ロッカーの話（背広に香水）で思い出しついでに、約１５年近く前の東京から大阪転勤後の話をする事にした。
その転勤先の部署は、当時流行の何処の会社にもあった様なバブル崩壊後の、何か新しい事業を考える為の部署であり、私がそこに所属になって、その後の約５年で、実は部門長（室長）が４人も変わったと言う経験をした。これでは、部門長も大変だが、こちらもたまったものではない。それだけ、いろんな意味で難しかったと思うが、仕事の進め方も、その評価もそれぞれ異なっていたと思う。
私的には、最初の室長とは１年間だったが、なかなか面白く仕事ができ、２番目の室長は知っていた為、マアーそれなりに仕事ができ、３番目の室長は余り知らなかったが、マアーそれなりに仕事ができ、４番目の室長とは、全く初対面で知らず、結構意見が合わず、けんかみたいになった事もあった様な気もする。しかしその後一番長い付き合いになった事もあるが、それなりに私を評価してくださった唯一の室長（つまり昇進させてくれた）方で感謝している。
このような状況で、２番目の室長の時に、電子メールを部門に導入した。その室長が研究所出身で、既に研究所で使われていた事もあり、私に指示があった。これも当時の当社では、研究部門と情報システム部門を除き、事業やスタッフ部門では多分始めての導入であり、試行錯誤のスタートとなった。
従って、今の様に携帯でもE-mailが常識化した時代と異なり、E-mailとはどう言う物か？その当時の常識を含めて事前に、講習を私が行なってからスタートしたが、これの笑える落ちは最後に・・・。
次は、３番目の室長の指示でスケジュール管理をしたい。つまりグループウェアの導入の検討をしろとの指示であった。この方は割とせっかちだった為、私も速攻で結論を出した。
当時、サイボーズと言う会社が出来たばかりだったが、面白いグループウェアソフトを出していた。すぐそのソフトを試験的に導入し、１週間で決定し、１ヶ月もかけずに運用を開始した。
このグループウェアの最大の特徴が、クライアント側（つまり個別PC）に特殊なソフトを導入する必要がないWEBアプリケーションであり、 且つ値段が大変安買った。これが、私がこのグループウェアを決めたポイントで有った。当時としてはこの様なWebアプリケーションは殆どなく、斬新なアイディアであったと思う。今では当たりまでになったが・・・。
今では、サイボーズは有名になり、当社でも色々な部署が使用しているし、もちろん当部署でも使用している。
サイボーズを当社で最初に採用したのが、私でもあり（おそらく間違っていないと思うが・・・）、且つサイボーズ社でも実績が欲しかったのだと思うが、サイボーズ社の方から、当時導入実績に当社の名前を使用したい旨依頼があった。逆を言えばサイボーズ社初期の頃の、数少ないユーザーの一つであった事になる。
その部門でのサイボーズの使い方に付いてはスケジュール管理が主目的であったが、室長が変わたり、部長さんクラスの考え方により、個人のスケジュールの公開の是非に関して、賛否両論があった為、途中一時未使用状況となった事もある。
この辺は、なかなか難しい問題でもあると思うが、色々な考えの方がいる為何とも言えない。
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２番目の室長の時に電子メール（E-mail)を導入したが、当時その概念を知っている方は殆どいなかった。私自身は既にUNIX（というOS）の世界で、最初から電子メールがOSに実装され、日本でも先進的なユーザーが、１９８０年代で既に大学を始め使用されていた事を、知っていたので、余り抵抗感などはなかったが、当時はまだテレックスも残っていた時代でもある。
さて、ロッカーの話（背広に香水）で述べた当時のロッカーの相棒・つまり変わった方がおもしろい。私の指示に従い、毎日電子メールのチェックをしたが、誰からもメールが来ないと私に文句を言った。
私が、『当部署でもE-mailが使えるようになりました。私のメールアドレスは○○○ですので、よろしくお願いします』と言うような自分のメールアドレスの告知を、外部内部を含めて、メールアドレスを持っている人に連絡しましたか？と聞くと、何それ？してないよとの事。
それじゃ、あなたにだれが、電子メールをよこすの？と話になり、相手が知らなければ電子メールで連絡しようがないでしょうと話したが、当時はこんな時代であったと思う。今日の携帯等の進化からすれば信じられない話かもしれないが・・・。
つまり、上記の彼は、私の指示に従って、毎日３回、来るはずのないメールを見る為にソフトを立ち上げて確認していた事になる・・・。
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