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MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

妖星ゴラス

2024-09-21 17:58:59 | 邦画
私の3時間強もある中国SF映画「流転の地球 -太陽系脱出計画-」という記事に“エンジンによって地球を今の太陽系からの位置からずらす”というアイデアは1962年製作の東宝映画の「妖星ゴラス」で使われてるアイディアというご指摘をコメントいただき
私自身この「妖星ゴラス」という作品を未見でしたので、何にもお返しするコメントを持ち合わせていなかったのと
見終わって周辺調査していくとおんなじように「妖星ゴラス」というタイトルがかなり出てきてましたので
これは見ておかねばいかんかなということでいたら
 
DVD屋さんに廉価版で売られていましたので早速購入して拝見させてもらいました。
東宝さんお得意の円谷監督以下の特撮スタッフによる地球の軌道を衛星の落下軌道から地球の公転軌道を変えようと“重水素ならびに三重水素を利用したロケット推進装置を南極に設置し、100日間で地球を40万キロメートル移動させて軌道を変える”という奮闘する人々を描いた作品だったんですね
 
まぁ今から60年以上も前にアイディアとしてこう言ったプロットを考えた東宝のスタッフの映画に対する熱意と
その意思に応えようとする未だCGとかVFX技術のない時代の特撮スタッフたちの映画に対する情熱とミニチュアだけで本物に見えるというか見させる彼らの技量にはまさに”感服“の二文字しか浮かびませんが
きっちりシネスコ画面でミニチュアに見えないように見せる技術力の高さが光る作品でしたし
お子様映画というよりは大人が見て映画として面白いと感ぜられるシノプシスを脚本化した木村武さんというスタッフさんがいて
 
役者さんたちも安心して演じられていたんですね
だから池部良さんが主演されてても違和感無く大人の見る映画ということに成功していたと言えるんですね。
 
1962年製作、日本映画、東宝作品
本多猪四郎監督作品、円谷英二特撮監督
出演:池部良、白川由美、久保明、水野久美、太刀川寛、平田昭彦、佐原健二、田崎潤、上原謙、志村喬、河津清三郎、三島耕、堺左千夫、天本英世、佐々木孝丸、西村晃、小沢栄太郎
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狼 ラストスタントマン

2024-09-17 17:51:44 | 邦画
日本映画を積極的に見ていこうという企画で視聴した作品
この今月リリースのこの作品をこの位置だけの記事にするということは今月リリース作品がなんとか計算上では足りるってことなんですが
果たして・・・

日本映画のっていうかTVドラマも含めてカースタントの第一人者であるタカハシレーシングスタントの代表取締役であり現役スタントマンでもある高橋昌志氏が
製作そして初主演映画
物語はありきたりの範疇から逸脱してない王道のスタントマンのお話でしたが
DVDのおまけについてくる特典映像のメイキングを見ると
この映画でいわゆる世界初の水中ダイブカースタントである“ジャンピング・ロール・オーバー・シー・ダイブ”がいかに過酷なカースタントであることがわかる
 
一応ご本人たちは飛んだクルマがもう一回転して欲しかったのはわかりますが
本当に命をかけての映画的にも実際的にも本当に一回限りの賭けだったんでしょうね
救出された高橋昌志の左目は腫れてて出血まで見られて救出された途端”目が見えない“と第一声でしたものね
まぁ腫れも出血も一過性のもので本当によーございましたが
 
劇としては王道の展開で全くぶれがないのと初主演とは言え今までは影の人でしたから台詞がダメということなのかな
設定としては20年前にやる予定であった“ジャンピング・ロール・オーバー・シー・ダイブ”のスタント前日、彼の体には獣が入り数々の難関スタントを成功させてきてたものが
前日その獣の制御がつかず喧嘩して骨折してしまい友人が代わりに行ったが飛距離が足りなくテトラポットに落下して命を落とした。その日以来彼はスタントから足を洗い人との接触を避けるブリーダーとして生きてきた
 
そして20年後その死んだスタントマンの息子がモトクロスのプロライダーとして日本に帰ってきて
父の仇と復讐の宣言を彼にして
モトクロスの腕と度胸でスタント稼業に足を突っ込み
彼との対決を待ってると
なんと再び“ジャンピング・ロール・オーバー・シー・ダイブ”のオファーが来て若き主人公が死んだ父の代わりとやることになるも
なんとサブストーリーとしてやくざの金融屋がいてそいつらにボコられてお鉢が彼に回って来て
前日の獣が入った彼は若者をボコったヤクザをめっためたにして本番に臨む・・・
 
