間男路線でいくならそっちに絞った方が

今週の闇芝居は、節分にちなんだ豆まきの話なんですけどさ。

主人公は男の子。
父親と死別し母子家庭なんですが、最近家に鬼が居ると感じている。

母親が他所の男を家に引っ張り込んでるから。

この、子供にとっての母親が他所の男と付き合う＝相手の男は鬼、って見立て。
悪くないと思ったんですけどね。

実際、鬼以外の何者でも無いだろ。
子供の世界を破壊し、当たり前の幸せを奪うわけだから。

で、てっきり

「母親のくせに女を選択し、新しい恋人と生きていくのに子供が邪魔になって捨てる」

もしくは

「鬼退治を企てたら、母親の恋人が苦しんで消えたけど、母親も同じように苦しんで消えた」

いやいやひょっとすると

「父親の死自体が、実は殺人で、今の母親の恋人は当時からの間男。母親はNTRられたのだ」

なんて路線を考えてたんですけどさ。
実際は

「どうも、家に上がり込んで来る男を母の恋人と判断したのはただの疑心暗鬼らしい」

「最後、鬼退治しようとしたら、主人公の少年の方が鬼になっていたから、自分の方が別の世界に転移してしまった」

……こういうオチでした。

う～ん。
五分程度しかないアニメなんだから、あまり話に変遷持たせない方がいいと思うんですけどな。
でないと、話に深みみたいなものが出ないと思うんですよ。

言っちゃなんだけど、何が悲劇なのか良く分からない出来になってる。

母親と男の仲を疑ったのが悪い？
いや、悪くないでしょ。疑われて当然のことしてるわけなんだから。

それを咎められて、主人公の少年が世界から追い出されるのはちょっと納得がいかないというか。
樹下で冠を正した奴を「おい、泥棒すんな！」って非難して、それをそいつに「耐えられない侮辱だ！」って言われて損害賠償請求されたり、土下座謝罪を要求されたら納得いきませんやね。
普通は。
それと似てるというか。

だから素直に間男路線で行った方が話としては良かったんじゃ無いのかなぁ？

で、子供を捨てて、自分の動物的欲望を優先した母親も鬼、路線で行くなら。

子供の寝室に来た時に、母親が子供を撫でるシーンあったけどさ。
あのときに、結婚指輪を嵌めたまんまだったので

「ああ、ということは、あれは恋人では無いんだな」

って分かっちゃいましたけど。
私だと、どっかのシーンで手を映して、指輪が外れていることを分かる人には分かるように表現して、ラストに母親を恋人と一緒に消すか溶かすようなオチにしますかね。
この女、ガラは母親だが女に戻ってる。もう、キミのママでは無いんだよ？的な。