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MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

街が眠る時

2024-10-01 19:12:58 | 邦画
早いものでとうとう2024年も10月に入り、今年も後3ヶ月になるものの
ここんとこ秋分の日から過ごしやすかった東京もどうやら10月から再び暑さが振り返してくるようなことを天気予報が言ってましたが
昨年も10月まで暑くていきなり冬が来たって感じだった
これからは日本から秋は無くなっていくのかな
秋の夜長にDVD三昧なんていう風情はなくなるようですな
 
ってことで今日のもう一本は1959年製作公開の日活映画
オープニングなんと赤木圭一郎がいきなりエースのジョーに拳銃三発浴びて殺されるって言う信じられないようなシーンから始まるこの映画
モノクロシネスコ作品で尺も91分あるのでいわゆる二本立てのA級作品でしょうか
 
長門裕之さん主演で新人のついた赤木圭一郎にエースのジョーの異名がまだついてない宍戸錠
まぁこの翌年からはトニーはもう一本立ちになる赤木さんですがこの作品では中盤にちょっとまた回想で出演するものの冒頭であっけなく殺し屋宍戸錠に殺されるだけの役
大藪春彦原作の映画化作品ですから一応は骨太の作品となっており
クライマックスでは長門さんと宍戸さんとのタイマンアクションが見られます
 
赤木圭一郎演じる新聞記者の射殺死体が上がり、当該新聞社でライバル記者を演じる長門裕之が赤木の死の真相を単独で追っていくストーリー
なぜ死んだ、なんのスクープを追っていたって言うところから長門の動きと共に我々観客も疑問を抱いたまま長門と一緒に推理していく演出で作られてる作品でしたねぇ
まぁそれに随所に緊張感あるシーンもあってそれなりに楽しめた作品でしたが
そこはフィクションですから長門裕之の強引さと傲慢さとに付き合いつつ
中原早苗や月玲子さんの女優陣を目で楽しみ
 
芦田伸介がラスボスであり、高品格、弘松三郎、深江章喜そして宍戸錠と言った悪党軍団たちのお若きお姿をこれまた楽しむと言う
そうそう、見終わってもう一度調べてようやく分かったんだけど新聞記者のキャップである髭面のお方はなんと安井昌二さんだったのね
宍戸錠さんはあの長身で口数少なくただたってるだけで殺し屋の風格を見せてくれていましたねぇ
長門さんとのアクションもお互いにキレが良かったけどあの最後の長門さんは違反でしょ
 
1959年製作、日本映画、日活作品
野口博志監督作品
長門裕之、中原早苗、安井昌二、赤木圭一郎(新人)、宍戸錠、高品格、弘松三郎、深江章喜、河上信夫、雪丘恵介、天草四郎、月玲子、雨宮節子、長弘、黒田剛、加代あけみ、條美也子、柳田妙子、上野山功一、速水修二、浜口龍哉、南川吾郎、芦田伸介
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恋する

2024-10-01 05:05:55 | 邦画
私が上西雄大監督の作品に初めて出会ったのは赤井英和との共演で串カツ屋のみおっちゃんに資金提供してもらって作った「ねばぎば 新世界」でしたよね
俳優としてはオールインの任侠Vシネマでしたが・・・
そしてアクション二部作である「西成ゴローの四億円」と見てきて
ようやっと彼が俳優ではなく映画監督として世間的に認められたこれらの作品の前に作った「ひとくず」を見てさらに一連の社会的弱者に眼を向けて彼らが直向きに生きる姿を通して社会的な矛盾やらそんな弱者を取り巻く人々の暖かさを描いた作品群を見てきまして
先月もそんな社会不適合者を暖かな目で見つめた「うさぎのおやこ」と見てきて
 
ついに上西監督初長編監督作品が今月27日にリリースされたので購入しておきました
この作品も彼が好んで使う彼の劇団員古川藍さんを聾唖者のホテトル嬢に扮させて社会的弱者を登場させてはおりますが
主人公の焼肉屋のオヤジが勝手に惚れて手話まで勉強しかようものの料金はきちんと払うものの時間いっぱいお話ししていくだけと言う
ノンセクシャルな映画であります
 
