読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

米映画「猿の惑星/キングダム」

2024-05-18 | 映画
2024年米SF映画。原題「Kingdom of the Planet of the Apes」ウェス・ボール監督作品 。 
「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」「猿の惑星:新世紀(ライジング)」「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」に続くシリーズ第4弾。 
今から300年後の世界。猿が進化を遂げる一方、かつてこの惑星の支配者だった人間は退化し、まるで野生動物のような存在になっていた。そんな中、この惑星の命運を大きく変える可能性をもつ人間「ノヴァ」(フレイヤ・アーラン) が出現する。一方、帝国の冷酷な独裁者であるプロキシマス・シーザーによって故郷の村を滅ぼされ、家族や友と離れ離れになってしまった若き猿ノア(オーウェン・ティーグ)は、旅の途中で出会った年老いたオランウータンのラカ(ピーター・メイコン)から、猿と人間の共存についての昔話を聞かされ、ラカがノヴァと名付けた人間の女性と出会う。やがてノアは、ノヴァと共に巨大な帝国を築くことを目論む独裁者プロキシマス・シーザー(ケヴィン・デュランド)に立ち向かう。プロキシマスは逃げ出したある秘密を抱かえたノヴァを追っていた。ノアが出会った人間の女性に隠された秘密とは・・・進化は本当に彼らを選んだのか? 
過去に観た傾いた自由の女神の映像の衝撃、着ぐるみの演技から猿芝居と馬鹿にした気分の鑑賞姿勢が、今のVFXの技術が凄い映像に吃驚。それなりにストーリーも納得のいくものになっていてオラウータンの猿に感情移入も可能。全て自分の物にしようとする人間。相変わらず覇権を狙い争いが起きて、力による支配が横行 する今と変わらない世界が描かれ続編が期待できる出来に暫し猿の惑星が楽しめた。

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仏映画「落下の解剖学」

2024-02-25 | 映画
2023年フランス・ヒューマンサスペンス映画。ジュスティーヌ・トリエ監督作品。第76回カンヌ国際映画祭バルムドール受賞作。第81回ゴールデングローブ賞で脚本賞と非英語作品賞を受賞。アカデミー賞でも5部門ノミネ―ト。
夫が不審な転落死を遂げ、彼を殺害した容疑で法廷に立たされた妻サンドラ(サンドラ・ヒューラー)の言葉が、夫婦の秘密やうそを浮かび上がらせる。人里離れた雪山の山荘で夫と視覚障害のある11歳の息子(ミロ・マシャド・グラネール)と暮らしていたが、ある時息子の悲鳴を聞く。血を流して倒れる夫と取り乱す息子を発見したサンドラは救助を要請するが、夫は死亡。事故か自殺か他殺か意見が分かれる中、唯一現場にいたことや、前日に夫とけんかをしていたことなどから、サンドラは夫殺害の容疑で法廷に立たされることとなり、証人として息子が召喚される。主人公で被告人のベストセラー作家サンドラの証言は一貫性がなく、加えて目撃者がいないことから検事、弁護士ビンセント(スワン・アルロー)、証人たちの発言や回想シーンは真実を物語っているように見えて、すべて状況から推測する「主観」であり、事件が他殺、自殺と著しく様相を変えていく。息子に対して必死に自らの無罪を主張するサンドラ。事件の真相が明らかになっていくなかで、仲むつまじいと思われていた家族像とは裏腹の、夫婦のあいだに隠された秘密や嘘が露わになっていく展開は流石。ドイツ出身の女性監督の法廷心理劇、音を効果的に使っただけで最後まで飽きさせないで見せられた。フランスの裁判の様子・衣装も勉強になった。
今年のアカデミー賞脚本賞受賞。
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米映画「ドミノ」

