読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

垣根涼介著「ゆりかごで眠れ」

2010-04-30 | か行
中米コロンビアからやってきた日系二世のリキ・コバヤシ・ガルシアと6歳の少女カーサが成田に着くところから物語が始める。
凄絶な少年時代を過ごしながらも、コロンビア・マフィアのボスにまで上りつめた日系二世のリキ。この日常に馴染めずも生きる、元刑事・若槻妙子。
リキなしには生きていけない元浮浪児・
カーサ。組織の中で歪み、すり潰されて薬漬けの刑事・武田。
そしてコロンビアのラティーノの殺し屋・パパリトとパト―。
日本を舞台に繰り広げられるコカイン販売ルートをめぐる勢力争い。
コロンビアの貧富の差が激しい現状や、世界的なコカインの産出国の実情場面が興味深い。
血飛沫と喧騒の中を、全速で駆け抜けた男達と女達の人生を描く感動篇ではあるが、
エンディングのあっけなさは消化不足になるかも。

2006年 中央公論新社刊

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