【 Photo by Keiko Aoki 】
何も
話さない筈の
影が
ずっと
語りかけてくる
ゆるい午後
車が
来るまで
道の
真ん中に
立ってみる
また
ここで
冬を
見送ることに
なったけれど
ボクは
ボクで
あればいい
何も
残さないはずの
影が
ゆっくりと
濃くなって
見えないはずの
時の流れを
見せて
いく
きっと
この影は
あなたまで
伸びている
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【 Photo by Toshiyuki Imai 】
何かを
埋めるために
生きている
何かを
埋めたいと
生きている
白い世界・・・
たくさんの
時や
言葉や
影が
埋まっている
白い大地・・・
あなたの
欠片も
きっと
埋まっている
雪の匂い・・・
いまでも
あなたの
匂いを
感じるんだ
白い息が・・・
凍った
時を溶かして
ボクの手が
冷たくなくなるのを
待っている
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【 Photo by Tokuyuki Takashima 】
すき
と
きらい
の
あいだに
幸せが
あった
ように
おわり
と
はじまり
の
あいだに
冬が
あるの
かもしれない
きみ
と
ぼくの
あいだの
間を
うめ
ようと
て
と
て
を
しずしず
と
合わせ
たら
たいおん
と
よかん
の
途中に
ある
えいえん
が
ひろがり
ました
色
を
すてて
みました
すこし
だけ
自由に
なりたかった
から
このごろ
記憶
と
懺悔
の
あいだ
に
みえる
風景
が
スキに
なり
ました
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【 Photo by Yoshinobu Tashiro 】
さあ 帰ろうか・・・
それが
いつも
歩き出す
合図だった
肩は
並べる
ものだった
濡れている
道は
光って
どこかへ
繋がっているように
道を見せて
もうあまり
話すことが
残っていない
ボクらを
次へと
案内した
見て
ほら影が
こんなに
長いよ！
きっと
そんなひと言を
きっかけにして
また話すことが
生まれたんだ
ずっと
この道が
続いても
無言に
ならない程の
言葉が
さあ 帰ろう
あの
白い雪の先に
置いてきた
言葉の中へ
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【 Photo by Kenji Oouchi 】
少し
ほんの少し
ホッとしたんだ
イイ感じの
恋ってヤツを
見ちゃったから
するのが恋
感じるのも恋
噛みしめるのも恋って言うけど
見送るのも恋
手放すのも恋
しまい込むのも恋だから
さっきの
恋ってのを
もう一度見つめてみるよ
何か
いいものを
見ちゃった日は
鼻歌が
出て
来ないかい？
キミは
何て歌に
するのかな
ボクは
とりあえず唄うから
当ててみてよ
それが
春の歌なら
良い方を向いてるし
冬の歌なら
少しだけセンチに
なったってことさ
でもね
まだ冬の歌の
気がするんだ
だって
さっきから
雪の匂いがするんだ
いつも
キミが呼ぶ
雪の匂いがね
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