【 Photo by Keiko Aoki 】
この青に
何を隠そう
一滴の
嬉し泣き
から溢れた
しずく
くらいが
ちょうど
いい
だって
嬉しかったんだから
だよね
そうだよね
しあわせに
一番近い
しずくだから
それで
いい
青は
ゆっくりと
混ざって
いく
空と
混ざって
空を
映した
水たまりと
混ざって
どこかで
見た
はずの
小さな
海と
混ざって
あの
しずくを
消して
いく
すぐ
消える
それが
ちょうどいい
だって
嬉しかったから
とっても
嬉しかったんだから
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【 Photo by Kenji Oouchi 】
秋
むかし
ゆっくり味わった
ことがあった
風と
陽だまりと
うたた寝と
その中に
いるだけで
充分な
ひとときと
写真を
残せばよかった
時は
写らなくても
充足は
残ったかも
しれないから
ボクの中の
少年が
行き場を
探している
静かだ
時計が
秒を刻む
音がする
秋だ
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【 Photo by Shunsuke Kudo 】
啼いていた
雲の先に
隠した何かを
目覚めさせるかのように
大きく啼いていた
海辺の
今にも雨が
きそうな街で
いつまでも啼いていた
ボクの
行き先と帰る街を
問いただすように
強く強く啼いていた
約束をしないことだけが
今のボクに
出来ることでした
秋の海と
秋の空と
秋の命
全部が大きな声で啼いています
この街の海が
鈍色に光っていた瞬間
必要な
旅だったと
知りました
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今日も近々の気に入った写真と詩の再掲載です。
燃えるような空は何を話しかけているのでしょうか？
燃えるような空に何を話しかけるのでしょうか？
キレイな夕陽を見ると何か考えたくなります。
そんな思いの先の写真と詩をどうぞ
【 Photo by Kenji Oouchi 】
空がひとつ
笑顔がふたつ
そのまま
そこにあった
木槿の花がみっつ
少し笑ってよっつ
涼やかに柔らかに
立っていた
心配事いつつ
覗く目むっつ
大丈夫かと
聞いてくれるヤツがいて
捨てたものななつ
失したものやっつ
一生忘れないと
誓った人さえ忘れ
残す思い出 ここのつ
消えない傷跡 とお
・・・いやもっと
夕焼けの中で
光る星を
数えてみた
目をつぶって
瞳の奥でまたたく
面影を数えてみた
数えられるほど
忘れられないもの
数えたくないほど
消えていかないもの
この見える星
まったく見えない星
ぜんぶ命の欠片
この光る星
いつまでも消えない星
ぜんぶボクの跡
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今日も近々の写真と詩の再掲載になります。
こんな色の空が見られると嬉しくなります。
不思議な感覚の中での思い、それがまた楽しいものです。
喜んでいただければ良いのですが。
【 Photo by Shunsuke Kudo 】
この後の一人の時間を考えて
まわりを見回して
今日の居場所を探して
眠りにつく姿を想像してみる
夕方はいつも
夕方はいつもこうなんだ
今日の夕方が
優しいか冷たいか
なんてどっちでもいい
優しいまま夜になれたなら
今日は一人でいいし
冷たいまま夜がふけたら
誰かと話したくなればいい
そこから今日を
終わらすのはボクだから
これからの夜を考えて
薄暗い空を見回して
今晩の音楽を探して
明日の顔を想像してみる
夕方はいつもこうなんだ
考えてそれでも考えて
いつの間にか今日が終わってる
夕方がスキかキライか
なんてどっちでもいい
スキで始まる夜ならば
今日は寂しくていいし
キライで始まる夜なら
スキになれそうな人を探せばいい
誰も知らない明日を
拾いに行くのはボクだから
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