メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『アラスカたんけん記』星野道夫

2011-11-23 16:54:44 | 
『アラスカたんけん記』星野道夫/文・写真(福音館書店)

本のうしろに「小学中級むき」て書いてあるw
子ども向けの本は、文字が大きくて読み易い。絵や写真がたくさん入っていて楽しい
道夫さんも意識して平易な言葉を選んで、アラスカに住む人々と動物の暮らしと関わり合いについて書いている。
いろんな著書を通して読むと分かるが、どの本にも書かれている言葉があり、
一生を通じて伝えたかったメッセージだったのがわかる。

画家や小説家は、ときに同じテーマについて執拗なほどこだわり、あらゆる視点から掘り下げようとする。
それはワンパターンてゆうのじゃなく、個性であり、ライフワークなんだろうな。

この本を手にとった子どもたちはきっと冒険家や写真家に憧れを抱き、
遠いアラスカの地がどんなところかドキドキして思い描くことだろう

最後に3週間分のキャンプ用具の説明がある。これは1人でかつぐのかな?!
体力と忍耐力もないとできない仕事だ。



『ナヌークの贈りもの』星野道夫/文・写真(小学館)
どこかで聞いたことある名前だけど、映画化はされてないのかな?

シロクマは氷の世界の王者であり、昔からナヌークと呼ばれていた。
のちに狩人となる少年はある日、ナヌークから話を聞くという構成。
あらゆる命が、あらゆる命を食べて、その命の犠牲の上になりたっている。
カラダにとりこみ、その命とともに生きていくということ。

「少年よ、消えていく命のために祈るのだ。
 われわれは、みな、大地の一部。
 いつの日か、わたしたちは、氷の世界で出会うだろう。
 そのとき、おまえが命を落としても、わたしが命を落としても、どちらでもよいのだ」

道夫さんの生命に対する考え方、写真と文で世界に伝えたかったことは常に一貫している。
それは、ある特定の命が失われて可哀相という単純な同情ではない。
大自然が開発によって失われてはいけないという単純な道徳でもないところが興味深い。



星野道夫公式サイト



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