「主婦っとサーベイ」美味しいものと美味しいものが並んでいるお店

スーパーマーケットの評価サイトを作っている私達です。
ブログでは”美味しいもの”の紹介をして行きます!

・弘前 たびすけ西谷雷佐氏セミナー編

2017年03月24日 | セミナー

【着地型観光とインバウンドに取り組む旅行会社。津軽の魅力をガイド目線で満喫する】

たびすけ西谷雷佐さんの働き方を学ぶセミナーに参加のため
初めて弘前の地に降りた。
セミナーは着地型観光を始めようと思っている方の
参加も多く、少人数で濃い濃~い内容。




 

初めに
「僕自身が弘前大好きでファンなんです」

「青森のファン・東北のファン」を

どんどん増やす会社ですとご紹介頂いた。

今までの企画例として

【津軽ひろさき雪かき検定】

【冬の田んぼアート】

【短命県体験ツアー】

弘前ねぷた解体ツアー】

などなど。

雪かき検定を企画した当初は、地元では理解して

もらえなかったそうだが、4年経った今では

盛況のイベントとして開催されている。

住民の「日常」は旅行者の「異日常」という

観点で「暮らしぶり」を物語にして行くと

ツアーができる。

●弘前りんご ツーリズム

・りんごの剪定体験

  切った枝を使いストーブで焼きりんご

・「バケドライド」体験

  りんご収穫や資材運搬のために使われる農園のみを走らせる改造車

・りんごの樹の下でグランピング

・りんご畑でりんご農家が食べてきたホルモンの食べ比べ会

などなど

確かに、弘前の観光ガイドブックを広げると
桜と弘前ねぷたの写真が大部分。
それ以外の季節に行くと「損」なのではと
思ってしまうぐらい。
違うよね!
弘前の基幹産業である「りんご」も
りんごの収穫の時だけがりんごの魅力では無いはず。

3時間の座学でのセミナーの後は
「僕はこのようにツアー案内をしていますよ」
と実践編。その一部をご紹介。

●ランチ中華そば「たかはし」
11時~16時のみ営業。
店内に入ると、煮干し出汁の香りが。
市街からは離れているし
車でご案内してもらってこそ。
麺のコシと濃厚煮干しスープは
弘前ラーメン独特の風味で
これだけで旅情感が味わえる。
 



●弘前城
桜、桜、桜。これだけの本数が植えられているとは
思ってもみなかった。管理にはりんごの剪定技術が
活かされている事も教えて頂きながらの散策。
花より団子だから桜は別に・・・と
思っていた私達も、桜の季節に再訪したくなった!

●弘前シードル工房kimoriとグランピングの会場
事例でお話のあった場にご案内してもらうと、
ココで開催をしているのかと、実感が湧く。
若いりんご農家たちが、育てたりんごを
持ち寄り、シードルを造っている。
 

 


●歴史のある洋館が使われ残っている
「スターバックスコーヒー弘前公園前店」
(旧第八師団長官舎)
宝物は皆に使われてこそ。


 「前川國男氏による近代建築」
弘前市民会館内のステンドグラスと
赤がポイント。おしゃれな喫茶コーナー。
 

 

●津軽藩御用達の御菓子司大阪屋(1630年創業)
弘前の地に何故「大阪」という看板なのかしら?
初代のご主人は、豊臣家の家臣で
大坂冬の陣、夏の陣で豊臣家が
徳川家に敗れてほろんだことをきっかけに
縁故を頼り、弘前の地を訪れそこで開業
されたそうだ。

  

大阪屋を代表するお菓子「竹流し」(たけながし)
そば粉の素朴な風味
 

今回は思考法や着眼点の持ち方、発想力も
レクチャー頂き、マーケティングの観点でも
勉強になった。

行政からの仕事は期間が限られており
助成金も終わるもの。そのため
「継続させる仕組み作り」を
最初から考える事が民間の役割。

地域の魅力を引き出す、みつける。
自分がオモシロイと思う事を
男子校のノリでいい大人が
本気でふさげる事もひとつ。
そのためには、人との繋り、縁があっての事。
刀剣ツアーや津軽錦石拾いツアーなども
そこから生まれたツアー。 