2023-11-01 | 映画
2023年サスペンス映画・原題「Hypnotic」ロバート・ロドリゲス監督作品。Hypnoticとは催眠術師のこと。
行方不明になった娘を探す刑事が“絶対に捕まらない男”デルレーン(ウィリアム・フィクトナー)を追い、事態が二転三転していく様子を描いたサスペンス。公園で一瞬目を離した隙に娘が行方不明になってしまった刑事ローク(ベン・アフレック)は、そのことで強迫観念にかられ、カウンセリングを受けるようになるが、正気を保つために現場の職務に復帰する。そんなある時、銀行強盗を予告するタレコミがあり、現場に向かったロークは、そこに現れた男が娘の行方の鍵を握っていると確信する。しかし男はいとも簡単に周囲の人びとを操ることができ、ロークは男を捕まえることができない。打つ手がないロークは、占いや催眠術を熟知し、世界の秘密を知る占い師のダイアナ(アリシー・ブラガ)に協力を求める。ダイアナによれば、ロークの追う男は相手の脳をハッキングしていると言う。彼女の話す“絶対に捕まらない男”の秘密に混乱するロークだったが・・・。催眠術師の話かと思った展開だったが「ドミノ」のように謎解きが連鎖していくなかで、映画序盤に立てた予想は外れ、騙されて、ドン伝返しの連続で吃驚、気付いたら沼にどっぷりハマった感覚で暫く思考停止に怠ってしまった。
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米英映画「オペレーション・フォーチュン」

2023-10-18 | 映画
2023年スパイアクション映画。原題「Operation Fortune Ruse de guerre」ガイ・リッチー監督作品。英国諜報局MI6御用達の敏腕エージェント、オーソン・フォーチュン(ジェイソン・ステイサム)は、ウクライナで強奪された100億ドルで闇取引されている「ハンドル」と呼ばれる危険な兵器を追跡・回収するミッションを遂行することに。MI6のコーディネーターであるネイサン、毒舌の天才ハッカーのサラ(オーブリー・プラザ)、新米スナイパーのJJ(バグジー・マローン)とチームを組んで行動をスタートさせたフォーチュンは、能天気なハリウッドスターのダニー(ジョシュ・ハートネット)を無理矢理任務に巻き込み、億万長者の武器商人グレッグ(ヒュー・グラント)に接近する。しかし、次第に闇取引の裏に隠された巨大な陰謀が明らかになっていく。ジェイソン・ステイサムのアクションは最強で格闘シーンでのキレがハンパじゃない圧倒さ。寄せ集めだったチームの部下たちも優秀で、とてもいいチームだった。ユーモアの部分を担っていた、武器商人のグレッグとスター俳優のダニーの会話がよかった。アクション活劇と会話を楽しむ痛快アクション映画した。
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米映画「ミッション:インポッシブル デッドレコニングPART ONE」

2023-07-26 | 映画
2023年スパイアクション映画。クリストファー・マッカリ監督作品原題「MISSION: IMPOSSIBLE - DEAD RECKONING - PART ONE」

トム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブル』シリーズの第7弾。イーサン・ハント(トム・クルーズ)率いるIMFチームは、新兵器を探すミッションを下され、悪の手に落ちる前にそれを見つけ出そうとする。そんな中、IMFに所属する前のイーサンの過去を知る男が現れる。スパイ組織IMF所属の腕利きエージェントであるイーサン・ハントが、人類を脅かす新兵器を追う。  今度の敵は人間の持つ欲絡みのサガ、暴走し人間に牙をむいたAIとAIに操られる人間だ。
61歳のトム・クルーズが年齢を感じさせない走る「疾走」シーン。走る列車の上での格闘シーン。イタリアでのカーチェイスシーン。危険な山の岸壁からバイクで飛び出すシーンハラハラドキドキの危機一発なシーンの連続に退屈さは感じさせない展開に充分楽しめた。ただどのシーンもどこかの映画場面で見たシーンだった。続きのパート2があるらしいがちょっと長すぎる感がある。
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米映画「ワイルド・スピード・ファイアーブースト」

