一昨日から産経の連載記事で、神話の話がまた出てたんですが。
上中下の3本編成で、上の話でヤソマガツヒ神とオオマガツヒ神の神の名が出てまして。
漢字で書くと「八十禍津日神」と「大禍津日神」ですか。
黄泉の国から帰ってきたイザナギの神が、川で禊をしたときに、出現した神ですね。
名前からわかるとおり、災いの神ですわ。
黄泉の国でついた穢れから生まれた神だからあまり良い神じゃないイメージありますけどね。
産経記事ではこの神のことを「人の本性は善であるが、垢のように生きているだけで、どうしてもその外面に罪穢れが付いてしまう。「八十禍津日神」と「大禍津日神」はそのことを象徴した神だ」と書いてまして。
続いて、「この2柱が出現したすぐ後に、その災いを正す神が現れている。これはつまり、罪を悔い、心を改めればまた社会の構成員に戻れるという古代人のモノの考え方が現れているのだ」とシメてましたが。
この2柱の神、あっしは真っ先に思い出すのが真・女神転生デビルサマナー無印なんですよね。
真・女神転生デビルサマナーのラスボスは、日本がまだひとつに纏まっていなかった頃。
古事記が編纂されるよりずっと前の時代に、将来的に日本の構成要素の一部になる予定の一地域を支配していた王国の王族だった「イナルナ姫」
このお姫様、神武天皇の軍勢と戦争することになり、負けて処刑されてしまうのですが。
元々高い霊力を持っていたせいで、死後怨霊に変化。
まあ日本のパターンですわな。
優秀な人をヒドイ方法でやってしまった後。その人が怨霊に変わって国に災いを撒いてくる、ってのは。
その場合の対処法はまあ、当然分かると思うのですが。
怨霊と化したイナルナ姫を、彼女を処刑した側である大和の国は全力でお祀りし、怨霊から御霊へと変えて、その地域一帯の守り神へと変化させまして。
まぁ通常運転。
ですが。
時代が現代になった後、この御霊に目をつけたファントムソサエティ(デビルサマナーに出てくる悪の組織と思ってください)
この御霊を再度怨霊へと変化させようとするんですわ。
その理由は忘れましたが、霊的なテロですわな。
彼らはイナルナ姫をお祀りする神社、祠を破壊して回り、クライマックスでとうとうイナルナ姫は怨霊へと再度立ち戻ってしまうのです。
怨霊と化したイナルナ姫を鎮めるため、主人公はラストダンジョンたる遺跡に潜るんですけど。
そこに居るんですな。
オオマガツヒとヤソマガツヒ。(種族は造魔)
イナルナ姫の墓所を守る悪魔でして。
本来のこの2柱の神の名の性格を考えると、チョイスとしてはベストだと思うんですよ。
理由があるとはいえ、怒りと憎悪というマイナスの感情の権化になってしまったイナルナ姫を鎮める墓所を守るための悪魔として、この2柱。
しかも設定的には日本の成立と深く関わる人物の墓ですからね。
災いの象徴たるこの2柱は実にマッチです。
で、ラスボス戦が終了し、エンディングなんですが。
ラスボスであるイナルナ姫は、怒りと憎悪の感情の権化だった姿で倒されたせいか、その怒りを鎮めていまして。
正気に戻ったイナルナ姫は、自分を元に戻した主人公に礼をいい、昇天するわけですわ。
まあ多分、直径の子孫が生き残ってる事実から考えて(しかも古い家良家のお嬢様として。主人公の彼女なんですが)彼女の民は、現在の日本人の先祖の一部になってるはずなんですよね。
恨みが消えたわけじゃないけど、だからといって現日本人を殺しまくれば、自分が守るはずだった元々の自分の臣民の末裔を殺すことになるかもしれない。
民を導く王族としては、もはや正気で復讐を考えられる状況じゃなくなってるんでしょうね。
だったらもう、成仏するしか無いわけで。
このあたり、産経の記事に書いてあった「八十禍津日神」と「大禍津日神」の解釈とも通じると思うのですが。
怒りや憎悪などのマイナスの感情に支配されているときというのはあくまで一面であって、全てでは無いんだ、本質とは関係ないんだ、みたいな。
だから悪い状態から脱すれば、また良い人に戻るのかもしれない。今見えているのはその人の全てでは無いんだ、みたいな。
製作者側にそういう意図があったのかどうかは分からんですが、記事読んでてそんなことを思いましたよ。