見てて恥ずかしくなるほどの王道ストーリーでしたが
ちょっと飛びが足らないのはご愛嬌としてしっかりと“ジャンピング・ロール・オーバー・シー・ダイブ”を成功させて見せるだけのお話
 
まぁこう言った映画製作の中での影の人であるスタントマンとか斬られ役とかの人の作品を作るとどうしてこう王道のストーリーになってしまうのかなぁ
そういう意味ではいわゆる特撮ヒーローのヒーロースーツの中の人であるスーツアクターの高岩成二氏を主演にした「グッドモーニング、眠れる獅子」やその第二弾である「グッドモーニング、眠れる獅子2」などはきちんと役者さんとしてスーツアクターから離れた作品としてる点がこれはこれでいいんだよね
 
まぁ王道のお話はそれはそれで今まで誰も世界でやって来なかった“ジャンピング・ロール・オーバー・シー・ダイブ”を一応成功させるためだけの映画ということで・・・
 
2022年製作、日本映画、「狼 ラストスタントマン」製作委員会作品
髙橋昌志製作・出演、六車俊治脚本・監督作品
出演:南翔太、石黒賢、池上季実子、石田卓也、粟野如月、藤澤志帆、丸りおな
 
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修羅のみち10 九州全面戦争

2024-09-16 18:19:59 | 邦画
なんだか二本撮りでの続編ということで
こっちもある程度わかっていることとは言え井上晴美さんが観音寺一家の跡目を襲名するだろうという予想がつくんだけど
そこいらふくめて九州はどうなって行くのかっていうことも早く知りたいなってことでの連日視聴になってしまいました。

昨日一瞬「修羅のみち 9 北九州烈死篇」で顔だけどこの組員か分からずに見たって書いた仁科貴さんは観音寺一家の組員だったのね
今作ではちょっとセリフもあり、死に方もユニークでした
無事に襲名披露の終えた観音寺に黒田一派が刺客を差し向けて狙うは九州を纏めている大親分堀田真三さん
結局は最終的に命を落とされる役ではあったものの彼らしい役所でしたし
彼が死ぬことで関東共住会は九州救済ということでついに山王組との全面戦争に方向が向いて行くのね

山田辰夫さんが今作でのゲストだったのね、任侠映画では一番おいしい役所ですよね
豆腐の四隅と鯛に箸をつける儀式は務所の垢落としなのですかねぇ
ここいらの儀式に関しては疎いし始めてみた儀式でした
できれば新総長との盃直しみたいな方が見たかったかな
もう大団円も近くなってくると黒田のやることがエゲツなくなりすぎて
よくまぁこんだけのプロットを思いつくなと感心してしまう
道路公団の懐柔から脅しまでのえげつなさは半端ないくらい過激になってきてるものの自分が出張って行くわけではない

まぁ今回及川奈央さんが出てこられたところで脱ぎ専はわかるけれどこんな複雑な手の込んだことで観音寺の新総長を追い込んで行くとはねぇ
アクション多めですが、なんか殺しが中途半端に終わっていきつつ最後のクライマックスにしても直接黒田と龍馬たちとここんとこやり合わないのがちょっと残念でしたが
これは最終回への制作側の布石なのかな
次回も二本撮りでの最終章ですからそちらに期待しましょうね

ちょっと貫禄的には不足感は否めませんでしたがまぁ井上晴美さんの女総長頑張っていた方ですよね

2004年製作、日本映画、ナック作品
小澤啓一監督作品
出演:原田龍二、渡辺裕之、井上晴美、山田辰夫、内田勝正、工藤俊作、須藤雅宏、永倉大輔、白国秀樹、大林丈史、堀田真三、山本修、小林勝彦、山口仁、仁科貴、及川奈央、やべきょうすけ、竹内のぞみ、川地民夫、力也、松方弘樹
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修羅のみち 9 北九州烈死篇

2024-09-15 18:25:38 | 邦画
コスミック出版と言うところから全 12話をDVD -BOX二巻に分けてリリースされたものを購入してきて
マァ個人的には二度目の再視聴になるのですが
忘れてたりしてるのとブログにアップしてないのでこうやって順番に見てきておりまして
ようやっと9話になります。
先に言っておきますが9話と10話は完全に二本撮り作品となっていまして
この作品にめずらしく井上晴美さんを主演にして迎えての九州篇ということになります
 
