鎌田はりきゅう整骨院のブログ 木火土金水     

起立性調節障害でお困りの方。鍼灸で治療してみませんか?


 

膀胱炎と便秘

2013年01月18日 | 日記

鍼灸院にいきなり膀胱炎で飛び込んで来る人はあまりいませんが、案外お灸がよく効く疾患であります。

慢性化して繰り返す人も多いようで、特に女性に多く、尿道の短い女性の膀胱に雑菌が入りやすいためと考えられている。医者によっては大量の水を飲んでおしっこで出してしまいなさいなどというがそんなことをしても治らないどころか逆に悪化する。

当院に来たこの患者は、もう20年近く膀胱炎を患っている。膀胱炎が落ち着いてくるると便秘になる、便秘薬で出すと膀胱炎がぶり返すということを繰り返している。ほとほと困って鍼灸に頼ってみようと思ったらしくいきなり「膀胱炎は治るでしょうか?」とストレートな質問でした。

 膀胱炎を鍼灸では冷えが原因と考えています。便秘薬は冷やして便を出すように出来ていますので、下痢で出るようです。つまり便秘薬を飲むということは体を冷やすことになりますので、膀胱炎が悪化することになります。

 水も大量に飲めば体を冷やすことになりますので、逆効果だと思います。

体を冷やさぬようにして、鍼とお灸で治療をいたします。足のほうのツボは三陰交、陽輔、蠡溝、曲泉あたりにお灸をいたします。

 かなり難治のものも改善します。

鎌田はりきゅう整骨院

 


慢性膵炎の治療

2013年01月16日 | 日記

治療院を始めたばかりの頃なのでだいぶ昔になってしまうが、印象深い治療だったので思い出しながら書いてみます。

 肘が曲がって伸びないという婦人、半年か1年かかっただろうか、鍼をし灸をし、マッサージをしたりしてそれでも真っ直ぐにはならなかったと思う。でも、来院した当初に比べるとかなり伸びた。

 「先生、近いうちに連れてきますので、娘を診ていただけませんか。」とおっしゃる。てっきり娘さんも肘や腕が痛むのかなと思っていたら、膵臓炎であった。

腰痛できた患者は腰痛の患者を紹介することが多いが、運動器系はよく紹介される。肘の治療に来ていた患者が慢性膵炎の患者を紹介することは珍しいと思う。

 「10年前から、慢性膵炎と言われ、1ヶ月に1度腹痛と下痢に襲われ数日続きます。薬は痛み止めだけで飲んでも痛みは止まりません。このままでいいのかと疑問がわきます。今回も昨日から腹痛と下痢が続いています。」

 病院では、慢性膵炎の治療は痛み止めの薬による治療だけで、根本治療はないようである。現在30歳のこの女性は、20歳の頃から膵炎が始まり、油っこいものは食べられず、いつ痛み出すかと思いながらの日常だという。

 慢性膵炎の治療は、腎経の治療が主になるのだがその頃はそういう治療はせずに、腹部に圧痛点や特効穴を探して、鍼をし灸をした。

 翌日来院「腹痛のほうはいかがですか。」「少しいいような気がしますがまだ痛みます。でも、下痢が1回で止まりました。これだけでもずいぶん楽です。」

 三日続けて治療して、腹痛も治まった。

仕事に復帰して、週1回の治療を続けた。1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月を過ぎても痛みは出なかった。もう治ったのかなとも思ったが、本人がまた痛み出すと怖いので、週1回の治療は続けたいということで、お灸だけの治療を続けた。

「先生、お酒を少し飲んでもいいでしょうか。」慢性膵炎はお酒飲みの女性が多いということを聞いたことがある。

「飲み過ぎなきゃいいんじゃないですか。」

しばらくして、「先生、実は数日前にエビフライを食べたんですけど、なんともありませんでした。」と嬉しそうに報告する。以前はちょっと脂っこいものを口にしただけで腹痛が始まり苦しんだのだそうで、油のものはほとんど口にしていなかったらしい。

結局3年ほど治療に通い、その間に離婚、再婚とあり、再婚相手とともに大阪に引っ越すことになったという。

「先生、大阪の生活は心配していませんが、先生のところが遠くなるのが心配です。」と・・

「もう3年間腹痛も下痢もないんですから完治したものと思いますよ。それに。関西は関東よりも鍼灸が盛んですから心配はいりませんよ。」と答えて、治療を終了した。

その後、治療院も今の自宅に移ったりしてお会いすることもないが、元気で大阪で暮らしていることだろうと思います。

鎌田はりきゅう整骨院

 

 


うつ病の治療

2013年01月11日 | 日記

人の体は、自律神経によってコントロールされている。

行動の交感神経と休息の副交感神経が微妙に絡み合い、片方に偏らないように、時に交感神経優位に、時に副交感神経優位にと揺れている。

これが片方に偏りっぱなしになると病気になる。

行動の交感神経に偏ると消耗性の疾患、癌に代表されるような病気になりやすく、副交感神経に偏りすぎると、うつ病やアレルギー疾患に罹りやすいと言われている。

うつ病に対して、病院では薬物療法であるが、出される薬はマイナートランキライザー(抗不安剤)や精神安定剤である。

 朝悪く、夕方から楽になるといわれるうつ病は、夜眠れない不眠症とは違うのだから、この投薬はおかしくはないか?眠りに関わる副交感神経の異常興奮によって引き起こされているものに、それを後押しするような薬を治療薬にしていないかということである。

 朝悪く、夕方から良くなるといえば起立性調節障害も同じである。これは鼻咽腔炎が原因だということだが、子供は副交感神経優位に偏りやすいということを考えれば、これも副交感神経への偏りと見るべきと思う。

うちにみえる患者さんたちも、薬だけの治療では満足がいかない、または薬ばかりが増えて不安だということが来院動機になっているものが多い。

鍼灸は自律神経に働くというより、自律神経をコントロールするシステムが出来ているので、うつ病や起立性調節障害などの病にも対処できるということになるわけである。