八濱漂泊傳

ダラシナイデラシネ記

高松へ行った その2 ダダイズム編

2012-07-01 03:36:54 | イケン!

 

ヒマコ と

高松に渡ったメインの目的は、

 

高松市美術館へ

『村山知義の宇宙』 を観に行くこと。

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村山知義(1901~1977) とは、

 

大正期から昭和期にかけて、

ダダイズム の旗手として強烈な異彩を放った表現者である。

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ダダイズム とは、

既成芸術に対する 反芸術 を実践する運動である。

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                        「踊り」と題されたパフォーマンス

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                               コンストルクチオン

 

実は私、

京都にいた頃、 村山知義 の表現手法から

かなり影響を受けていた。

 

そんな時代に、

 

学生たちと、

とあるコンペで作成した作品が・・・・

 

『ガガーリンの家』 である。

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この作品は、

なんと 最優秀賞 に輝いて・・・・

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賞金100万円を戴いて、

学生たちと山分けをして、楽しい思い出となった。

 

 

反芸術 の運動は、 ダダイズム の後、

ネオダダイズム フルクサス ・・・・ 

と受け継がれてゆくのだが、

 

さてさて、現代は?というと・・・・

 

昨今の異常なアートブーム状況に対する反動として、

既成の価値観が虚しく大崩落している現実を目の前にして、

 

もっと強烈でキナ臭い 反芸術 反体制 が

出現する予感をヒシヒシと感じている。

 

それは、

坂口恭平 という男だ。

http://www.0yenhouse.com/movie/

 

大杉栄 を彷彿とさせる 坂口恭平 は

ダダイズム を超越した実践家 アナキスト として

間違いなく近い将来、台風の目となるだろう。

 

 

そんな楽しい予感にワクワクしながら

『新宿ダダ』 (山川ユキ) をガツンと聞いて

 

 

ウルトラマン 第28話 『人間標本』

に登場した三面怪人 ダダ が

どうしてこんなに弱いのか? という大問題を考えてみた。

 

ちなみに、

 

劇中に出てくる建物は

モダニズム建築の傑作

『東レ基礎研究所』(坂倉準三 設計) である。

 

 

もっと、ちなみに

 

三面怪人 ダダ と 村山知義 は、完全に似ている。 

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もっともっと、ちなみに、

 

ウルトラマン 第28話 『人間標本』 の

脚本を担当した 山田正弘 は、

 

アナキスト大杉栄 を題材にした映画

『エロス+虐殺』 (シドニー国際映画祭南十字星賞)

の脚本を手がけている。

 

実践力に劣る ダダイスト と

実践力に勝る アナキスト という構図そのものが

山田正弘 のメッセージなのだろうか?

 

伊藤野枝 から見た

ダダイスト 辻潤 と

アナキスト 大杉栄 の構図にバッチリ重なり合う。

 

 

ああ、また夜ふかしをしてしまった。

けれど、興味深い発見もあった。

 

 

もう一回、

『新宿ダダ』 を聞いて寝よう。

 

  ・・・・

  ダダ、ダダ、ダダダダ、ダダ、

  雨が降ったら 濡れればいいのさ

  風が吹いたら 吹かれてやるさ

  人間なんぞは 悲しいもんだね

  わかっているのは 死ぬことだけよ

  ダダ、ダダ、ダダダダ、ダダ、

  スロットマシンが友達なのさ