前作「修羅のみち8 大阪最終血戦」では黒田側の松田優さんと清水昭博さんが死を遂げておりますので
黒田組の若頭になんと須藤雅宏さんが座ったんですね
ちょっと黒田の身辺が急に寂しくなってしまったのは否めませんがこれも最終話への布石ということになって行くのかな
 
今回は東京に北からのヤクが入ってきてることに端を発して
南條は北の麻薬ルート潰しに動き
龍馬は黒田が枝の九州の大熊組と組んで九州第二幹線道路の利権を貪ろうという両面をつぶしにかかるお話
ということで龍馬は共住会の特別顧問川地民夫さんの了解を得て九州で黒田潰しにかかるものの
黒田の息のかかった大熊組の組長には内田勝正さん、若頭に再度登場の工藤俊作さんと言うこれもかなり強烈な個性に黒田の殺し屋毒島が加わり敵もさるもの
 
九州の老舗一本独鈷の観音寺組が押さえており組長には本田博太郎さん大仰な演技ではなく実に抑えた演技でしたねぇ今作では
その娘牡丹に井上晴美さんが
父親を殺されさらに第二九州道路の不正を暴く国会議員に石橋保さんと
結構な俳優陣でしたねぇ
さらに一瞬でしたが仁科貴さんのお顔が見えてた
そして次作に出るのかわかりませんが堀田真三さんが九州をまとめてる大親分でした
 
お話は龍馬と南條の別口の探りが収斂していき観音寺親分までさらに石橋代議士まで殺されて井上晴美さんが次作でどう結末を付けるのやら
まぁこのシリーズは過激な銃撃での死体CGでは首が飛ぶのがある意味目玉となっているものの
再び小澤啓一さんに監督が 戻ったんですがキャスティングに予算取られたのかなぁ過激な描写でのCGが皆無でしたねぇ
代わりと言っちゃなんだけど爆発シーンは多かった
次回が楽しみに・・・
 
2004年製作、日本映画、ナック作品
小澤啓一監督作品
出演:原田龍二、渡辺裕之、井上晴美、石橋保、内田勝正、須藤雅宏、永倉大輔、工藤俊作、白国秀樹、大林丈史、堀田真三、那波隆史、神威杏次、やべきょうすけ、仁科貴、三元雅芸、本田博太郎、川地民夫、力也、松方弘樹
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日本暗黒史 血の抗争

2024-09-14 17:41:15 | 邦画
任侠路線が爛熟期を迎えて東映の金脈が実録路線へと切り替わって行く過度期に作られたいわゆる実録路線よりの作品ではあるようですが
この作品で安藤昇が演じたやくざの親分に当たる人物が見当たらないので
完全なる佐治乾のでオリジナル脚本だったようですね
安藤昇のために書いた作品
 
こう言った戦後闇市時代に米軍の無法がまかり通っていた時代に日本人がというか日本男子が打ちひしがれた時代だからこそ
日本人として米兵の横暴に我慢出来ずに米兵相手にスコップで・・・
そしてこのシーンは伴淳さん演じる刑事と男と男の友情とが通じ合うシーンとなり
これがラストシーンへとさらに繋がって行くという佐治犬井の作劇のうまさでもある。
 
同じように男と男としてのつながりは第一の乾分になる山城新伍や永山一夫との繋がりにも見える
ってかあんまりたっぱのない安藤昇が新東宝ではハンサムタワーで売り出した高宮敬二との乱闘の中でかれをタワーって呼んでたとこがなんとも・・・
 
まぁ勢力を伸ばし組織を拡大して行くための暴力シーンが多いのは映画として野面白さにつながるものの
今作での安藤の病院入院のシーンの多さは笑える
 
後ほんとチョイ役としか言えないが嵯峨美智子さんが出演
それも安藤昇おくさん役って先の高宮敬二以上に楽屋落ちでしたよね(汗
 
まぁ山城新伍ちゃんを抑えて永山一夫さんが実に目立つ役でしたがお子さん連れて本国に帰ってしまされたのが日本映画界にはある意味損失でしかなかった気がするのはわたしだけ?
 
