人の体は、自律神経によってコントロールされている。
行動の交感神経と休息の副交感神経が微妙に絡み合い、片方に偏らないように、時に交感神経優位に、時に副交感神経優位にと揺れている。
これが片方に偏りっぱなしになると病気になる。
行動の交感神経に偏ると消耗性の疾患、癌に代表されるような病気になりやすく、副交感神経に偏りすぎると、うつ病やアレルギー疾患に罹りやすいと言われている。
うつ病に対して、病院では薬物療法であるが、出される薬はマイナートランキライザー(抗不安剤)や精神安定剤である。
朝悪く、夕方から楽になるといわれるうつ病は、夜眠れない不眠症とは違うのだから、この投薬はおかしくはないか?眠りに関わる副交感神経の異常興奮によって引き起こされているものに、それを後押しするような薬を治療薬にしていないかということである。
朝悪く、夕方から良くなるといえば起立性調節障害も同じである。これは鼻咽腔炎が原因だということだが、子供は副交感神経優位に偏りやすいということを考えれば、これも副交感神経への偏りと見るべきと思う。
うちにみえる患者さんたちも、薬だけの治療では満足がいかない、または薬ばかりが増えて不安だということが来院動機になっているものが多い。
鍼灸は自律神経に働くというより、自律神経をコントロールするシステムが出来ているので、うつ病や起立性調節障害などの病にも対処できるということになるわけである。
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