読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

堂場瞬一著「絶望の歌を唄え」

2018-12-22 | 堂場瞬一

内戦で荒れた外国の選挙監視要員として警視庁から派遣された過去を持ち今は警視庁公安部外事課刑事を退職して神田で喫茶店のマスターをしている安宅真。10年前の当時、治安が不安な現地で日本人ジャーナリストの田澤直人と出会い音楽の趣味が合い親しくしていたがトラックを使った爆弾テロに遭い別れ別れになる。安宅の神田の喫茶店「フリ―バード」の近くでテロが起きた。それは10年前、安宅を退職に追い込んだ彼の地のテロを思い出させることになるのだが・・・・。日本がイスラム過激派のテロの餌食になったら・・・。

テロによって人生を狂わされた男、過去と断絶した男が、再び覚醒する。10年の友情にさよならを告げる、究極に、切ないハードボイルド・サスペンス。謎の女も登場するなど、話しは過去に遡ったり二転三転しハードボイルドの様相でミステリアスなのだが、何かリアル感と盛り上がりに欠ける展開で男の友情も感じられず、これといって感情移入も出来ず不完全燃焼気味な読後感。

201712月角川春樹事務所刊


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