2023-05-26 | 映画
2023年米アクション映画・原題「Fast X」監督ルイ・レテリエ作品。
『ワイルド・スピードシリーズ』の第10作目。
『ワイルド・スピード MEGA MAX』でドミニク(ヴィン・ディーゼル)が倒した麻薬王の息子・ダンテ(ジェイソン・モモア)が、10年越しのファミリーに復讐を果たすべくファミリーを追い詰めるストーリー。10年前ファミリーは麻薬王エルナン・レイエスから多額の資産、そして1億ドルの入った金庫を奪った。その直前、エルナンは息子ダンテ・レイエスに「死では慈悲深い。ドミニクを死より恐ろしい目にあわせろ。」と指示を出したあと、エルナンは殺され、自身も傷を負ったダンテはドミニクへの復讐を誓う。今のドミニクは妻のレティ(ミッシェル・ロドリゲス)と共に息子のリトル・Bを育てていた。ハン(サン・カン)・ラムジー(ナタリー・エマニエル)・ローマン(タイリース・ギブソン)・テズの4人が秘密工作組織「エージェンシー」からの要請で盗まれたマイクロチップを奪還するためにローマに旅立つ前日、トレット家にてバーベキューを楽しむ。その夜、出血多量の瀕死になったサイファーがトレット家を訪ねきて、サイファー(シャーリーズ・セロン)はダンテに襲撃された直後であり、ドミニクとレティにダンテの報復について警告する。翌日、エージェンシーのエリック・リーズナーがサイファーを拘留するために到着し、ドミニクとレティにサイファーの話が真実であることを確認するが、チームに任務を割り当てた事実はないとも告げる。ドミニクとレティは、自分たちが罠にはまったことに気づき、エリックと共にハン達を止めるため、彼らと連絡がつけられないままローマへと旅立つ・・・。
制作費3億円は半端なく大掛かり。爆走の車が建物、建造物、他の車、ヘリ等を破壊し暴れまくるシーンは圧巻。ファミリーの絆やコミカルな掛け合いも織り込まれ終盤まで飽きさせない。続編が計画されておりダンテとの闘いも途中で予告編シーンへ、ホブス(ドウェイン・ジョンソン)登場の予告で取敢えず今篇は終了。11作目の続編は「Fast X Part 2(原題)」2025年に公開予定。なお、12作目の作品の制作も示唆されているらしい。

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3D映画「アバタ― ウェイ・オブ・ウォーター」

2022-12-23 | 映画
2022年米SF映画。ジェームス・キャメロン監督作品。前作2009年公開映画「アバター」の続編。アバターとは、自分(ユーザー)の分身となるキャラクターのことで、利用者であるユーザーに模した姿にされることがある一方、現実の自分と違う性別にしたり、カスタマイズした姿に合わせて性格を変えるなどして別の人間に「なりきる」機能。前作から10年後の世界、地球からはるか遠くにある神秘の惑星「パンドラ」。元海兵隊員で地球人のジェイク・サリー(サム・ワーシントン)は、パンドラの一員となり先住民ナヴィの女性ネイティ(リゾーイ・サルダナ)と結ばれ、2人の間に生まれた子どもたちを中心として、サリー一家の物語が展開される。現在は息子のネテヤム(ジェイミー・フラッターズ)とロアク、末娘のトゥク、グレース・オーガスティンの家で生まれた養女のキリ(シガニー・ウィーバー)、そして人間であり、今は亡きマイルズ・クオリッチの息子のスパイダー(ジャック・チャンピオン)と平和に暮らしていた。一方人類はパンドラでブリッジヘッドシティという名前の新しい主要な作戦基地を建設する。人類の中には、生前の記憶をアップロードされ、ナヴィの体を手に入れ復活を遂げたクオリッチ(スティーヴン・ラング)の姿があった。後に再び人類がパンドラに現れたことで、その生活は一変する。スカイ・ピープルの襲来、神聖な森を追われたジェイクとその一家は、未知なる“海の部族”メトカイナ族のもとへ身を寄せることになる。しかし、その美しい海辺の楽園にも侵略の手が迫っていた。・・・
前作の空飛ぶシーンも含め今作は海中のシーンや海面を飛遊シーン、クジラに似た海洋生物タルカンと格闘シーンなど3時間(192分)飽くことなく楽しませてくれる。現代の最先端映像技術を駆使して作られた驚異の映像美は、大画面の3Dで鑑賞を推奨します。
第3作をはじめ全5作迄準備されているとか楽しみです。