その固定観念に囚われない発想で
ねぷたを解体するツアーまでも
開催してしまう西谷さん。

インバウンドに早くから注目していたのではなく
英語が堪能だから外国人もムリなく受け入れた。
高齢者・お身体の不自由な方でも旅をしたいよね。
僕は介護資格があるから同行できる。
「ユニバーサルデザイン」をウリにしたのでなく
自分が得意な事を当たり前に特化されただけ。
どこまでも自然体だなぁ。 

今は、弘前大学で学生さん達に
授業を持たれ、
全国各地でまだ光のあたって
いない物に光をあてに行く
活かし方のセミナーにも出向かれ大忙し。

今回、西谷さんのセミナーをお聞きし
街中をご案内して貰ったら
桜の季節も、新緑の季節も、
りんごの季節も、雪深い季節も
弘前に再訪したくなった。
たびすけ君ワールドにハマってしまったな!

 弘前スーパーマーケット編

 弘前 オステリアエノテカ ダ・サスィーノ編

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・松永和紀さん基調講演

2015年12月06日 | セミナー

科学ジャーナリストの松永和紀さんは消費生活コンサルタントの森田満樹さんと共に
FOOCOM.NET」(フーコムネット)科学的根拠に基づく食情報を提供する消費者団体を運営しておられます。

松永和紀さんの文章を書籍やインターネットで読みながら深く頷きどれだけ参考に、頼りにさせて頂いている事でしょうか。
今回、その松永さんの基調講演がある事を知り、しかも今話題の「機能性表示食品」がテーマという事で、
大阪から三重県津市まで車で駆けつけました。研究者、企業、消費者団体、三者の立場からの
ご講演は、バランスの取れたセミナーでした。

*クリックするとプログラムは大きくなります

 

鈴鹿医療科学大学の長村先生は医薬品、食品、食品の中でも保険機能食品と一般食品(いわゆる健康食品)の区分を
わかりやすく丁寧に解説する事からお話を始めて下さり、その上で「いわゆる健康食品」の問題点、危険性を語られ、
今回の機能性表示食品制度により問題解決の線引きのひとつにはなるのではないかと語られました。

事例報告としてサラダコスモの「大豆イソフラボン子大豆もやし」。
もやしは、小売では安売り商材の代表として扱われています。
主婦向け雑誌では節約レシピの代表。
売っても売ってもそんなに儲からない商品。
もやし事業を立て直せ、大豆もやしの良さを知ってもらいたいという思いがきっかけで機能性表示食品の開発をされたそうです。
発表されている大豆イソフラボンと骨に関するデータ、査読システマティクレビュー論文が豊富だったから、
フジッコのトクホの製品例があったから、などなど最も安上がりに取り組めたと正直にお話頂きました。

元々サラダコスモの「大豆イソフラボン子大豆もやし」は
もやしの中ではちょっと高いけれど質が良くておいしいからと購入していました。
サラダコスモの野菜工場を併設する、ビュッフェスタイルのレストランまで行き、
大豆もやしの料理用途の広さを堪能した私達にとって、
申請のご苦労話は、そこまでして取得したかったんだ・・・が正直な感想。

 「大豆イソフラボン子大豆もやし」機能性表示食品の生鮮品1号の発表があった後も、相談窓口には拍子抜けするぐらい
問い合わせが全く無かったそうです。
販路は広がったそうですが、既存店の売り上げが飛躍的に伸びた訳ではないとの事。
野菜売り場で大豆もやしをみかけ、美味しそう、食べたいと思って購入する事はあっても
「骨の健康に役立つ」から買おうと思う消費者がそれ程多くなるとは想像しにくいです。
買うかどうか判断する数秒間に頭の中でよぎる事は
「機能性?」「栄養食品っていうのもあったような・・」程度だろうと思われます。
本当に、付加価値として購入して貰いたいならいずみ市民生協の店頭POPのように
「機能性表示食品」の認知からのスタートが必要ではないかと思いました。
 
