読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

佐藤青南著「一億円の犬」

2024-07-14 | さ行
犬が絡んだミステリー。六本木のセレブ妻という設定で、SNSにマンガ「保護犬さくら、港区女子になる」を投稿している32歳の独身小筆梨沙。ある日、出版社の編集者から書籍化のオファーが来る。動画サイトで人気になれば億単位の収入も夢ではないという。プロフィールの嘘他人の画像を加工し投稿したサイトを取り繕うため年収一億円を夢見る梨沙は大胆な行動に出るのだが、想定外の“事件”に巻き込まれる・・・。殺人者は誰か、噓をついているのは誰か?人生で何度も嘘をつくことはあるが、嘘で塗り固められた人生とはどんなものなんだろう。SNSで自分を大きく見せることが楽しい人がいるのは想像できるが・・・金があれば何でも解決できるとは幻想にすぎない。嘘にまみれた主人公が保護犬と暮らし、やがて自分自身の人生を取り戻すハーピーエンドの展開に。犬を飼う事の思いが伝わって来る。
2023年11月実業之日本社刊

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染井為人著「黒い糸」 

2024-06-13 | さ行
千葉県松戸市の結婚相談所でアドバイザーとして働くバツイチ子持ちの平山亜紀は、仕事で顧客とトラブルを起こして以降、無言電話などの嫌がらせに苦しめられている。亜紀の息子・小太郎が通う旭ヶ丘小学校の6年2組でも、クラスメイトの女児が失踪するという事件が起きていた。事件後に休職してしまった担任に替わり、小太郎のクラスの担任を引き継いだ長谷川祐介は、クラス委員長の倉持莉世から、クラスの転入生の母親が犯人だという推理を聞かされて戸惑うが、今度はその莉世が何者かに襲われ意識不明の重体となってしまう。特定のクラスの周辺で立て続けにおきる事件の犯人は同一なのか、またその目的とは。・・・多種多彩の怪しい強烈キャラの登場人物たちによって次々に起きる謎が謎を生む展開。誰もが怪しい展開で最後には意外な人物が犯人。繰り返しウザい持論をとなえる男性教師長谷川の兄のキャラも面白い。一気読み出来そう。続編もありか?
2023年8月角川書店刊 

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佐藤青南著「犬を盗む」

2024-06-10 | さ行
著者は「ある少女にまつわる殺人の告白」で第9回『このミステリーがすごい! 』大賞優秀賞を受賞し、2011年同作でデビューした作家。高級住宅地で一人暮らしの老女が殺害された。部屋には、かつて犬を飼っていた痕跡があり、刑事たちは周辺の捜査を開始する。一方、雑誌記者の鶴崎は、あるスクープをモノにするためコンビニでアルバイトを始める。同じコンビニで働く松本の過去を知る鶴崎は、松本が突然犬を飼い始めたことに驚愕するが・・・、時々挿入される犬目線の段落。深まる謎。犬好きの刑事、犬アレルギーの刑事、犬好きのコンビニの店員、犬を飼う推理作家、ドックラン場に集まる犬好きたち読み進めるうち何か引っかかる違和感のある展開で誰が本当に悪者なのかと・・・後半明らかになるどんでん返しの真実に『なるほど』の納得。
2022年9月実業之日本社刊 

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末浦広海著「君と、君がいる彼方」

2024-06-04 | さ行
相原孝之は一級建築士で、妻の貴美子と中学1年生の娘・美加、小学2年生で料理好きの息子・康文の4人家族だ。ある日、息子が車にはねられ意識不明の重体に陥るが、時を同じくして、孝之の不倫とそれによる妻のストレス、そして娘が学校でいじめられていることが発覚し、家族は瓦解寸前に。そんなとき、認知症の老人が相原家の前に何度も現れ、孝之の心にもさざ波が立つ。孝之には幼い自分と母を捨て駆け落ちした父親がいたのだ。一方、康文の意識が戻らない中、不思議な認知症の老人とのふれあいを重ねるうちに、貴美子と美加の2人は驚くべき事実に気づくことに。不倫、いじめ、交通事故、そして認知症老人の作る手料理――崩壊寸前の家族に訪れた奇蹟の13日間のファンタジー。DNA鑑定の結果を見ないで燃やすシーンや他人かも知れない人を引取るなど料理が重要な役割を果たすドラマチック仕立てだがファンタジー的ハッピーエンドの小説でした。
2021年2月中央公論社刊
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佐野晶著「毒警官」