色々あるんだけど工藤栄一さんってこんなにひき絵を多用する監督さんだったっけ
一応お話が繋がってはいないけど翌年に安藤昇で「日本暗黒史 情無用」という作品が作られていたのね
 
1967年製作、日本映画、東映作品
工藤栄一監督作品
出演:安藤昇、山城新伍、永山一夫、内田良平、 潮健児、佐藤晟也、丘路干、白川浩三郎、志賀勝、安部徹、北口千春、原田甲子郎、林彰太郎、松山照夫、前川良三、関根永二郎、高宮敬二、志茂山高也、江上正伍、川辺健、唐沢民賢、黒木正美 、近江雄二郎、和田昌也、南利明、牧淳子、岡田千代、加賀邦男、小島恵子、加藤匡志、山下義明、池田健二、河野秋武、瑳峨三智子、 伴淳三郎
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十七人の忍者 大血戦

2024-09-13 18:43:09 | 邦画
前作「十七人の忍者」で池上金男さんが、明るく楽しい東映時代劇が衰退して興行的に混迷している時代に時代劇の東映を生かして
一人のヒーローが悪を倒すのではなく
頭脳と一人一人の人間の特技を生かして集団で徒党を組み悪を組織的に倒して行くと言う集団時代劇という一ジャンルを生み出して
健さんや鶴田御大のギャング映画との併映作品を作り上げて
組織で動くという今までにないプロットがちょっとしたブームを生み
まぁそのきっかけは今作でも脚本を書いた池上金男さんの「十三人の刺客」だったと思いますが
 
そのような組織とか集団で動くには日本だと忍者が敵してると言うことで先に「十七人の忍者」を世に出しての続編ということなんですが
前作より三年後に作られたこの作品
甲賀と伊賀との忍者合戦というか死闘を描いた作品で
三代将軍家光が死に由井正雪の乱が平定され四代将軍が決まろうかって時に
時の将軍位を狙った紀州頼宣が火薬鉄砲を密かに集めて将軍の座を狙ってることを知った時の老中松平伊豆守が紀州を守る甲賀と拮抗させるために服部半蔵の伊賀を紀州に派遣し
 
鉄砲火薬を巡って伊賀と甲賀を争わせさらに徳川の平和の時代に忍者の存在は不要という一石二鳥の伊豆守の智謀もあって殺し合いする中で
小川知子演じる甲賀の頭領の娘と伊賀組の一番手である松方弘樹演じる伊賀者とのいわゆるロミオとジュリエット的な恋愛模様を絡ませての90分の攻防戦を描いた集団時代劇の末期を飾る作品
もう金脈が見つかってそっちの任侠路線に舵を切ってる東映さんですから
一応集団時代劇の掉尾を飾るにはシノプシスが複雑に絡み合った作品となっていたようですね
 
松方に惚れてる三島ゆり子さんに小川知子さんと二人の女優さんが火花を散らして三島さんは命も散らして行くのね
アラカンさんの演技が良かったなぁすべての元凶は彼だったのね
っていうか将軍位と忍者の両方を壊滅させる智謀松平伊豆守はさすが・・・
 
1966年製作、日本映画、東映作品
池上金男(現:池宮彰一郎)脚本、鳥居元宏脚本・監督作品
出演:松方弘樹、小川知子、大友柳太朗、三島ゆり子、南原宏治、嵐寛寿郎、大木実、内田朝雄、、唐沢民賢、岩尾正隆、志賀勝 、丹羽又三郎、有川正治、西田良、阿波地大輔、近衛十四郎、川谷拓三、遠藤辰夫
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修羅のみち8 大阪最終血戦

2024-09-12 18:23:09 | 邦画
大神龍馬が最少人数で黒田の本拠地である山王組に殴り込み
黒田を追い詰めた龍馬の銃弾は黒田の首を確かに飛ばした
それを確認し初代大神組長と二代目吉田組長の仇を取ったと確信した龍馬達であったが
何せ敵地大阪ですから未だ大阪から逃げ出せずにいる
 
そんな中情報が飛び交うのが早く黒田死すの情報が拡散し
関東共住会には戦争か代わりに大神のシマをと連絡が入り
身動きの取れない龍馬は自ら捨てる身が有れば活路は開けると山王組に向かったところ力也さんに拾われてそのまま東京に帰ることができたものの
 
龍馬が倒したのは影武者と自ら共住会に再度シマと百億の見舞金を黒田自身が要求してきて
影武者を倒したことを知ることとなり
前作の宝金融が再び大神のシマで商売を始め
またマフィアと織田無道さんの政治家との黒い癒着も続いており
それらの資金が黒田に流れてて・・・
それらを断ち切る小競り合いが黒田組と大神組の間で続く中
 
