読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

柴田よしき著「聖なる黒夜」

2010-06-27 | 柴田よしき
聖なる日の夜、一体何が起こったのか。二人の男の悲しき魂の物語。
東日本連合会春日組大幹部の韮崎誠一が殺されて、容疑をかけられたのは美しい男妾あがりの企業舎弟
・・・それが十年ぶりに警視庁捜査一課・麻生龍太郎の前に現れた山内練の姿だった。
あの気弱なインテリ青年はどこに消えて、殺人事件を追う麻生は、幾つもの過去に追いつめられ、暗い闇へと堕ちていく。
人物描写が心理描写が素晴らしい。事件を通して人間の心理を浮かび上がらせ人との出会いの機微や哀しさ、残酷さそして愛しさ、人生の深遠を描いています。
これは恋愛小説なのか? ベストセラー「RIKO」シリーズから生まれた男の魂の物語。
山内はこの他にも「所轄刑事 麻生竜太郎」、花咲慎一郎シリーズの「フォーディアライフ」、「フォーユアプレジャー」、「シーセッドヒーセッド」、
「私立探偵 麻生竜太郎」「アソングフォーユー」などに登場して柴田よしき作品には特別なキャラで著者の思い入れの強く深い人物なのでしょう。
印象深く心に残る作品です。
2002年10月角川書店刊

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