いやこんな焼肉屋のオヤジの従業員として離婚シングルマザー、焼肉屋のオヤジに亡き⽗の面影を求める女性アルバイター、そんな彼女に恋心を抱く気弱な店員に韓流ハマりのオバハン店員
先にも書いた聾唖のホテトル嬢と彼らの抱える様々な問題が実は今の日本を蝕んでいる問題であって
少し詰め込みすぎな感じはするものの登場人物それぞれの問題もすっきりと最後には完結させてみせて
彼ら全員がそれぞれ再生していくと言う物語を人情喜劇として作品にしたものだったんですね
キャストは全員が彼のテンアンツの劇団員ですから
芝居はしっかりしていて
見終わって清々しい気分に浸れる作品でした。
 
2018年製作、日本映画、10ANTS作品
上西雄大製作・脚本・編集・出演・監督作品
出演:古川藍、徳竹未夏、空田浩志、上村ゆきえ、西川莉子、徳永訓之、杉本晃輔、上田弘治、中谷昌代、佐藤鳳花、末永敬司
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JA750号機行方不明

2024-09-30 18:11:52 | 邦画
1959年製作公開の日活映画
主演はなんと待田京介さん、TBSTVで30分枠の探偵もののレギュラーで世に出られて、その後は日活東映の映画畑で脇役として活躍されておられたお方
東映を去られてなんと完全に隠遁生活に入られて
極々近しい人から誘われてたまにVシネやTV時代劇で貫禄の悪役を演じられたようですが
ご健在かどうかは情報に疎いため存じ上げておりません
東映ではよく文太さんと比較される存在だったようですが・・・
文太さんが高峯に上り詰められてから映画界から姿を見なくなったなぁ文太さんとは正反対に早期出世組でしたからねぇ
 
そんな待田京介さん主演のモノクロ60分程度のいわゆる二本だて興行のシスタームービーですが一応シネスコサイズ
衛星劇場でいつ録画したのかもわかりませんが
Blu-rayに焼いてあったものの録画視聴
 
タイトルに飛行機云々ってあるもののそのシーンはタイトルインまでのお話で
クレジットが終わると永井智雄演じる甲府の地方新聞の老練人情記者と待田京介演じる全国紙敏腕記者で甲府支局に飛ばされて早く本社に帰るために毎日スクープ記事を書きまくる若い新聞記者との新聞記者の存在とは何ぞやのおはなしでした
永井智雄の娘に稲垣美穂子さんで待田とはなぜか恋仲であるが
父親永井はこの二人の結婚には反対
 
まぁどこに飛行機のお話につながるんだって思っていたら
十分にこれら登場人物たちの人となりを語った上で後半だようやっとなんと墜落するときを見たって云う人夫の証言から
待田は一人特種狙いで現場を探しに出かけ
遅まきながらも永井もこの情報を得てなんと墜落現場探しに・・・
 
現地で鉢合わせするものの待田が滑落して頭部強打右足骨折の重体に・・・
永井は手当てしてやり緊急連絡手段である伝書鳩を救命に使ってしまう
そうだよねこの時代携帯もなければ個人用の無線機もなくて
通信手段はなんと伝書鳩
時代ですよね
時代と言えばこの時代はノーヘルでバイクに乗れたんですね
 
まぁそれで永井は救助待ちの間に墜落機を発見しそれを記事にして
救助された待田に記事と写真フィルムを渡せと稲垣に持たせてやるのだった
待田さんが颯爽と主演と思ったら後半はもう寝たきりって言う作品でした
 
クレジットで後援甲府市て出てきてたんでオール現地ロケで撮影されてた作品なのかな
それにしては駅前の絵で信玄さんの像が出てきませんでしたがこの時代まだ信玄像は駅前に作られてなかったのかな
 
1959年製作、日本映画、日活作品
山崎徳次郎監督作品
出演:待田京介、稲垣美穂子、伊藤寿章、土方弘、山田禅二、清水将夫、新井麗子、杉幸彦、宮崎準、小泉郁之助、相原巨典、福田トヨ、鈴村益代、木崎順、須藤孝、近江大介、久松晃、長弘、永井智雄
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氷室蓮司