上中下の3本編成で、上の話でヤソマガツヒ神とオオマガツヒ神の神の名が出てまして。
漢字で書くと「八十禍津日神」と「大禍津日神」ですか。
黄泉の国から帰ってきたイザナギの神が、川で禊をしたときに、出現した神ですね。
名前からわかるとおり、災いの神ですわ。
黄泉の国でついた穢れから生まれた神だからあまり良い神じゃないイメージありますけどね。
産経記事ではこの神のことを「人の本性は善であるが、垢のように生きているだけで、どうしてもその外面に罪穢れが付いてしまう。「八十禍津日神」と「大禍津日神」はそのことを象徴した神だ」と書いてまして。
続いて、「この2柱が出現したすぐ後に、その災いを正す神が現れている。これはつまり、罪を悔い、心を改めればまた社会の構成員に戻れるという古代人のモノの考え方が現れているのだ」とシメてましたが。
この2柱の神、あっしは真っ先に思い出すのが真・女神転生デビルサマナー無印なんですよね。
真・女神転生デビルサマナーのラスボスは、日本がまだひとつに纏まっていなかった頃。
古事記が編纂されるよりずっと前の時代に、将来的に日本の構成要素の一部になる予定の一地域を支配していた王国の王族だった「イナルナ姫」
このお姫様、神武天皇の軍勢と戦争することになり、負けて処刑されてしまうのですが。
元々高い霊力を持っていたせいで、死後怨霊に変化。
まあ日本のパターンですわな。
優秀な人をヒドイ方法でやってしまった後。その人が怨霊に変わって国に災いを撒いてくる、ってのは。
その場合の対処法はまあ、当然分かると思うのですが。
怨霊と化したイナルナ姫を、彼女を処刑した側である大和の国は全力でお祀りし、怨霊から御霊へと変えて、その地域一帯の守り神へと変化させまして。
まぁ通常運転。
ですが。
時代が現代になった後、この御霊に目をつけたファントムソサエティ(デビルサマナーに出てくる悪の組織と思ってください)
この御霊を再度怨霊へと変化させようとするんですわ。
その理由は忘れましたが、霊的なテロですわな。
彼らはイナルナ姫をお祀りする神社、祠を破壊して回り、クライマックスでとうとうイナルナ姫は怨霊へと再度立ち戻ってしまうのです。
怨霊と化したイナルナ姫を鎮めるため、主人公はラストダンジョンたる遺跡に潜るんですけど。
そこに居るんですな。
オオマガツヒとヤソマガツヒ。(種族は造魔)
イナルナ姫の墓所を守る悪魔でして。
本来のこの2柱の神の名の性格を考えると、チョイスとしてはベストだと思うんですよ。
理由があるとはいえ、怒りと憎悪というマイナスの感情の権化になってしまったイナルナ姫を鎮める墓所を守るための悪魔として、この2柱。
しかも設定的には日本の成立と深く関わる人物の墓ですからね。
災いの象徴たるこの2柱は実にマッチです。
で、ラスボス戦が終了し、エンディングなんですが。
ラスボスであるイナルナ姫は、怒りと憎悪の感情の権化だった姿で倒されたせいか、その怒りを鎮めていまして。
正気に戻ったイナルナ姫は、自分を元に戻した主人公に礼をいい、昇天するわけですわ。
まあ多分、直径の子孫が生き残ってる事実から考えて(しかも古い家良家のお嬢様として。主人公の彼女なんですが)彼女の民は、現在の日本人の先祖の一部になってるはずなんですよね。
恨みが消えたわけじゃないけど、だからといって現日本人を殺しまくれば、自分が守るはずだった元々の自分の臣民の末裔を殺すことになるかもしれない。
民を導く王族としては、もはや正気で復讐を考えられる状況じゃなくなってるんでしょうね。
だったらもう、成仏するしか無いわけで。
このあたり、産経の記事に書いてあった「八十禍津日神」と「大禍津日神」の解釈とも通じると思うのですが。
怒りや憎悪などのマイナスの感情に支配されているときというのはあくまで一面であって、全てでは無いんだ、本質とは関係ないんだ、みたいな。
だから悪い状態から脱すれば、また良い人に戻るのかもしれない。今見えているのはその人の全てでは無いんだ、みたいな。
製作者側にそういう意図があったのかどうかは分からんですが、記事読んでてそんなことを思いましたよ。