５月１日から９日までは、
一度掲載した写真に違う言葉をつけるという試みにトライしています。
七回目の今日は、色もトーンも雰囲気も意味ありげな写真です。
船で知らない海に出ていくのは勇気のいることです。
でも勇気を奮って出発しなければ、新しい海や新しい陸地を発見することはできません。
ならば、自分は今どんな船に乗っていて、どこに向かって進んでいるのかを意識する必要がある筈なのに・・・
心地よく楽な暮らしに慣れきってしまったボクたちは、そんな基本的なことも忘れて、どこ行きかも分からない船でただ揺られている。
次第にグレーになりそうな思いとはうらはらに、美しさが引き立つ一枚です。
【 Photo by Jun Hiraoka 】
ボクらが乗ってるこの船は
どこかに どうやら 穴が開てるみたいだけど
沈むことなんて 誰も 心配すらしやしない
みんなが ただ好き放題に 漕いでるから
前にも後ろにも 右にも左にも ちゃんと進まなくて
行くところさえ なくなり 始めてる
自慢だった動力装置だって
簡単に 爆発しちゃって
進む力さえ なくなった
みんなの 船なのに
自分だけの 欲ばかり つめこんで
女物のSのセーター着て 嬉しそうにミラーを見て 大喜びの大男みたいに
もうメチャクチャで おかしくなってる ことすら 見えてない
ノアの箱船探しは終わったんだ
新大陸探検も
ゴールドラッシュも
大航海時代も
ぜんぶ
余分な 荷物は 全部捨てて
初めてだっていい 力がなくたっていい
自分の手で オールを手に
紙の船だって 葉っぱの船だって 進めるような
大したことのない ふつうの海に 漕ぎ出そうよ
どこかに ボクたちの いい国は きっと ある
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