建築用語で、
解く という言葉がある。
解体する という意味なのだけれど、
解く という行為は、
日本の家屋の構造様式をよく表していて、
結ぶ という行為につながる。
ということで、
本日は 対庵 を解いた。
建具と板壁を解いて、
屋根と梁を解いて、
柱を解いて、
土台と床板になった。
解かれた 部材は川を渡って、
再び 結ばれる 予定となっている。
建具と板壁が一本橋を渡り、
土台、床板、柱、梁、屋根が一本橋を渡り、
川向いの土地に運ばれた。
この土地で 対庵 は、
再び、新しく 結ばれる!
建物を、効率的に手っ取り早くぶっ壊して
産業廃棄物にしてしまう現代社会において、
解いて結ぶ という精神は、
絶やしてはならないと強く思う。