読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

貫井徳郎著「微笑む人」

2014-02-26 | 貫井 徳郎
エリート銀行員仁藤俊実が妻子を殺したは意外な理由だった。
そして事件はすべてのはじまりにすぎなかった。逮捕・拘留された安治川事件の犯人の仁藤は世間を騒がせ、ワイドショーでも連日報道された。
この事件に興味をもった小説家の「私」は、ノンフィクションとしてまとめるべく関係者の取材を始める。取材を進めると周辺の人物は一様に「仁藤はいい人」と語るが、一方で冷酷な一面もあるようだった。
さらに、仁藤の銀行の元同僚や大学時代の同級生らが不審な死を遂げていることが判明してくる。
仁藤は本当に殺人を犯しているのか、そして殺害のその理由とは・・・
終盤の意外な展開は問題の回答を読者にまる投げしたような結末でガッカリした。折角のそれまでのいろんな伏線が活かせないまま終わって残念。
「世間の人はみんなわかりやすいストーリーを求めてるんです。わからないのはいやなんです・・・
最終的に理解できる結末があるなんてフィクションの中だけですよ」(p270)
2012年8月実業之日本社刊

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 福田和代著「東京ダンジョン」 | トップ | 萩原浩著「花のさくら通り」 »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (けん)
2014-02-27 09:37:51
同感♪
貫井徳郎は大好きな作家さんの一人なんだけど、俺ももう少しちゃんとした結末が欲しかったな~。
返信する

コメントを投稿

貫井 徳郎」カテゴリの最新記事