「わが名はオズヌ」「ボーダーライト」に続くオズヌシリーズ。
神奈川県警少年捜査課の高尾と丸木のもとに、旧知の高校生・賀茂が失踪したという報せが届く。賀茂は古代の霊能者・役小角の呪術力を操る不思議な少年だった。
賀茂は失踪前、半グレに追われていたという。高尾たちが失踪の経緯を調べると、外国にルーツをもつ若者たちと半グレ集団の間で抗争が起きつつあることが判明する。事態はやがて、カルト的人気を誇る女性ボーカル・ミサキを巻き込んだ誘拐事件へと発展し・・・。
オズヌが氏名を聞いて問題が解決するという安直さが陳腐。ストーリーも結末も想像できる人物描写も心の動きや深みもなくご都合主義の展開で著者の駄作決定。
2024年9月小学館刊
