四柱推命≪詩子の推命日記≫

四柱推命に関する日々の命理的考察およびフリートーク

丁火鍛金 庚金劈甲

2013年07月03日 21時42分23秒 | インポート
 羽化したばかりのトンボちゃんです。

☆難易度Ⅱ

 丁亥
 庚戌
 甲辰
 壬申

この八字、滴天髄に載っているのですが・・・・「戌月の金旺、土旺のいずれかは不明ですが、甲日干は申金を殺印相生で壬申を見ており、辰戌に生じられて庚金は甲を制しています。八字では丁は不傷であっても、また戌を火庫とみても弱の丁火は庚に任じることは不可能・・・」というようなことが漢文で書かれています。
これは??????というのが結構あるのですが、まあ、滴天髄がすべて正しいということはなく、今さら、私ごときが突いたりはできませんが、稚拙ながらも陽理論を学んできたものとしては、まず、この「進気」の甲木というのは、頷けません。次の月が亥月で十二運でいう甲木の長生にあたるゆえに進気とみているのです。衰極まれば、次は登って行くしかないとでもいうのでしょう。日本の四柱推命が十二運による生旺墓絶論を採用していることは良く知っていますが、今や、旺相死囚休論に浸りきっている身にはもう、受け付けないものとなっています。

 また、戌月を火庫と言っていることも受けいれられません。戌は辛金を蔵してはいますが、丁火は蔵干としては認めていません。それに仮にも年支は亥水です。火庫になど成りようがないですし、戌土は湿土化して丁火は晦火します。

 よって原註のように丁火が庚金に任じるというか鍛金するには程遠いものでしょう。
 ですが、原註にはこの八字は火旺運には科挙に連登し終生栄えたというような記述があります。
 大運です。
  己酉
  戊申
  丁未
  丙午
  乙巳
  甲戌  となっています。
記述では丁運に入って、つまり、丁未運に官殺の喜象が起こり科挙に登用されるわけです。つまり、八字の丁は未に通根となるのでしょう。丁は食傷、そして庚金は官殺ですから、いわば、食傷制殺ということにはなります。

 食傷制殺というのは、身弱であるときには喜です。日干弱のときには第一に日干の根の運、次に印の運、ついで次善として考えられるのが食傷制殺です。最喜というわけではありません。

 しかしながら、ここで上記の八字を眺めてみますと、ここで干の特性ということを考えたらよいのではないかと思うわけです。一応、丁火鍛金、庚金劈甲というのは人によっては、まゆつば物だと言われるかもしれませんが、正にこの状態の時に成り立つのではないかと、ふと気が付くわけです。無いことはないと思うことが時々あります。無理に丁と庚と甲をみてこじつけるのは頂けませんが・・・んんんん・・・これはいける!というわけです。ただの食傷制殺ではないですね。

一方で、秋月の甲木は斬られて用材とならなければ意味がないはず・・・良いではないですか?これが春月の甲木ではアウトです。春の若い甲木は庚金はイマイチです。丙火の照暖で木火通明となり、陽干とはいえ、食傷生財の形を好みます。よくできた八字だとつくづく思いました。
本日は異例でちょっと滴天髄から拾ってみました。


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