2024-05-08 | さ行
2019年第1回警察小説大賞受賞後の第1作目作品。主人公は37歳の鳩裏交番の「ごんぞう」警官阿久津晴也。窃盗の罪で横浜刑務所横須賀刑務支所に収監されていた利根太作は、身柄引受人の保護司が見つかったことで仮釈放され、社会復帰後は、保護司の娘・小海友紀が営む辻堂のレストランを住み込みで手伝うことになる。友紀の同居人である阿久津晴也は、窓際警官として交番に勤務する傍ら、立検しづらい家庭内暴力や性虐待の加害者を、“毒”をもって殺さず粛清していた。利根が見込まれたのは、窃盗のスキルとしての鍵開け技を期待してのことだったのだ。早速盗撮用の機械を忍び込んで設置すると・・・・。毒が効かないどころか、快楽を得るという特異体質の阿久津のキャラが面白い「毒を以て毒を制す」「毒は薬、薬は毒」と毒を快楽の手段と陶酔する姿が面白かった。利根とのコンビもぴったりだった。
2021年10年小学館刊


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佐野晶著「ゴーストアンドポリスGAP」

2024-05-05 | さ行
2019年第1回警察小説大賞受賞作。「ごんぞう」=自主的窓際警官のこと。警察用語で「能力や経験があるのに働かない警察官」。新人の警察官桐野哲也が仮配属となったのは神奈川県辻堂にある鳩裏交番。「聞いてると思うけどさ。俺たちはごんぞうだから。無駄な仕事はしないから。張り切ってガタガタ騒いだりしないでね」いわゆる“ごんぞう”ばかりが集まった交番で、緊急配備の連絡にさえ誰も反応しようとしない。県警幹部も扱いに手を焼く“ごんぞう”たちだが、「巡回」だけは大好きで、住民との世間話をきっかけに事件に首を突っ込んでゆく。そんな中、ホームレスばかりを狙った連続殺人事件が発生。“ごんぞう”たちはやっと犯人に辿り着くのだが・・・。イケメン班長の小貫幸也や斎藤。2班の木本、やまやの高木、隅田たちのごんぞうの過去がエピソードとともに少しずつ明らかになり展開される警察官としての矜持に納得。題名のゴーストと意味合いが不明だったが面白い設定で小貫のキャラが良かった。
2019年12年小学館刊


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笹本稜平著「流転 越境捜査」

2024-04-16 | さ行
21年11月死去された著者の最後の越境捜査シリーズ第9弾。神奈川県警の小悪党刑事宮野裕之は川崎競馬場で負け続けての帰り、国際指名手配されている木津芳樹を見つけた。
木津は12年前の都下の奥多摩で起きた富豪一家惨殺事件の教唆犯である。事件直後20億円が匿名口座に移行され略取された時の犯人が帰って来たのだ。さっそく警視庁捜査一課で迷宮入り事件の継続捜査を担当する鷺沼が捜査に乗り出す。鷺沼智哉・宮野・三好・井上・山中彩香・福富、いつものタスクフォースの面々が活躍する展開。宮野が仕入れてきた行方不明の20億円を過去の事件を暴きながら探し求める。仮想通貨の仕組み等がよく理解出来ないまま最後に経済的制裁でお金を得た人が意外でしたが、好きなシリーズだったのでこれが著者笹本さんの作品の最後でもう読めないと思うとやっぱり寂しい。・・・『合掌』
2022年4月双葉社刊


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佐野広実著「私が消える」

2024-04-05 | さ行
2020年第66回江戸川乱歩賞受賞作。元刑事の藤巻は、交通事故に遭い、自分に軽度認知障碍の症状が出ていたことを知り、愕然とする。離婚した妻はすでに亡くなっており、大学生の娘祐美にも迷惑はかけられない。途方に暮れていると、祐美が藤巻を訪ね、相談を持ちかけてくる。介護実習で通っている施設に、身元不明の老人がいて、施設の門の前で放置されていたことから、「門前さん」と呼ばれており、認知症の疑いがあり意思の疎通ができなくなっていた。これは、自分に課せられた最後の使命なのではないか。そう考えた藤巻は娘の依頼を引き受け、老人の正体を突き止めるためにたった一人で調査に乗り出す。刻一刻と現れる認知障碍の症状と闘いながら調査を続ける藤巻は、「門前さん」の過去に隠された恐るべき真実に近づいていく。自分自身も軽度認知症碍と診断された訳ありの元刑事が競馬で当てた資金を使い活躍する社会派ミステリー。身元不明の認知症患者が何者かということがわかり始めるまでは、ゆっくりとした地味な展開が続きますが、過去の陰謀が明らかになる展開後は、派手なドンパチや適度などんでん返しもあり文章の旨さに最後まで飽きずに読めました。「記憶がポロポロとこぼれ落ちて行ってしまい、なにもわからなく直前、最後に残される記憶は、いったい何だろうか、と。・・・それこそがその人間が生きた証しでもあるように感じる。」(P276)
2020年9月講談社刊