2024-09-30 05:05:03 | 邦画
昨29日の日曜日は日本映画専門チャンネルではAM11:00〜なんと「日本統一まつり」と題してなんと目玉は劇場版として製作された「氷室蓮司」を日曜邦画劇場枠でTV初OAすること
ここきて9月のレンタルが枯渇(本当は枯渇していないんですが個人的にどーしても見るのが無理って言う作品でを除いてのお話ですが)してどー対処すべきかって時に
やらかしてくれました
日本映画専門チャンネル
 
先月でもあの北野武さんの「」もDVDリリースよりも先にTV初OAしてくれてたし、今月はこの「氷室蓮司」ですから嬉しい限り
それもノーカット&NOCMでの途切れなしの119分ノーカット完全版
いやこれで今月は凌げることになり、まさに神の御加護というしか無いですよね

 
舞台を台湾にして氷室蓮司が単身で台湾に息子救出に向かうというお話
日本国内なら単身でも道具くらいは呑んでいけるけど
前の記事のお話ではありませんがハイジャックやテロのおかげで一番チェックの厳しいのが飛行機ですからどこにも忍ばせていけないし
俠和会の息のかからない他国では氷室さんのセリフではないですが戦う武器は握り拳ひとつだけという
まずそこからお話を作り、そんなとこに行かせる理由作りに氷室のむすこ悠太が修学旅行先で誘拐されたことにして
単身氷室を乗り込ませてのお話しを構築されたのは辻裕之監督さんだったのね
村田啓一郎さんは絡んでいなかったので
プロット的に全くの遊びなしでの119分だったわけだ
 
まずは台湾に近い沖縄で台湾マフィアと琉球ヤクザとのヤク交流を断ち一応沖縄の問題を解決させ帰宅途中の氷室に悠太の束縛写真が送られてきて
これは自分の問題だからと単身台湾に渡った氷室蓮司
一応なんとか昔面倒見たとっぽいにいちゃんと金銭だけで繋がっているけども
そして今回沖縄でのヤク問題での李さんくらいしかいませんが
組関係では無いので頼る訳にもいかなくて
台湾マフィアの拠点立っていうとこを一つ一つ当たっていく氷室ですが
 
台湾では警察関連での連続爆破事件が起きており、ちょうどその爆破と繋がってたりする中で
なんと警察に捕まり日本語のわかる刑事に取り調べを受けていると別警察署で氷室関連の爆破停止パスワードが告知されてなんとか二件の爆破を止めることができて・・・
氷室蓮司とこの爆破とは繋がってることが判明し

氷室蓮司は一応釈放されて女刑事残のお付きというおまけ付きで息子探しを
李さんも手伝ってくれて
そう海外ロケでの映画の特徴である程度観光名所的なとこでロケしてたりと辻裕之監督もちょっと俗物だったり(笑
まぁライツキューブ特有の女優さんに縁がないというか女刑事も容姿端麗ではなかったんだけど見終わって調べたらなんと初代キョンシーのテンテンちゃんの成人したオバハンだったのね
 
お話は完全にマフィアにしても蓮司にしても後でどんでんする黒幕にしてもこれは皆家族のお話だったってことで
そうツイストが用意されててツイストされると全部理解可能の結末だったってことで
日本統一シリーズの完全スピンオフ作品ということで
119分十分に楽しめた作品でした
 
まぁここで本編見てしまいましたが10月25日にリリースされる「氷室蓮司」はDVDがレンタルセル共にこの劇場公開版だそうで
Blu-rayでリリースされるのはこの劇場版よりも20分ほど長いディレクターズカット版ということで
そちらもまた見てみたいので来月はそちらの感想もアップしたいと思っております。
 
2024年製作、日本映画、「氷室蓮司」製作委員会作品、ライツキューブ配給
本宮泰風総合プロデュース・出演、辻裕之脚本・監督作品
出演:%黒羽麻璃央、本田広登、喜矢武豊、山岡樹、松本若菜(声のみ)シャドウ・リュウ、吳昆達、應朗丰、リン・フイミン、大谷主水、与座重理久、白川祐平、石橋穂乃香、具志堅用高、山口祥行
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高度7000米 恐怖の四時間

2024-09-29 18:48:06 | 邦画
今月の東映チャンネルでOAされていたものの録画視聴です。
1959年の映画ですから飛行機に乗る前のエアジャック前の検査なんてまだ何処の国も行って無い平和な時代に作られた作品ですから
本当に飛行機に乗るのも一応空港ゲートは潜り抜けますが駅の改札を通り抜けるようなもの
まさにいい時代だったんだって思える

