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メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『転校生』

2007-04-15 08:37:33 | 映画
『転校生』(1982)
監督:大林宣彦 原作:山中恒『おれがあいつであいつがおれで』
出演:尾美としのり、小林聡美、佐藤允、樹木希林、宍戸錠 ほか


大林監督の尾道三部作は「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」で今作が
その原点。
借りたビデオは監督のデビュー20周年記念企画もので、冒頭に監督の本作に対する
思い入れたっぷりのインタビューが入っている。
「ねらわれた学園」のDVDにも監督自らの作品コメンタリーが入ってたけど、
映画を愛する心に溢れたあったかい人柄がうかがえるイイ話ばかり。

あらすじ
転校してきた一美は一夫と幼稚園のときの幼なじみと分かり、学校でからかわれた一夫は
帰り道、一美に缶を蹴りつけ、バランスを崩した2人はもつれるように階段から落ちたはずみで
お互いのカラダが入れ替わってしまった。
みんなで海に行ってもひと騒動。2人は学校を休みがちになり、しかもとうとう一夫の
家族が横浜に転勤することが決まってしまう。。。

なんとも奇想天外なSFファンタジーなんだけど、入れ替わったのが80年代の
思春期まっただなかな中学生ってとこが本作をとてもフレッシュな感動作にしている。
男女の性の違いに興味津々なお年頃。なのにいざ入れ替わって自分に置き換えてみると
なかなか折り合いが複雑で本人も周囲も戸惑うばかり。

若い頃から演技派な2人の役者・尾美としのり、小林聡美の力量がうかがえる。
映画のマジック!ガサツになった小林と、しおらしくふさぐ尾美が本当に中身が
入れ替わってしまったみたいに見えるからフシギ。
「もう自分のカラダに会えなくなっちゃうから、最後によく見せて」
尾美が小林をしげしげと見るシーンとか改めて考えるとドキドキしてしまう。

入れ替わったことで見えてくる本当の自分の姿、本当の友人、本当に好きな人。
坂の多い尾道の風情あふれるロケーションが物語になくてはならない魅力を与えている。
ラストの互いに言うセリフ「サヨナラ、オレ」「サヨナラ、あたし!」は名セリフだね。



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