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映画『ジュラシック・ワールド/新 たなる支配者」

2022-08-10 | 映画
2022年米・アドベンチャー映画。原題「Jurassic World: Dominion」製作総指揮S・スピルバーグ。コリン・トレヴォロ監督作品。シリーズ第6作目、「ジュラシック・ワールド」三部作完結編。前作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)でアメリカ本土に連れてこられた恐竜たちが解き放たれてから4年後、地球の至る場所に恐竜たちが棲みつき、“ジュラシック・ワールド”と化した世界が舞台。恐竜たちによる人間社会への被害が問題になる中、恐竜を欲望のために利用する人間達もいた。そんな中、バイオシン社が、CEOのルイス・ドジスンの指揮の下、イタリアのドロミーティ山脈に恐竜の保護施設「バイオシン・サンクチュアリ」を設立していた。オーウェン(クリス・プラット)クレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、恐竜の保護活動をしながら、シエラネバダの麓でクローン人間メイジー(イザベラ・サーモン)と共に暮らしていた。二人はメイジーを実の娘のように思い育ててきたが14歳になり思春期に入ったメイジーは、いろいろな行動制限を疎ましく思っており、今の生活を窮屈に感じて自由を求めていた。すぐ近くの森には、オーウェンがかつてジュラシック・ワールドで調教したヴェロキラプトルのブルーと、ブルーの子供のベータが住んでいたがベータとメイジーが攫われる。同じ頃、アメリカの中西部では、大量発生した巨大なイナゴに農家の穀物畑が食い荒らされる被害が多発していた。その調査のため現場の農場を訪れた古植物学者エリー・サトラー博士(ローラ・ダーン)は、バイオシン社が開発した種を使用したという近隣の農場が巨大イナゴの被害を全く受けていないことに気付き、疑念を抱く。巨大イナゴの被害が拡大すれば世界の食料供給が重大な危機に晒されると考えたエリーは、捕獲した巨大イナゴを持って、顔馴染みの古生物学者のアラン・グラント博士(サム・ニール)、に協力を要請、アランはイナゴを詳しく調べ、白亜紀の生物の特徴があることに気付き、バイオシン社がイナゴに白亜紀の生物のDNAを組み込んで改良しているのではないかという仮説を立てる。二人はそれを確かめるため、かつて共にジュラシック・パーク事件の当事者であった数学者で、今はバイオシン社に雇われているイアン・マルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)のつてでバイオシン・サンクチュアリに向かう。
恐竜が闊歩し疾走し、人間に襲い掛かる恐竜ワールドを涼しい大画面で堪能。食料危機や企業の横暴、恐竜売買の闇組織などそれなりにリアル感ある展開で楽しめた。
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映画『トップガン・マーヴェリック』

2022-06-29 | 映画
2022年米アクション映画。監督ジョセフ・コシンスキー、原題「Top Gun: Maverick」。1986年の『トップガン』の36年振りの続編。アメリカ海軍のエリートパイロット養成学校トップガンに、伝説のパイロット、マーヴェリック(トム・クルーズ)が教官として赴任する。空の厳しさと美しさを誰よりも知る彼は、守ることの難しさと戦うことの厳しさを教えるが、訓練生たちはそんな彼の型破りな指導に戸惑い反発する。その中には、かつてマーヴェリックとの訓練飛行中に命を落とした相棒グースの息子ルースター(マイルズ・テラー)の姿もあった。ルースターはマーヴェリックを恨み、彼に反発するのだが・・・前作でライバルアイスマン役のヴァル・キルマー、ペニー役のジェニファー・コネリーなど出演。敵(北朝鮮か?)の未完成の核施設を濃縮ウラン納入前に爆破する計画に伴う訓練が展開される。CGではない戦闘機によるスカイアクションの大画面での映像シーンに魅了された。過去の人間関係による因縁による心理描写もありドラマとしても感動し楽しめた。映画館の大画面のいつもより前での鑑賞は当たりでした。


