マイ・シークレット・ガーデン vol.2

アニメ好きハハがネタバレ感想等をつぶやいてます。秘密のお庭へ遊びにいらっしゃ~い♪

最後に

2015年10月08日 | モノローグ
話のタネに猫カフェでも行きたかったのですが、
その余裕はありませんでした(+_+)


竹林はるか遠くへ場所借りリンクします。

吉田 ハルヨさん|証言|NHK 戦争証言アーカイブス

[2]看護学校

女学校を卒業すると、吉田さんは経済的負担の軽い日赤看護学校へ入学した

日赤に行ったらね、小遣いが出るというのでね。
学費は要らないけど、試験を受けるにはソウルまで行くのに自費で行くんだけど、
通ったら、ソウルまで行くのは自費で行かないといけないけど、
入ったら小遣いくれるっていうのでね、これはいいわと思って。
母親だけしかいないからね、収入ないでしょう、家にね。
自分で生きていかなければいけないって、今のように真剣に考えてないんですよ。
だた、給食というか食事が出るんならいいやと思ってね。
で、朝鮮人の仲のいい、一番ね、バレー部で一緒だった2人がソウルまで行って試験受けて、
2人が通って、2人一緒にソウルに行ったんですよね。

授業はきちっとできてましたよ。ソウルだから空襲ないから。
空襲ないけれど、担架の教練、訓練、担架を担いで病人運んで行くという、
包帯巻きとか、あんなことはやりましたよ。訓練は。
防空壕(ごう)に逃げたり、そんな訓練を受けたことはないです。

Q:看護師さんが不足していたり。

もちろん不足しているから卒業生がいないんですよ、病院の中に。
各科に1人ずつしか、卒業生。

Q:免許を持っている方が。

そうそう。免許持ってる卒業生が各科に1人しかいないの。
みんな戦地に行っちゃった。戦争中だから従軍看護婦で。
病院の中に、大きな日赤病院だけど、内科に1人、外科に1人、眼科に1人、耳鼻科に1人、
病棟も、1階病棟に1人、2階病棟に1人、卒業生は1人ずつしかいない。
2年生が主に処置をして回る。注射とか、傷の手当てとか、みんな2年生がやる。
卒業生は戦地に行っていない。
ただ、主任として、責任者として、各科に1人ずつ、各病棟に1人ずつ、卒業生がいた。
2年生でできないことは、その卒業生がしないとね。
のどに管を通すとか、難しいのはね、やってました。みんな戦地に行っちゃっていないの。

Q:吉田さんも、まだ勉強中なのに患者さんの……。

だから、2年生のやることを1年生がやったり、卒業生がやることを2年生がやったり、
本来ならこれは卒業生がやるべきことというのでも2年生がやらないと、
みんな戦地に行って卒業生いないから。各科、各病棟に1人しかいないんだもん。
1人だけは責任者として残して、あとはみんな戦地に行って。

Q:大変じゃなかったですか、いきなり。

いや、でも、人はそれしかいないんだから、自分がしないと仕方ない。
大変だから嫌だなんて……。
「困ったな、どうしよう」「ここはわからないけど誰に聞けばいいかな」とか、そんな不安で、
それをしのいでやっていた。でも、事故は起こさなかった。

男の人は軍隊で戦争に行く、女子が戦地に行くといったら日赤しかないと思った。
だから、そういう意味では誇りを持っていましたよね。行くんだという。
そういうのは、あの当時、わたしたちの時代までに育った人たちじゃないとわからないでしょう。
いくら言ってもね。自分を弾の下に置きたいなんて思ったことないでしょう。

Q:どうして自分を弾の下に置きたいというふうに思ったんですか。

撃たれて倒れて動けない人がおって、その動ける人はどんどん、どんどん、鉄砲持って行くじゃないですか。
その後ろのほうから白衣着たのが倒れた人を助けに行くんだけど、
それは、息をしている限り、生きている限り、助けるのが自分たちの仕事だと思っていましたよ。
そういうのにあこがれを持っていた。戦争中だから。
病院の中で、白いきれいな建物の中で、きれいな白衣着て治療するということは考えたことない。
ただ、弾の下で倒れた人を助けるという、そういうのにあこがれを持って入った。

Q:あこがれだったんですか。

そうだよね。
女でも戦争で、そういう国のために、倒れた人を助けるということは国のためになるんだと、
国のためとかいう言葉をよく聞かされたような気がするね。
もう、分け隔てなくですよ。
日本人だから、朝鮮人だからって、そんなことない。分け隔てなく。
だけれども、今のように公費ではない。お金がないとかかれない。
だから、お金持ちの家じゃないと病院にも行けないのよ。診察を受けることすらできない。
みんな実費だから。国民保険てないから。健康保険もないし。何にもない。

Q:朝鮮人の方もそれで来られたんですか。

だから、朝鮮人でも日本人でも、日本人でも貧乏人は病院に行けない人もいたよね、もちろん。
で、実費だから。
今のように高度な医療ではない、静脈注射か、ここに点滴注射するくらいですよ、外来はね。
だから、高度な医療ではないけれど、一応技術を要するから、
点数制ではないから病院によって値段違っていたかもしれないね。わかんないけどね。
まだなりたてだから、看護婦なりたてだから、事務系の注射料金のことなんか知らない。
事務系の人ならわかるでしょうけどね。お金のことは知らない。
でも、高かったと思うよ。健康保険ないんだから、あれ全部実費だから。

Q:それはやっぱり裕福な方が来ていたんですか、どちらも。日本も朝鮮も。

だから、少々のことでは病院に行かない。
だって、健康保険ないのに、ちょこっと熱出たぐらいで行かないよね。
今、健康保険があるから、ちょっとおかしいから行ってみるかということになったりするじゃない。
だから医者が大変だよね、今。
自分で治すということをしないじゃん。皆保険だからね。

Q:来てる患者さんはどういう病気が多かったんですか。

大きな病気が多いんだよな。
来る人は。軽い、ちょっと熱がある、せきが出たなんていうのは来てない。全然。そんな人は来ない。
だってお金もったいないじゃんね、保険がないのに。

Q:吉田さんはそのとき、日本がどんどん状況が悪くなっているというのは気づいていましたか。

まったく気がつくもなにも、
新聞なんか読んだことない、ラジオなんか聞いたことない、テレビなんかもちろんない。
人とそういう戦争の状況の話したこともない。勤務だけで精いっぱい。

Q:日本が負けそうだとか。

考えたことも、話したことも、負けるんだとか勝つんだとか、考えたこともない。
毎日の暮らしだけで精いっぱい。
ただ、おなかすいたとかさ、いっつもおなかすいてたから、
今度の休みの日には、ソウルの繁華街があるんだよね、闇市が並ぶような、
あそこに行って今度あれ買おうとかさ。あれぐらいしか考えたことない。
遊びに行く場所も知らないし、闇市みたいなところを知ってるだけだね。



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