神原ワールド稽古場日誌

神原ワールドが繰りひろげる劇の世界・公演のお知らせ・稽古場の模様を皆様にお届けします♡

show must go on

2020-08-17 12:22:43 | 演劇

 「show must go on」皆さんご存知のことば。(一度始めてしまったら、何があっても続けなければならない)といった意味。舞台関係者なら誰もが知ることば。これを知らない人は間違いなく「素人」さんです。

                       

 クイーンの歌にもジャニーズ喜多川氏のモットーにもあるこのことば。我らには一生つきまとう、励みでもあり、呪いでもあることばです。

 先日、スーザンボイル(つい10年前まで素人だった58歳の歌手)のYouTubeを観てこのことばを思い出しました。自分の、人生における舞台は続けなければならないのです。人の一生においては誰もが同じ。我らは直接的な意味で、このことばを噛み締めます。彼女のオーディション番組で歌っていた「夢やぶれて」を聞くたびに。

                     

 ミュージカルの「コーラスライン」にも「kiss today goodbye」というのがありました。「ラ・マンチャの男」の「見果てぬ夢」もそうかいね。いくつになっても、前見る姿勢は崩せませんな。偉そうな言い方ですが、人生(生き方)は体現できるのです、表現の世界においては。

 

 

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チラシできました-☆

2020-08-13 10:52:27 | 演劇

  今回の「壊れた夜空」を稽古していると(昨年も感じていたのですが)、伊丹十三製作・黒沢清監督の映画「スィートホーム」(1989)を思い出します。話の筋は全然違うのですが、「母」というキーワードだけ引っ掛かるのです(あくまで個人的感想)。

 スィートホーム。私には一生縁のないものですな。未だに安らげる場所というものを得たことがないのです。たとえ得られても、ほんのひと時。経験がないわけではありません。長続きしないだけです。

                        

 それぞれの「思い」はそれぞれに暴走し、異世界の中で渾然一体になっていく。しかしそれは、どのような世界なのか。演劇的異世界というのは映画ほど親切ではないので、頭が固いとわけがわからなくなることがあります。他人の夢の話を聞ける人は、案外大丈夫かも。やわらか頭でボーっと観ましょう。

         

☆遊女に妖怪、工場長に民俗学者…なんて、こんなのがいっぺんに出てくるような芝居、他にはないよ~!

 

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お盆とお芝居

2020-08-10 07:26:36 | 演劇

 昔から、盆と正月は芝居をうつなと言われてました。お客様が来ないからです。しかし、今は時期にかかわらず、コロナ禍のせいで皆劇場には行きづらくなってしまいました。そんな関西演劇界も少しづつ前に進みつつあります。

 春から公演延期になっていた、浪花グランドロマン「吐息を見つめて」がお盆のど真ん中で勝負です。14~16日にウイングフィールド(心斎橋)にて上演。久しぶりのウイングフィールド公演開始の斬り込み隊長です。天晴!私も観に行きます。

 皆さん、苦しくとも前へ前へ。最善の策を講じて、しかしめげずに。飯屋は飯を作る。花屋は花を売る。そして芝居屋は芝居をする。それが当たり前。昔の常識が通じなくなった今、敢えてチャレンジする者たちを非難するのではなくて支え合いたいと思います。かく言う我らも9月18~20日に「壊れた夜空」を公演します。

 皆の者、けっぱれ!

               

 

 

 

 

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となりのサイコちゃん

2020-08-05 14:07:41 | 演劇

 お芝居は、人間のいろんな面を映し出します。狂気、苦悩、喜び、悲しみ、怒り、希望、失望…。そんなものをどうして表現できるのか、不思議に思われはしませんでしょうか?

 それは…作家も俳優も、それを作る人たち皆、少し「おかしい」からなのです。初めは、自分はまともだと思っているんですがね、段々とわかってくるんですよ。少し「おかしい」ってね。ええ、耳をいきなり切って人にあげたりなんかしません。日常生活を何とか送れる程度に、です。

                 

 ちょっち、おかしいのです私らは。無意識の行動を意識し、あらかじめ書かれている内容を、反射的に、自然に、初々しくやるなんておかしい(変)でしょう?もちろんそのための訓練を積んでいるのですが、場合によっては自分の日常を捨ててまでこんなことに興じているなど、変人以外の何ものでもないと思います。「普通」の人は早いうちにやめます。だからよく聞くじゃないですか「まだ演劇やってるの?」って。頃合いにやめるのが当たり前だというような言い方ですよね。これが「普通」の意見です。こうはならないのが俳優(役者)です。やめることが悪いわけではありません。「やめられない」だけです。やめられないのは、我々にとって不幸であり幸福なのです。

 サイコパスとは、別に異常犯罪者のことではありません。サイコパスの中にそんな人間もいるということです。スマホの時代ですから、詳しくはお調べください。ここで言うと長くなりますので。ただ言いたいことは、みんな少しずつ、ズレていたり、パーソナルな問題を抱えていたりしながらも表現しなければいられないという衝動だけは持っているということです。人を見つめ、深め、表すことがお芝居の大事なところです。それをしなくてはいられないという「おかしさ」は素晴らしいのです。

 演劇の懐は深い。演劇とは、サイコちゃんを含むすべての「おかしな人」が自己肯定できるフィールドを与えてくれる稀有なジャンルなのです。

            

          

演劇人が皆サイコパスであるという意味ではありません。どうぞ誤解のなきようにm(__)m

 

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チラシ of 「壊れた夜空」

2020-08-03 15:57:52 | 演劇

 今朝は蝉の声が、舞台の効果音のようにクリアに降り注いでおりました。

 コロナ禍がすぐそばにまで迫っている今、緊張感はかなり高まってきました。私の住んでいる周辺でも感染は徐々に広まりつつあります。稽古場でも毎回、検温をしてから稽古を開始しています。しかし、慎重に丁寧に感染症予防をすれば、必要以上に恐れることはありません。

 昨日、次回公演の「壊れた夜空」のチラシの写真撮影をしに豊中の工場地帯に行きました。物語の舞台はネタバレになるので言えませんが、いろんな場面が交錯します。その中に工場が重要な要素として出てきます。

     

 だもんで、借景としてこのような工場を巡っておりました。作家神原のイメージは、私どもには計り知れません。まずは、チラシができてのお楽しみ。9月の公演も、幕が上がるまで戦戦兢兢として日々稽古を重ね過ごすのみでございます。

 おっさん二人の珍しいツーショットです。でもチラシデータに選ばれた写真は敢えてまだ出しません。出し惜しみします。

 検温をし、マスクをし、消毒をし、手洗いをして前へ前へ。がんばって行きたいと思います!

      

      棒手原金之助氏(左)と私、島上 亨(右)

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