22年前主人公の私が14歳時、母(38)と姉(16)が白昼、惨殺された。
逃げるのが面倒だからと逮捕されたのは、17歳の少年だった為、取調べ後、家裁→、精神鑑定→「医療少年院送致の保護観察処分」となった。
少年法に守られた加害者、しかし被害者家族である私達、父、弟の生活は
センセーショナルな事件に、マスコミ追い掛けられ世間から好奇な目にさらされて遺されて一変した。
逃げるように家を売り、逃げるように誰も知らない処に引っ越し暮らした。
そして私にはどうしょもない殺人衝動の心が生まれた。
20年後、認知症で入院した父が記した事件に関する3冊のノートを見つける。
それは、父が事件を自分なりに調べ、加害者少年に迫ろうとした軌跡だった。
父どうやら22歳で少年院を仮退院した殺人犯に接触していたようだった。
「化学的な去勢」 「ロボトミー」「犯罪予防科学」・・・話しの中盤以降犯人を探し出し接触する場面からのサスペンスは一気に読めた。
罪を犯すとは、人を殺すとは・・・人を殺すというその原因は、本人のせいなのか、脳の個人差によるものかそれとも小さな外因なのか・・・取り上げたテーマは重い。
発表された時の題名は「治療」だったが単行本化にあたって「祈望(きぼう)」に改題されている。
読後感は題名「治療」のほうが解りやすいが取り上げているテーマからは『祈ることはできる。まだ、祈ることはできる・・・・・・。
当面私にもできることも、それしかない。』(202P)
これも理解できたが味わい深い余韻の残る作品だった。
2010年6月講談社刊
逃げるのが面倒だからと逮捕されたのは、17歳の少年だった為、取調べ後、家裁→、精神鑑定→「医療少年院送致の保護観察処分」となった。
少年法に守られた加害者、しかし被害者家族である私達、父、弟の生活は
センセーショナルな事件に、マスコミ追い掛けられ世間から好奇な目にさらされて遺されて一変した。
逃げるように家を売り、逃げるように誰も知らない処に引っ越し暮らした。
そして私にはどうしょもない殺人衝動の心が生まれた。
20年後、認知症で入院した父が記した事件に関する3冊のノートを見つける。
それは、父が事件を自分なりに調べ、加害者少年に迫ろうとした軌跡だった。
父どうやら22歳で少年院を仮退院した殺人犯に接触していたようだった。
「化学的な去勢」 「ロボトミー」「犯罪予防科学」・・・話しの中盤以降犯人を探し出し接触する場面からのサスペンスは一気に読めた。
罪を犯すとは、人を殺すとは・・・人を殺すというその原因は、本人のせいなのか、脳の個人差によるものかそれとも小さな外因なのか・・・取り上げたテーマは重い。
発表された時の題名は「治療」だったが単行本化にあたって「祈望(きぼう)」に改題されている。
読後感は題名「治療」のほうが解りやすいが取り上げているテーマからは『祈ることはできる。まだ、祈ることはできる・・・・・・。
当面私にもできることも、それしかない。』(202P)
これも理解できたが味わい深い余韻の残る作品だった。
2010年6月講談社刊
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