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斎藤詠一著「到達不能極」

2024-03-23 | さ行
第64回江戸川乱歩賞受賞作(平成30年)。冒険SF小説。現在と過去の2つの物語が並行して語られる。2018年、遊覧飛行中のチャーター機が突如システムダウンを起こし、南極へ不時着してしまう。ツアーコンダクターの望月拓海と乗客のランディ・ベイカーは物資を求め、今は使用されていないナチスドイツの秘密「到達不能極」基地を目指す。一方日本の南極観測隊も原因不明の通信不能の危機に遭遇していた。1945年、ペナン島の日本海軍基地。訓練生の星野信之は、ドイツから来た博士とその娘・ロッテを、南極にあるナチスの秘密基地へと送り届ける任務を言い渡される。現在と過去、二つの物語が交錯するとき、極寒の地に隠された“災厄”と“秘密”が目を覚ます・・・。南極大陸を舞台にしたスケールの大きなSFだが後半科学的裏付けが不足したリアル感ない展開で少し残念。読みやすい文章と戦時中のユダヤ人少女との日本人兵士との恋愛部分もあり楽しく読めた。
2018年9月講談社刊
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佐野広実著「シャドウワーク」

2024-03-21 | さ行
シャドウワーク=生活の基盤を維持する不可欠な労働。報酬の支払わない仕事。家庭内暴力・警察官の夫からのDVを受けている千葉県警の女性刑事の北川薫と同じく暴力夫によりケガを負い病院から風変わりなシェルターにたどり着いた紀子の2つの視点から交互に展開する。溺死体の事件を担当したが自殺と処理されたことに納得がいかず個人的に調べる女性刑事の薫。4日に1人、妻が夫に殺されているという、声を上げられないDV被害者たちが、今日もどこかで心と体に瀕死の重傷を負っている。命すら奪われかねない状況に置かれながら法に守られず、絶望の果てを見た女たちが生きる世界。シェルターのその家には、ある一つの「ルール」があった。・・・「法律は力のあるものが、踏みにじる側の者が、自分の都合よく作ったものに過ぎないわ。だから・・・万能でもない。・・・世界は法律で裁けない悪意に満ちている。」(P325)現実がどうにもならず、被害者だけが生涯脅えて耐え続けるしかないのなら…「一度だけ他人を押しのける」ことは正当だとさえ思ってしまう。法整備に公的補助や他に方法がなかったのか終わり方に納得感が持てなかったが内容は面白かったし考えさせられた。
2022年9月講談社刊
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佐野広実著「誰かがこの町で」

2024-03-12 | さ行
ミステリーサスペンス。岩田法律事務所に、かつての友人の娘、麻希を名乗る女がやってきた。彼女は孤児で自分の出自を知りたい、ということだった。心に傷を抱える事務所の補助員、真崎雄一はその仕事を引き受けることにしたが、人探しを続けるうちに、ある街にたどり着く。しかし、この街、何がかおかしい・・・人もうらやむ瀟洒な住宅街。その裏側は、忖度と同調圧力が渦巻いていた。やがて誰も理由を知らない村八分が行われ、誰も指示していない犯罪が起きる。外界から隔絶された町で、19年前に何が起きたのか。いま日本中のあらゆる町で起きているかもしれない惨劇の根源を追う。変だと思っている者はあまりいないかもしれない。「この町ではそういうものなのだから、従うのが当たり前だ」と、そのうちに何にも違和感も、感じなくなる。わたしにしても、特に生活に支障がないかぎり、なんとなくそうなっているのを認めているといってもよかった。あらためて口にすると角が立つからだ。背筋が寒くなる不気味度が読み続ける程のグロテスクなサスペンス。「不作為の罪に対する良心の呵責」が誰にも起こり得ると共感できる。オウム弁護士一家殺人事件。安倍政権時代の忖度政治を思い出した。読者を引き込む力を感じ面白かった。「善悪の判断より何かを、つい優先してしまった。その挙句に自らの行為を糊塗し続けた。・・・そんな場面に直面したとき、ブレーキをかけることができるかどうか」(P334)
「強がる人間はいても、実際の人間は弱い。弱いとわかった上で、周囲に流されず、周囲からに立ち向かっていけるかどうか」(P354)
2022年1月講談社刊


