言い切ってしまうと非常に問題のある言い方になってしまいますが、現実的に、職場にはそんな方ってどこでも存在するものです。
…で、緩和ケア病棟で息長く勤務していただけるのなら、ありがたいのですが、短期間で辞めてしまうってことがあるんですね。
そうすると、「緩和ケア病棟がスタッフを潰した」とうわさが病院に流れます。
病院内での緩和ケア病棟の評判はすこぶる悪いです。
院内では緩和ケアの概念自体が正しく認識されていないということも大きく影響しています。
とても残念でなりません。
辞めたいと言い出すのは大変なことです。
それを切り出さないといけない、その看護師さんにも申し訳ないケースもあります。
でも。
新しいスタッフを受け入れる側としましては、続けてもらいたくて、文献をすすめてみたり、話を聴いたり、緩和ってね・・・ってお話をしたり…、励ましたり。
その労力が無駄になる、このむなしさったらありません。
おまけに、とんでもないうわさが流れる…。
今、緩和ケア病棟はスタッフが不足しています。
緩和ケア病棟ではよくあることなのかもしれません。
人員の配置について、トップに尋ねてみましたところ。
こう、言われました。
「緩和ケア病棟にかわれ、っていったら、それは辞めろってことになるからなぁ…。」
どうしてそんなことになるの????
どうして、そんなことになっているの?????
そこには誤解があるということにどうして気が付いてもらえないのかな…。
病院の緩和ケア病棟に対するビジョンが見えなくなってきています。
毎日、心身ともにエネルギーが消耗していくような感覚。
自分。
よく、イラっとしてる。
最近、よく、
イラっとしてる。
そして、消耗。
この悪循環を断ち切る術が見当たらず、日々の業務に忙殺されています。