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映画「クライ・マッチョ」

2022-01-18 | 映画
2021年米ヒューマンドラマ映画。原題「Cry Macho」監督制作主演クリント・イーストウッド。1975年、N・リチャード・ナッシュ著の小説を映画化。
元ロデオスターだった男が、親の愛を知らない少年とともにメキシコを旅する中で「本当の強さ」の新たな価値観に目覚めていく姿を描く。
かつて数々の賞を獲得し、ロデオ界のスターとして一世を風靡したマイク・マイロ(クリント・イーストウッド)だったが、落馬事故をきっかけに落ちぶれていき、家族も失い離散。いまは競走馬の種付けで細々とひとり、暮らしていた。そんなある日、マイクは元の雇い主からメキシコにいるアルコール依存症の母親と暮らす彼の息子ラフォ(エドゥアルド・ミネット)を誘拐して連れてくるよう依頼される。テキサスの父親の元に送り届けたら5万ドル支払うという内容だった。親の愛を知らない生意気な不良少年のラフォと少年の雄鶏を連れてメキシコからアメリカ国境を目指すことになったマイクだったが・・・・。「マッチョ」とは闘鶏の雄鶏名前で、雄鶏が登場するシーンを撮影するために11羽の雄鶏が用意されたとか。1930年生まれ90代のイーストウッドは流石渋い演技。評価の優劣を越えた存在感だ。美しい映像と、ゆったりとしたシーン、人生において価値あるものとは何かというシンプルで真摯な思いが伝わる、じんわり余韻の残る鑑賞感だった。

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映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」

2021-10-07 | 映画
2020年アクション米・英映画。原題「NO TIME TO DIE」監督キャリー・フクナガ。子供時代のマドレーヌ・スワンは、「スペクター」傘下のミスター・ホワイトに家族を殺害されたリューツィファー・サフィン(ラミ・マレック)による、母親の殺害の瞬間を目撃する。その後スワンと銃撃戦となりサフィンは階段から落下し気絶する。彼女は家から彼を引きずり出すも途中で覚醒してしまい凍った湖の方向に逃走するが落下してしまうが、サフィンはなぜか彼女を救う。数年後 諜報員の仕事から離れて、リタイア後の生活の場をジャマイカに移した007ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、平穏な毎日を過ごしていた。ある日、旧友のCIAエージェント、フェリックス・ライターが訪ねてくる。彼から誘拐された科学者の救出を頼まれたボンドは、そのミッションを引き受けるのだが。・・・・
この映画の話題は、15年にわたって演じた6代目007ダイネル・グレィグ版ジェームズ・ボンドの完結編。ボンドガールは前作に続きマドレーヌ・スワン役で連続2回目出演のレア・セドゥ。これまでボンドが追ってきた全ての裏にいた犯罪組織「スペクター」で幹部を務めていたミスター・ホワイトの娘でもある。殺し屋の娘でもある為銃の扱いも見事。ボンドの前に立ちはだかる悪役は、最凶の悪となるサフィン『ボヘミア・ラプソディ』のオスカー俳優ラミ・マレック。個人的にはキューバのCIAエージェント・パロマ役を務めたアナ・デ・アルマスがハイヒール&ドレスで格闘をこなしてセクシーでかっこよかった。日系監督の影響か能面の殺人者とか、枯山水や盆栽、畳などアジトや衣装も日本風のシーンなどもあり、カーアクション、銃撃戦など十分楽しめた。15年間ボンド役を務めたダニエルお疲れ様でした。次の007は誰がやるのか楽しみだ。
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映画「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」