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司馬遼太郎著「軍師二人」

2024-02-04 | さ行
8つの短編歴史小説。何処から来たのかかなり前から本棚に有りいつかは読もうと思っていた作品。軍師と言えば竹中半兵衛と黒田官兵衛と長い間思っていたのだが表題作の軍師二人は大阪城の豊臣方に味方した勇将後藤又兵衛と智将真田幸村のことでした。徳川方と如何に戦うかという戦略を巡る二人をとりまく心理や感情の様子を書いた、名将なるが故の葛藤と互いの深い洞察を語られます・・・「軍師二人」。徳川家康の女性観を描く・・・「嬖女(めかけ)守り」。他、「侍大将の胸毛」「雑賀の鉄砲舟」「女は遊べ物語」「雨おんな」「一夜官女」「割って、城を」登場人物一人ひとりが皆魅力的で面白かった争乱の時代を生きた、戦にも、女にも強い、生き物の典型としての男たちを描かれていて、興趣尽きない短編集。安土桃山時代の女性の描き方が上手い、けっして男や時代に翻弄される者とは描かれていない強かな女たちです。
1968年12月講談社刊
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新堂冬樹著「#刑事の娘は何してる?」

2024-01-27 | さ行
コメンテーターや情報番組MCが唇を削がれ十指を切断される連続殺人事件が発生。額には「粗大ごみ処理券」のシールが貼られていた。被害者の共通点はこの国の「老害」をマスコミやネットで糾弾していた。
三人目の被害者石井信助が出会い系アプリに嵌っていたとの情報を得た神谷刑事と三田村刑事。一方コルレオーネ刑事神谷の娘朝陽は、友だちの楓が出会い系アプリに登録していて行方不明になっていた。楓を探すためアプリに登録した朝陽は誘い出されたあげく悲劇が訪れる。
刑事の娘が危険を冒して犯人に接触する。あるかも知れませんが荒唐無稽でリアル感の薄い展開で無茶な設定のお話でした。登場人物の誰にも感情移入が出来ず残念。
2023年4月中央公論新社刊
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曽根圭介著「黒い波紋」

2023-11-14 | さ行
元刑事・加瀬将造(38)は、借金取りから逃げ回るロクデナシの日々を送る。ある日、30年前子どもの頃に家を出ていった父親が、孤独死したとの知らせを受ける。加瀬は父親が住んでいたボロアパートを訪ね、金目のものがないかと探すと、偽名で借りた私書箱の契約書があり、何者かが毎月30万円を送金していることを知る。さらに天井裏には古いVHSのビデオテープが隠されていた。再生した映像に映っていたのは・・・。父親の遺したVHSを使い、政治家を強請る元刑事の将造と、その政治家の父親、祖父の2代に仕えた臼杵家に大恩がある混血の老人である生方貞次郎の二人が主人公。「ゆする側」と「ゆすられる側」の視点が交互に語られるのだがクズの元刑事、どうしょうもない腐れ3代目政治家臼杵浩太、半グレの外道ととんでもない人間だらけが登場する昭和の臭いぷんぷんの人間の業の深さが随所に残るクライムミステリー小説でした。最後に表紙絵に繋がる展開は見事。
2017年6月朝日新聞出版刊

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染井為人著「鎮 魂」

2023-07-23 | さ行
クライムサスペンスミステリー。世間を騒がせている半グレ集団「凶徒聯合」の主要メンバーの一人坂崎が殺された。警視庁組織犯罪対策部特別捜査隊の古賀刑事と若い同僚の窪塚刑事は暴力団や半グレ同士の抗争と見て捜査をはじめるが、それを嘲笑うかのように次は元メンバーでユーチュバーの田中が配信中に殺害された。
そしてまた一人と。疑心暗鬼になっていくメンバーたち。別の殺人事件で海外逃亡中のリーダー石神の行方。警察内部の内通者の存在。そして、犯人を持ち上げるSNSの住民たちとある女性の存在。「凶徒聯合」の本を出そうとする編集者天野の存在。様々な要素と登場人物たちの善悪が入り乱れる中、
犯罪集団への復讐が追行される展開。
復讐・正義、罪と罰と物語を通じて作者からの問いかけに考えさせらる内容だった。

2022年5月双葉社刊 


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