 
そんなチェック機能のない時代拳銃強盗した犯人が拳銃を持ったまま北日本航空の北海道行き108便、ダグラスDC3機は仙台経由札幌行として飛び立った。
途中仙台に帰港するのね
ってことで北日本航空全面協力っていうか今で言うところのタイアップで作られた作品とも言えるのかな
ってことで北日本航空はこの3年後に何社かと合併してTDA(東亜国内航空)となり
そしてTDAもANA(全日本航空)に吸収合併されいくのよね
っていうかまだスチュワーデスって自ら云ってる時代なのね
そんな機内アテンダントに小宮光枝さんと久保菜穂子さん
パイロットに高倉健さんと今井俊二時代の今井健二さんが副操縦士
乗客に中原ひとみとか梅宮辰夫まで
そうだ途中仙台で副操縦士の恋人で健さんの妹役で丘さとみさんがチョイ出演していましたね
 
見る前はモノクロ作品だと思っていたらカラーだったのでこのキャスティングではいわいるA級作品だったようですね
脇役もそれなりに揃っていたしね
っていうか航空サスペンスだと思って見てたらなんと乗客や乗務員たち個々の紹介にかなりの尺を使って登場前と千歳空港到着後にも尺を使い
ハイジャック犯の大村文武との攻防戦は飛行テクニックで決着つけるという呆気なさでして
 
これじゃあかんとハイジャック制したあと彼の撃った銃弾で脚がでないと言う同体着陸を副操縦士がしなくてはって言うサスペンスをもう一つ付け加え得るという二重構造
機内の乗客のパニクり度はこっちの方が大きいようでしたねぇ
そんな脚本を書いたのは船橋和郎さん
 
1959年製作、日本映画、東映作品
小林恒夫監督作品
出演:高倉健、今井俊二、大村文武、中原ひとみ、小宮光江、久保菜穂子、丘さとみ、梅宮辰夫、風見章子、殿山泰司、岡村文子、岸井明、 増田順司、左卜全、トニー谷、滝謙太郎、浦野みどり、光岡早苗、佐山二三子、山本緑、岩城力、小島洋々、不忍郷子、加藤嘉、神田隆
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陰陽師0

2024-09-28 05:05:42 | 邦画
野村萬斎さんの「陰陽師」(2001)「陰陽師Ⅱ」(2003)が公開されてからはや20年
野村萬斎さん自体好きな役者さんでは無いもののいわゆる陰陽師である安倍晴明フリークとしては見ておりますが
そこは流浪のブロガー今やどこに行ってしまったのやら見当たらないのよね
でももう20年も前だったとはねぇ
 
ってことで今作は安倍晴明がまだ宮廷の陰陽師になれる前
そう陰陽師見習いって言う立場でのまだ学生(がくしょう)と言う修行者時代に
親友が恋する皇族の徽子女王を襲う怪奇現象の解決をすると同時に宮中を牛耳ろうとする悪者を退治し陰陽師に推挙してもらうまでのいわゆる前日譚と言う夢枕獏さんに許可を得てのオリジナルストーリーだそうですので「陰陽師0」と言うことらしい。
 
また「三丁目の夕日」三部作や「ゴジラ−1.0」でVFXおよび監督としての山崎貴さんの奥様である佐藤嗣麻子さんのオリジナル脚本&監督作品だったのね
ということで山崎監督とずーっと仕事をしてきてるVFX会社「白組」が全面協力をしてるのでもうVFXとCGで見せてくれる平安絵巻も舌を巻く流れるような袖や裾の描写のCGやVFXが実に見事でして(こう言うの個人的に大好きで中国時代劇に多いよね)
さほど面白く無いというか底の浅いミステリー劇でしか無いのに呪術の世界観を超一級の作品に仕立てあげてるのには目を見張らさせられてしまった
 
まぁ古典の世界に造詣が深いほうと自負してる私でさえ道真公が怨霊となって現れる時の木の枝からなんと紅白の梅花が咲き誇り遠雷となって現れるVFXにはもう我を忘れて拍手喝采していたくらい
さらに徽子女王が歩かれるたびに着物の裾から花びらが舞うという細かいところなどは流石に女流監督ですかねぇ
 
