空色のきもち

晴天の日も、雨の日もあるけれど、好きなものと一緒に毎日を過ごしています。

『ねこ町駅前商店街日々便り』

2018-07-31 22:14:08 | 本の森
『ねこ町駅前商店街日々便り』柴田よしき を読む。

赤字ローカル線の終点・根古万知。
駅前は、わずか八店舗ほどが細々と営業するシャッター商店街。
数年前、猫の町「ねこまち」としてブームになりかけたこともあったが、それも一時のこと。
以来、ジリ貧状態だ。

離婚を機に、そんな町に戻ったラーメン店の娘・愛美は、
緑色の大きな目と灰色の毛が愛らしい拾い猫を飼うことになった。
ノンちゃんと名付けたその猫が、ひょんなことから一日猫駅長を務めると駅は再ブレイク、
商店街にも観光客が訪れる。
久しぶりに賑わう光景を見て、
今度こそ、元気いっぱいだった頃の根古万知を取り戻したいと動き出すが…。




ちょっと前までさびれかけていた私の住む街。
それでもなんとなく、盛り上がってきている気がする。
シャッター商店街で
夜7時以降はゴーストタウンだったのに。

街中のアーケードを取り外し
電線地中化をした。
たぶん、跡取りのいない店がたくさんあったはず。

それがいつの間にか、新しくリノベーションした店がオープンし
絵本作家さんの店、とか
おしゃれなカフェができたり
参加型のアーティストのお店ができたりしている。

そんなこんなことから
それを推進している人たちは
こんなことを考えたり、実行したりしているのかしら…
と、想像しながら詠んだ。

このままの街がいい、人なんて来なくてもいい、
そんな意見もきっとある。
まとめるのもきっと大変だ。

地元にいい思い出だけがあるわけでもない。
苦い思い出も、許せない過去だってきっとある。
忘れろ、昔のことじゃないか、なんて簡単に言ってくれるな、なんだよね。



それでも
街を盛り上げるために何ができるか。
そんなことを考える人がいたって、いいと思う。


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