2021-08-06 | 映画
2021年米アクション映画、原題「Fast & Furious 9」ジャスティン・リン監督作品。
「ワイルド・スピード」シリーズの第9作。ドミニク(ビン・ディーゼル)はパートナーのレティ(ミシェル・ロドリゲス)や幼い息子ブライアンと3人で平穏な日々を過ごしていたが、否応なく自身の過去の罪と向き合うことに。ドミニクの実の弟ジェイコブ(ジョン・シナ)の存在が初めて明かされ、その因果はファミリーを窮地に追い込んでいく。ローマン(タイリース・ギブソン)やテズ、レイジーなどのファミリーに急きょ舞い込んだ、世界を掌握できるデジタル装置の回収というミッション。そこにはドミニクの実の弟・ジェイコブが絡んでおり、新たな敵として、ファミリーたちの前に立ちはだかる。凄腕の殺し屋で超一流の運転技術を持つジェイコブとの戦いに、宿敵サイファー(シャーリーズ・セロン)も絡み、死んだはずのハン(サン・カン)も再登場する展開。ジェイコブ役のジョン・シナは元WWEのプロレスラー、エル役でアンナ沢井(ニュージーランド生まれの日本育ち)が登場してファミリーの絆をテーマに宇宙にまで広めた荒唐無稽でデタラメで派手なカーアクションが繰り広げられる。何も考えず見て楽しめる娯楽作品。エンドロール後10作目となる次回作の1シーンも挿入される。
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映画「ノマドランド」

2021-04-29 | 映画
2020年米ドラマ映画、原題「Nomadland」クロエ・ジャオ監督作品、原作2017年のジェシカ・ブルーダー著ノンフィクション『ノマド 漂流する高齢労働者たち』。アメリカ西部の路上に暮らす車上生活者たちの生き様を、大自然の映像美とともに描いたロードムービー。ネバダ州の企業城下町で暮らす60代の女性ファーン(フランシス・マクドーマンド)は、リーマンショックによる企業倒産の影響で、長年住み慣れたネバタ州エンパイアの家(社宅住い)を失ってしまう。バンに亡くなった夫との思い出と生活のすべてを詰め込んだ彼女は、「現代の遊牧民(ノマド)」として、過酷な季節労働の現場を渡り歩きながら車上生活を送ることに。毎日を懸命に乗り越えながら、行く先々で出会うノマドたちと心の交流を重ね、誇りを持って自由を生きる彼女の旅は続いていく。2008年リーマンショックが全世界を襲った。その影響は現役世代だけではなく、リタイア世代にも容赦なく降りかかり、多くの高齢者が家を手放すことになったアメリカの様子が描かれている。家を失った彼等は自家用車で寝泊まりし、働く口を求めて全米各地を動き回っていた。専門職での経験があったとしても、それを活かせるような職がほとんどなく、安い時給で過酷な肉体労働に従事するほかなかったのだ。繁茂期のアマゾンでの配送作業、収穫期の農作業、ハンバーガーショップでのアルバイトなどや、突然の病気、郊外でのタイヤのパンク、車の故障、夜の宿泊駐車で車を移動させられたりと生活の過酷さが伝わる中、「ホームレスではない、ハウスレス」と彼女は妹に己の境遇をそう説明し、バンを運転しながら仕事を探して放浪する。寝るのも食事も荷台の中。カネはないけれど時間と自由は有り余っている。同じ境遇の者同士協力し合っても深くは干渉しない。家や家族は失ったけれど、特に寂しくはない。その日暮らしだけれど身の丈に合っているともいえる。西部の荒野を地平線まで貫く一本道をひたすらバンを走らせていると心が浄化されていくようだ。明け方の空、奇岩だらけの乾燥地、緑深い森と小川、満天の星、壮大な自然の中に身を置くと生きている実感がわき、生まれてきた意味が見えてくる。そんな、大都会の大量消費文明に背を向けた生き方は競争社会のむなしさを教えてくれる。素晴らしい景色や、大自然との触れ合い、フリーマーケットでの交流助け合いなど役者は2人だけで実際のノマドが出演し淡々と描かれていた。感想「さよならではなく、またどこかで」はカッコいいが金も無く帰るところがない旅は厳しいともいえる。1年ぶりの映画館での鑑賞でした。
第77回ベネチア国際映画祭金獅子賞、第45回トロント国際映画祭観客賞。第78回ゴールデングローブ賞、93回アカデミー賞では計6部門でノミネート、作品、監督、主演女優賞の3部門を受賞。