まぁお話の元凶は流石に人であるということでしっかりとストーリーを落としており
VFXで目を惑わして置いて先にも書いたとおりお話になんのひねりもなく底の浅い物語をこんだけの一級品にしてるのはやはり「白組」の力技だったってことで・・・
個人的には山崎賢人を安倍晴明に配しその友人の源博雅に染谷将太を配したこともこの映画の勝因でしょうね
 
2024年製作、日本映画、「陰陽師0」製作委員会作品
佐藤嗣麻子脚本・監督作品
出演:山﨑賢人、染谷将太、奈緒、村上虹郎、板垣李光人、桐山漣、嶋田久作、眞島秀和、筒井真理子、吹越満、安藤政信、北村一輝、國村隼、小林薫
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明治暗黒街

2024-09-26 18:54:27 | 邦画
1965年と言ったら東映さんでは金脈の任侠映画を量産し始めた頃の作品になるのかな
ということで松方弘樹、近衛十四郎父子共演のミステリーアクション映画っていうか
金塊ギャング団に近づくためにアメリカ留学帰りの警官に罪を着せて潜入捜査をさせるお話
ギャングって言っても○○組って言う浅草のやくざ組織でしかなく
捜査の過程でさらにその上にいわゆる政界の黒幕が
その黒幕の存在を探っていく過程でいろんな人が死に暴力が行われるという作品で飽きることはないものの
大団円はやっぱではなく大銃撃戦でした
東映さんらしいリロードなしでの射ちっぱなしでしたが派手でよろしい


一応ポスターには松方・千葉真一・岡崎二郎の三人がトップクレジットされてるし顔も出してるものの
ちょっと岡崎二郎がクレジットやポスター惹句の割に役不足(これが正しい使い方ですからね)だったかないちおう犯人側だし、千葉は熱血警官で松方と同期という設定
女優陣は松方ので恋人役に小川知子、岡崎二郎の女に三島ゆり子さん、そして今作のバンプに久保菜穂子さんという布陣は申し分なし

あとは田中邦衛さん山城新伍ちゃんにやくざの親分に天津敏と
実に豪華絢爛
最初に松方近衛のは父子共演って書きましたが二人の会話が実にいい
ってことで脚本は鈴木則文と村尾昭で監督工藤栄一ときたら任侠映画の黄金期を支えてきた人たち
まぁそういうことで一応見応えのある潜入捜査にあたる家庭はある意味任侠映画の原型に近い作品ともいえるかな
まだ金力もあった東映さん実際にクルマ燃やしたりガソリン爆発させたりとお金も十分にかけて作ってたと思える作品でした
松方さんはお若い時からお顔が全く変わらない人だったようですね

1965年製作、日本映画、東映作品
工藤栄一監督作品
出演:松方弘樹、小川知子、千葉真一、山城新伍、田中邦衛、久保菜穂子、天津敏、菅貫太郎、岡崎二朗、有川正治、尾形伸之介、阿波地大輔、芦屋雁之助、芦屋小雁、松本克平、有馬宏治、関根永二郎、唐沢民賢、平沢彰、波多野博、堀田真三、三島ゆり子、園千賀子、月丘松子、西崎さかえ、柳川和子、大木悟郎、月形龍之介、近衛十四郎

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抜き射ち風来坊

2024-09-25 17:34:49 | 邦画
1962年製作のエースのジョー主演のカラー作品
もう「稼業」シリーズとか主演作も撮りこの62年というとエースのジョーはニューダイアモンドラインの一人として活躍されてた時代ですよね
まぁ劇中でも一応自らとその他から“ジョー”とだけ呼ばれる存在
本名っていうか役名としては一応神原丈二と韓国から密入国っていうか密帰国して警察署で大いばりで日本人だって言ってる時にちょっと出てくるだけで後は全員最初から最後までジョーで通してる作品