(クリックすると写真は大きくなります)
 

松永和紀さんは消費者庁には「消費者の誤解を招かない自主的かつ合理的な
商品選択に資する表示制度」とは書かれているけれど、一般消費者にその判断が出来るのだろうか。
また、機能性表示に必要な科学的根拠(エビデンス)の出し方について、素となる論文のレベルが低い、
質の低い臨床論文ひとつで機能性を表示している商品もあるなど、様々な問題点を提起されました。
個人的な見解とされながら
「本当にこの程度のエビデンスで機能性を表示していいと思っているのかと、企業の方々に本音のところを聞いてみたい」
「業界としての品質管理ガイドライン、広告ガイドライン等が必要」と。

消費者団体の強い批判や厚生労働省が全面的に支持している制度でない事もあり、
2年をめどに見直しもあるそうです。
そして、先日のクローズアップ現代にご出演された時にも
お話されていましたように
「食材に偏らずバランスよく食べる」
「適度な運動」「塩分の摂りすぎに注意」が
食生活の原典である事をお話されました。
それにしても、松永さんのお話は、課題の方向性を
消費者視点に戻してくれる唯一の存在でした。

 ご著書に「一緒に頑張りましょう」とサインを頂き、今後も主婦っとサーベイ
「プロのお客として消費者と企業の通訳」として励んで行く元気を頂きました。
もっと勉強して行きます。ありがとございました。



 

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・「次世代の流通」 流通科学大学 

2010年09月20日 | セミナー
第4回中内記念 流通シンポジウム「次世代の流通」というテーマ。

●株式会社ライフコーポレーション代表取締役社長兼COO 岩崎高治氏

●加藤産業株式会社 代表取締役社長 加藤和弥氏

ご講演をお聞きするため、流通科学大学 RYUKAホールへ。

中内学園理事長 中内潤氏、流通科学大学学長 石井淳蔵先生の
ご挨拶の後、初めにお話をして下さったのは、岩崎社長。

ライフは現在、近畿・首都圏に213店舗。
今年4店舗の出店、来年は20店舗の出店予定があるから目標とされている
250店舗にも、もうすぐとか。

岩崎社長は「食品スーパーの使命」をはっきり言葉にされた。
「信用されて」「頼りにされる」
お客さんからも社会からも、従業員からも信頼される日本一のスーパーマーケット。
メーカーと生活者を繋ぐ最適な場所に地域一番店を出店する。

食品スーパーなら、当たり前に掲げている事かもしれない。

しかし、岩崎社長の口からスラスラと、52週のMDをするのは販促目的だけでなく
本部内の意志やベクトル合わせ、勤務環境を整え、生産性を上げて
売り場が安定する事などと語られると、ライフの未来が明るく思えた。

また、小型店、ディスカウン店、海外出店を現在何故しないのかも
明快に語られた。

次に、加藤社長がお話をされた。
世界人口の増加、国内人口の減少、食資源の希少化など予想できる事は
早めに手を打つ。
しかし、消費者の行動、個々の動きなど直近の動きは予想ができない。
むしろ、見えないと割り切って、見えた瞬間に対応できる柔軟性が必要ではないか。
お客は受身なので、こちらからボールを投げ、発信して、返ってくるボールで
お客の求めている事を認識して、店頭で起こっている事(情報)を共有化する。

~以上が私達が印象深く感じた内容です~

店が積極的に独自色を出してくれて、企業としてのベクトルの明確化が
客にもはっきり伝わったら
何が欲しいのかがわからないお客にとっても、
ありがたいお店になって なんとなく行きつけにして通ってしまうのではないだろうか。
結局それが、地域一番店なのでは。
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