東京の下町商店街から、綱引きで世界を目指す「綱引き小説」。五輪の正式種目だった時代もある一本の綱を1チーム8人で引き合い勝敗を決める「綱引き」。歴としたスポーツ競技だ。東京・蒲田の綱引きチーム「プルスターズ」は、商店会結束の象徴として発足。全国大会優勝の実績も持つが、主力選手の高齢化や長引く不況の影響で休眠状態に。しかし、チーム最年長53歳のキャプテン真島と、アイルランドからの留学生ケリーとの出会いがきっかけで、5年ぶりにチームを立て直すことになった。母国では綱引き選手として活躍するケリーの指導で、ふたたび日本一を目指し、練習をスタート。真島はスポンサー探しや新メンバー募集に奔走するも、道のりは平坦ではなく・・・。やがて元力士の三池、元ラガーマンの永村、元ボート選手の立川が加わり、ケガや仕事との両立、家族の理解など様々な問題を解決しつつ女子綱引きの経験者で監督を引き受けてくれた娘の朱音との感動の人生再起動物語になっています。
2024年11月実業之日本社刊