
復讐サスペンス小説。中学卒業と同時に毒親元から飛び出し歌舞伎町にたどり着いた15歳の少女・七瀬。わずか15年の人生で絶望を味わい、すべてをあきらめている七瀬にとって、歌舞伎町は唯一、心を安らげる場所だった。トー横広場で仲間とダベり、危ないバイトに手を出していくうち、歌舞伎町の闇社会や家出少女たちを食い物にしようとする大人やヤクザたちとも関わっていく。そして事件は起きた。炊き出しをするボランティア団体の裏の秘密を手に入れる。唯一の友人愛莉衣がオーバードーズで死んで傷心の七瀬は手に入れた秘密を告発しようとするが、ヤクザに捕まり殺されかける。その5年後。別人のような大人の女性になった七瀬が、愛と名乗り自分を陥れた大人たちに次々と復讐してく令和の仕事人の様子が痛快。黒人のコカインの売人コディ、スナックの老ママがキーマンでもあるらしいが、スピード感ある物語の展開にただあまり調子よく行き過ぎそんなに都合よく行きそうにないと思うのだが痛快に読了。
2025年3月双葉社刊
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