雨が道をたたく
窓をつたう雨で
街がゆっくり歪んでいく
鍵盤のような雨音に
光る道は少しロマンチックになった
今夜の空は
あの人がどこかにいそうな色だ
雨の中にボクはいて
濡れた窓にもボクはいる
花のちりぎわに
未練がましい夏が雨をおとしていく
闇の物語には
今日は雨が欠かせないようだ
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ひらがなをかく
ひらがなでかく
ひらがながかく
ひらがなとかく
ひらがながうたいだす
じゆうになったきがする
じぶんをぬいだきがする
もどりたくないとおもう
もどるしかないともおもう
ことばはきたないけれど
ひらがなはよごれない
また
ひらがなをかく
じゆうもかく
いっしょにおどる
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何か廻りはじめた
そう信じてしまいそうな
空だ
さようなら と さよならの
使い分け方を教えてくれそうな
青と黄と黒は
残りの夏を色分けした
だけなんだろう
人はどうして
悲しみの表現が
スキなのか
サイレンが夕方だとがなってる
ぜんぶ暗くなれば消えていく
夕陽にだって後ろ姿はあるのです。
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坂道をみている
始まったばかりの秋じゃ
まだ影は絵のように語らない
ひとりを生きている
熱と風の間を生きている
歌を口ずさんでいる
命を思っている
まだ坂をみている
そういえばこの道の夕陽をみていない
道は影の
影は道の
囁きをきいている
みている
ひとりみている
あの瞳を思い出している。
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