章魚庵つれづれ通信

日ぐらし硯に向かひて、遊墨三昧、遊印三昧??

水墨 晁卿衡を哭す

2006年06月30日 | 墨彩画
晁卿衡を哭す
日本の晁卿は帝都を辞し 征帆 一片 蓬壷を遶る
明月 帰らずして 碧海に沈み 白雲 愁色 蒼梧に満つ
李白   (岩波 新唐詩選)

晁卿衡とは、遣唐使で唐に渡った安倍仲麻呂のこと。
やっと日本に帰れると月を見て詠ったのが有名な

 天の原ふりさけみれば春日なる
   三笠の山にいでし月かも

しかし、彼は日本には帰れない。船が難破してしまうんです。
それを聞いて、李白は泣いて悲しむ。そのときに作ったのがこの詩
しかし、しかし、仲麻呂は死ななかった。なんと再び唐の都
長安に戻ってくるのです。が、またまたまた運悪く安禄山の変。
船は出なくなり結局日本には帰れないまま中国で没。

李白と安倍仲麻呂は知り合いだったのか!?

コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 墨彩 観音経 | トップ | 墨彩 嶺上久別の者に逢うて又別 »
最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
王維も送別の辞を。 (一休)
2006-09-23 01:40:28
積水極むべからず

安んぞ知らん 滄海の東

九州何れの処か遠き

万里空に乗ずるが若し

国に向って惟だ日を看

帰帆但だ風に信す

(中略)

主人孤島の中

別離方に異城

音信若為か通ぜん



(秘書チョウ監の日本国に還るを送る)



阿倍仲麻呂さん、友達多かったのね(李白と王維に送別の辞もらうなんて、スゴイなあ…)



(でも、王維も李白も、海を見たことないんだって…)
返信する
これは (章魚庵)
2006-09-23 21:11:20
まったく知りませんでした。



勉強になるなー



追伸、やっと落歯に取り掛かってます。
返信する
いや、なに (一休)
2006-09-24 00:54:22
章魚庵殿に啓発されて、図書館で「漢詩の魅力」(石川忠久)を借りてきたら、書いてあった。にわかのウンチク…(です)



「落歯」期待しております。

すぐ越後屋に売ろうかと…。
返信する

コメントを投稿

墨彩画」カテゴリの最新記事