ってことで韓国から密入国ならぬ密帰国してって書いたのは
このジョーさん実は下田の漁師でなんと韓国に拿捕されてて、韓国の収容所から金子信雄ともう一人とで脱出を決行し土壇場でネコさんに裏切られてもう一人に深傷を負わせジョーを置いて自分の船と共に一人で日本に逃げてしまい
深傷の男と韓国女性に助けられるものの深傷は死に、そのまま韓国で韓国人に化けて三年暮らし金を貯めて数人の男女と共に密帰国した途端に警察に・・・

後はお決まりのネコさんへの復讐劇でして
エースのジョーに二谷さんの代わりになんととっぽい深江章喜さんがご登場ですが正体バレバレ
まぁ松原智恵子さんがジョーを助ける韓国人と日本人とのハーフとして
置いて行かれた日本人の母親を探して一緒に密入国してきてる
その母親に奈良岡朋子ともう俳優さんが顔出しただけで誰がどんな関係かが知れてしまうという底の浅い映画ですが

せっかくの宍戸錠さんの主演映画にして劇中でジョーと言わせて、かつタイトルに「早射ち」ってついてる割にはいつものっていうか展開は「稼業」シリーズとは違ってジョーさんの敵討ちって言う内容でしたので
軽妙エースのジョー自体ナリを潜めた結果
映画自体にリズム感が失われて実にテンポの悪い作品に仕上がっていましたねぇ
この半年後和田浩二さんで「抜き射ち三四郎」って言う作品も作られているのですがシリーズ化にはならなかったようですね

まぁ先が全て読めてしまう作品でテンポも悪いんですが見てる間は退屈はしませんでした
作品としてジョーさんの軽妙さを引き出せていなかった作品
いつもはワルしか演ら無い深江章喜さんもナイスキャスティングではあるんですが生かし切れてなかったし
実に勿体ない作品だったかな彼の今後の道がワル一本に決定してしまった作品と言っても仕方ないのかなぁ


1962年製作、日本映画、日活作品
小杉勇監督作品
出演:宍戸錠、松原智恵子、金子信雄、平田大三郎、深江章喜、奈良岡朋子、藤村有弘、中台祥浩、河上信夫、藤岡重慶、岡本=柴田新三、伊豆見雄、二階堂郁夫、榎木兵衛、川村昌之倉田栄三、金井克予、興梠佐智子、晴海勇三、ジョージ・吉村
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現代任侠史

2024-09-24 17:04:14 | 邦画
1973年製作の東映最後の任侠映画
なんとそんな大金脈だった任侠映画の掉尾を飾るのに脚本を頼んだ人は橋本忍
俊藤さんも昔の栄光に浸りたかったのか夢よもう一度というか任侠路線に拘りたいものの
あっさり実録路線に切り替えた岡田茂の経営者としての勘に間違いはなかったようで
これは脚本を橋本忍に書かせて俊藤さんの完全なる読み違いというか観客の嗜好の変化が読み取れなかった彼の古い体質にあったのかもしれないが


そこは橋本忍一応は他社のドル箱作品の主だった作品は見ていたんでしょうね
一応橋本忍版の「日本侠客伝」に仕上げてきたところはさすが
できた脚本見た俊藤さんは泣いて喜んだに違いない
けど時代と観客の動向だけがヨメなかったんだろうね

オープニング米国発のパンナム機が羽田についてタラップから降りてくる着流しの健さんに見送りのCAさんが袋に入ったポン刀を渡してのタイトルイン
まぁ機長が預かっていたんだろうけど刃物は機内持ち込めないし空港出られないだろう
一方国内線では大阪からの便で安藤昇が関東の親分衆に迎えられ
ここいらの導入は流石に橋本忍脚本だと感心させられるものの

先に書いたように橋本版「日本侠客伝」だから健さんは元あっちの世界の人間で実子に組を譲るために親との約束と偽って今は銀座で堅気の寿司屋の大将
ポン刀は大戦で軍人だった父親の形見がアメリカ人によって身内に返された名刀ということに・・・
一方安藤昇は全国制覇を狙う関西の組の幹部でノミ行為の大同団結の相談にきてそのメリットを語るある組の幹部
会談は元健さんのいた組の会長にだけ自分のとこはこのままでやっていけてるし利益も上がってると蹴られてしまう
この大同団結には関東の一部の親分が利益を狙って関西と手を組んでの猿芝居