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映画・DVD「パラサイト 半地下の家族」

2021-01-14 | 映画
2019年韓国映画。ポン・ジュノ監督作品。原題「Parasite」2019年・第72回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。第92回アカデミー賞・外国語映画、作品賞を受賞し、監督賞、脚本、国際長編映画賞(旧外国語映画賞)の4部門に輝いた作品として興味があったが公開時見落としたので最近見た。キム(ソン・ガンホ)一家は家族全員が失業中で、その日暮らしの貧しい生活を送っていた。そんなある日、長男ギウ(チェ・ウシク)が身分を偽りIT企業のCEOであるパク氏(イ・ソンギョン)の豪邸へ家庭教師の面接を受けに行くことに。そして長女のギジョン(パク・ソダム)も、息子ダソンの美術の家庭教師として迎えられる。やがて寄生はエスカレートし、パク一家の人生はめちゃくちゃになっていく。全員がパク一家に寄生する。『雨』が、「貧しき者、富める者ではその影響が違う」ところが面白い。父親キムのセリフ「計画をたてるな、最初から無計画なら上手くいかなくても困らない。」韓国社会の格差、北の問題、学歴があっても就職できない等々考えさせる映画でした。喜劇から悲劇と結末まで楽しめた。
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映画「エジソンズ・ゲーム」

2020-06-21 | 映画
2019年米映画。原題「THE CURRENT WAR: DIRECTOR'S CUT」アルフォンソ・ゴメス=レオン監督作品
19世紀のアメリカ。エジソンの電流戦争ビジネスバトル。白熱電球を事業化した発明家のトーマス・エジソン(ベネディクト・カンバーバッチ)は、大規模な送電には直流が適していると考えていた。だが実業家のジョージ・ウェスティングハウス(マイケル・シャノン)は、交流の方が安価で遠くまで電気を送れるとして、交流式送電の実演会を開いて成功させる。それを知ったエジソンは、世論を自分の主張の直流に有利なように誘導しようとする。歴史上では勝者がわかっているだけに、エジソンの態度や主張は見ていて少し切ない。手段を選ばないダーティーな面エジソン。ウェスティングハウスも悪い人ではないように描かれているのが面白い。
 人間は単純に善や悪だけでは図れず、欲望も主張もあるものだ。また、天才発明家としてテスラ(ニコラス・ホルト)もまた興味深い。天才なのだが、人に騙されてお金が全然ない。発明家と実業家の違いが描かれていて興味深い。広く普及させるためにはやはりコストが重要だ。どれだけ素晴らしい発明でも実現出来なければ意味がないし、コストが高ければ負けてしまう。家族や人間関係も描かれてはいるが端折りすぎで、蓄音機や映画の発明シーンや、白熱電球に日本の竹を使ったなどエジソン一代記のダイジェスト版を見せられて様な印象だった。1893年のシカゴ万国博覧会の書道するシーンは字が下手すぎるし意味不明。
新コロナ感染予防の自粛生活で2月以来の映画館鑑賞だったが、入り口で体温を測りマスクに・手の消毒、離れて着席の以前とは違う状況。公開初日の平日(金曜日)観客は十数人で映画館も元の状態に戻るまでは大変ようだ。
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