先日13-2を解きました。同訓異義語問題に次の問題がありました。
7 新国家を おこ(興)す
8 七輪に火を おこ(熾・煽)す
私は、7は書けましたが、8は書けませんでした。標準解答を見て、熾烈5-1Y 7-2Y 16-1Kの熾かと思いました。なお、煽すは、「辞典」に載っていない訓ですので、これは無視します。
そうすると、熾すは、「辞典」に載っている訓としては、標準解答が一つだけですので、意味がonlyな訓になりそうです。
しかしながら、標準解答以外にも正解があることもあり、最近は、なるべく簡単な別の漢字で書けないかを考えていますので、「辞典」の音訓索引を見ると、
おこす 起 熾 興
と並んでいます。興すには、火を興すという使い方はありません。7と8が同じ漢字では同訓異義語問題になりませんから、当たり前です。
ところが、見出し語【起こす】を見ると、いくつか意味がある中で
はじめる。生じさせる。・・「火をーす」
とあります。あれ、8は「起す」でもいいんじゃないか、でも「辞典」には「起こす」と書いてあり、送り仮名が違うから間違いのかなあと思います。
「辞典」の付録に、「送り仮名の付け方」というのが載っています。私は送り仮名が嫌いですから、こんなの読んだことありませんが、この通則2に起こるが載っています。ところが、その後に
許容 読み間違えるおそれのない場合は、活用語尾以外の部分について、次の( )の中に示すように、送り仮名を省くことができる
として、起こる(起る)が載っています。許容は、当たり前のことであり、送り仮名の通則ってつまらないことが書いてあるような気がしますが、それはともかく、結局、起す でもいいのです。
従って、熾すは、起すと書いてもよく、熾すは、意味がonlyな訓ではないということになります。興すと起すでは、どちらも常用漢字で簡単すぎますので、こういう問題は、最近は出ないような気がします。
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