プロットは完全に今まで何本いや百本以上見てきたプロットで展開していくんですが
そこは橋本脚本全く健さんは堅気の鮨屋の対象でポン刀の記事を書いた縁で梶芽衣子と結婚にまで発展していく全くの堅気
そんな彼の元に安藤昇がお父上の元副官でしたと記事見て訪ねてくる
ここでなんとあっちの世界とようやっと人として接点を持つし、成田三樹夫が組の現状を嘆きに来るだけでしたが
思惑通りにはめられたことを知った若親分郷鍈治はいつものようにあの世に送られて
事を義理のために納めようと動いた安藤も撃たれたことを知った健さんは
堅気のまんま梶芽衣子の止めるのも聞かずに一人父の形見のドスを抱いて・・・

いや見てればそれなりに面白いし心揺さぶられるシーンとかあるんですが
やっぱ古いんですよね時代には
実録路線のドライな騙し合いに人々の気持ちと時代は動いていってしまってたようですね

1973年製作、日本映画、東映作品
橋本忍脚本、石井輝男監督作品
出演:高倉健、梶芽衣子、中村英子、成田三樹夫、郷鍈治、夏八木勲、小池朝雄、今井健二、内田朝雄、林彰太郎、沢彰謙、有川正治、北沢彪、北村英三、川谷拓三、阿波地大輔、舟橋竜次、成瀬正孝、岩尾正隆、野口貴史、高並功、福本清三、唐沢民賢、丸平峰子、林三恵、青木卓司、田中邦衛、南利明、笑福亭仁鶴、三益愛子、辰巳柳太郎、安藤昇
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悪魔がはらわたでいけにえで私

2024-09-22 17:07:07 | 邦画
ライツキューブを代表する任侠ドラマの8月のリリース作品の「極道の紋章 レジェンド 第二十二章」のとこで、私の利用してるGEOさんで、この作品の導入がないと愚痴ったんですが
世の中捨てる神あれば拾う神ありってことで、なんと行きつけのDVD屋さんに緊急入荷されてて二本あったんで早速購入してきちゃいました。
ケド私自身何を期待していたのじゃろうか
 
んー面白いんだか面白くないんだか個人的にはそれなりには楽しめた作品だったかなぁ映像的にはだけですけどね
実を言うとそれだけで一体この映画何を言いたいのかストーリーもあんまり意味なかったりで実際には何もわかんない60分の映画
何せ台詞らしいセリフがあって役者同士が絡むコトで会話が成り立ってていたのはほぼ前半だけっていうか
一応三部構成になってて二部までは台詞が少しあるんですが
三部になると全くのノー台詞さらにロイド・カウフマンに字幕がついとらんという体たらく
だったけど本編についてきてた予告編で何言ってるのかわかるようになっていた
 
もう血と緑の反吐と生ゴキブリの映画、映像的にもここまでやられるともう楽しいを通り越してキモすぎて
多分に人工培養された衛生的なゴキブリなんでしょうけどね
でもしっかり役者さん口からゴキブリ吐き出してたしまぁ数十匹飛んだり動き回ったりしてるなかで撮影してたよね
そういう意味では役者になるのも大変やねぇ
先に60分の尺しか無いって書いたけど、撮影期間というか撮影時間は結構取られたんじゃ無いかなぁ
何せゾンビの造型やメイクそして吐くというより噴射って言った方が正しいような緑や赤の吐瀉映像に結構リキ入っていたからねぇ
そっちに時間かかってる金かかってる映画なのに
言わせてもらえばいろんな映画へのオマージュ映像にもこだわり見せていたようだし
 
いちいち作品名は上げ諂わないけれども邦題の「悪魔がはらわたでいけにえで私」からもわかるように著名なホラー映画たちへのオマージュで構成っていうか構築された映画であって
最後にはホラーの範疇を超えてついには「2001年宇宙の旅」になっちゃう映画
どおりで見てても全くわけのわからない映画だったわけだっていうオチがついたところで・・・
 
2024年製作、日本映画、「悪魔がはらわたでいけにえで私」製作委員会作品
宇賀那健一脚本・監督作品
出演:詩歩、野村啓介、平井早紀、板橋春樹、遠藤隆太、三浦健人、石原理衣、白土りょうすけ、荒岡龍星、田中爽一郎、松川遥菜、ロイド・カウフマン
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