読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

染井為人著「悪い夏」

2024-08-04 | さ行
2017年第937回横溝正史ミステリ大賞の優秀賞受賞作。ノワールサスペンス。26歳の佐々木守は人口30万の千葉県船岡市役所の生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、訪問した生活保護受給者の女性に肉体関係を迫っていると知った守は、真相を確かめようと女性の家を訪ねる。しかし、その出会いをきっかけに普通の世界から足を踏み外して・・・。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出を目論む地方ヤクザ。加速する負の連鎖が、守を凄絶な悲劇へと・・・・。主な登場人物が皆悪人。ちょっとした些細なことで人生が暗転し転落する恐怖。本当に生活保護が必要な人が貰えない日本社会が悲しい。私的には再読不適作品。
2017年9月株式会社KADOKAWA刊



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