竹内しげやす 市政チャレンジ日記

新米議員から四期目を向えて市政にチャレンジする奮戦記。
一歩一歩目標に向け前進する日々の行動を日記風に。

和御霊(にぎみたま)と、荒御霊(あらみたま)

2013年05月29日 | 一般
内宮から約1.8kmの五十鈴川中流域の中村町にある内宮別宮である月読宮はあまります。祭神は月讀尊(つきよみのみこと)。「つきよみさん」とも呼ばれてます。
宮域には、月讀尊の魂を祭神とする月讀荒御魂宮(つきよみのあらみたまのみや)、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)を祭神とする伊佐奈岐宮(いざなぎのみや)、伊弉冉尊(いざなみのみこと)を祭神とする伊佐奈弥宮(いざなみのみや)の3社がある。複数の社殿が並ぶ別宮は月讀宮以外では瀧原宮の2社のみで、社殿は荒祭宮以外の内宮の他の別宮と同等で、正宮に比べれば小規模であるものの、神明造の社殿が4つ並ぶ様は壮観である。


向かって右(東)から月讀荒御魂宮、月讀宮、伊佐奈岐宮、伊佐奈弥宮と並んでいるが、参拝は月讀宮-月讀荒御魂宮-伊佐奈岐宮-伊佐奈弥宮の順が正しいとされる。
 最高神天照大神(あまてらすおおみかみ)の弟神の月讀尊が祭神であることから、内宮別宮としては天照大神の魂を祭神とする荒祭宮(あらまつりのみや)に次ぐ順位で、内宮宮域外の別宮としては最高位の別宮である。
 そこで、月読宮と月讀荒御魂宮と2社あるのはなぜだろうと素朴な疑問を持ちました。そして、和御霊(にぎみたま)と、荒御霊(あらみたま)と言う言葉にたどり着きました。
神様を、そのご性格で分類すると、和魂(にぎみたま;和御霊とも書く)と、荒魂(あらみたま;荒御霊)になります。
 和魂(にぎみたま)は、神様のお優しい、温和な霊力を指し、
 荒魂(あらみたま)は、勇猛さの反面、粗野で、時には人に祟りを及ぼすような霊力であり、神の「怒り」を示しているともいわれます。

和魂(にぎみたま)は、さらに人に幸福をもたらす幸魂(さきみたま)と、人に霊力など不思議な力を与える奇魂(くしみたま)に分類されます。

┌─和魂(にぎみたま)───┬──幸魂(さきみたま)
│                  │
│                  └──奇魂(くしみたま)
└─荒魂(あらみたま)

和魂と荒魂は、元来一つの神の2つの側面を表したものです。後に、荒魂の霊力のみをもつ神が、祀(まつ)られるようにもなりました。元々神道は、太陽などの自然を神と仰ぎ、自然現象などに、その霊力を感じ取ってきました。自然は、日々の恵みをもたらしてくれると共に、時に、風水害・落雷・地震など、大規模な災害をもたらします。そのような自然の姿が、古代の人々の神への信仰に、大きな影響を与えたのではないでしょうか。人々に不利益を与える面も、荒魂としてお祀りしたのは、厳しい自然現象からも、神のパワー感じたからでしょう。
和魂と荒魂の祭祀は、神や自然への感謝と恐れの気持ちと共に、それらへの、深い洞察を示しているのです。
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