今作では南條の昔の恋人横山エミーさんがあの豊満な肉体を黒田の若頭清水昭博に蹂躙されたりするシーンもあったりするんですが
横山エミーさんでもここまでお年召されるとやっぱときめかないやねぇ
一応前作との二本撮りでお話が繋がっているってことで
最終的には軍需会社の殺し屋又野誠治さんも焼殺されてしまいましたし
ここまで一人空手で頑張ってきた松田優さん、そして若頭の清水昭博さんも倒されて
もはや黒田にくっついてる乾分は永倉大輔さんお一人になっちゃったようですね
 
こんな具合に黒田も孤立化していくのでしょうか
あと4本でおしまいですが
どんどん怪演ぶりが見てて快演となってしまわれてる松方さんの完全なる一人舞台になってる
 
2003年製作、日本映画、ナック作品
佐々木正人監督作品
出演:原田龍二、渡辺裕之、小西博之、力也、松田優、亀石征一郎、清水昭博、大和武士、永倉大輔、又野誠治、若翔洋、横山エミー、C.スピルマン、奈良坂篤、坂本万里子、織田無道、清水宏次朗、力也、松方弘樹

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映画 マイホームヒーロー

2024-09-12 05:05:15 | 邦画
なんか最近はちょっと崩れてきてるような気がしないでもないけれど
わたしは日本のTVドラマは見ない、漫画は読まないって公言して憚らない人ですが
まぁ、積極的に日本映画を見ていこうと言う企画でレンタルしてきたこの作品でしたが
漫画が原作で、さらに最近のTV会社のよくある術であるアニメ化しての実写連続ドラマの完結編を映画で見せるって言う作品だったのね
 
まぁ映画の情報入れないから見終わって以上のことが周辺探って分かったのが事実ですが
一応原作漫画見てなくても、TVドラマやアニメ見てなくても
一応この作品だけででも単体の映画として楽しめるように作られてた
ただまぁ見る前に思ってっててもどう思ってたかではなくても半グレが出てくる作品だとは思ってもいなかったなぁ
 
いや7年前に娘のために殺人を犯し、奥さんまで加担して家族の平和と安寧のために
7年も隠し通して日常を送ってきたら
正義に燃える娘は警察官で今では捜一の新人刑事になってるという
父親は7年前の殺人事件っても表に出てきてない犯罪の犯人という皮肉なねじれ家族でありつつ平和な家庭生活を送ってる中
相次ぐ雨で地盤が崩れて山中に埋めた白骨死体が出てきたとこから映画は始まる
 
まぁ死体と共に消えた10億を半グレの志野が執拗に求めるのに対して佐々木蔵之介は一切金について最後まで語ろうとしてないから金はどうしたって思ってたらやっぱあったにはあったものの10億にしてはジェラルミンケース一つじゃどう見ても足りないだろうっていうのは置いといて
まぁある意味ご都合主義な人物が次々と出てきてお父さんに加担してくれたり敵対したり
敵は敵で警察内部にスパイまでも潜入させて
結構な人数の人が死ぬ映画だったのね
 
まぁ漫画原作ということで荒唐無稽なお話の展開がそれなりに面白いシノプシスではあるから二時間退屈せずに見てられるものの
芯に通ってる一本の筋は正義では描かれてはいないものの
半グレ組織でさえ仲間という家族愛で組織が成立しており
主人公自体根本の殺人は家族を守るってとこから起こしたことでの家族愛ってこと
途中から出てきたジャーナリストの息子でも父親の敵討ちって言う家族愛でみんな生き方が貫かれているとこはお見事でしたが
日本映画の悪いところが、ラストシーンは完全に観客を泣かせにきたよね
 
2024年製作、日本映画、「映画マイホームヒーロー」製作委員会作品、WBジャパン配給
青山貴洋監督作品
出演:佐々木蔵之介、齋藤飛鳥、高橋恭平、宮世琉弥、板倉俊之、大東駿介、淵上泰史、西垣匠、金子隼也、立川談春、神野三鈴、音尾琢真、津田健次郎、木村多江
 
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浅草の侠客

2024-09-11 18:45:53 | 邦画
沢島忠監督の東映映画の新鉱脈第二弾「人生劇場 続飛車角」の後塵を受けて着流しやくざの東映映画、まだ新鉱脈として海のものとも山のものともわからぬ手探り状態ってことでやくざの世界観の中で男も女も愛に悩み、恋に溺れてゆく様を任侠の世界を借りて作っているだけのお話ですから
一応この「人生劇場 飛車角」で主題歌を担当した村田英雄が、なんとメインとなって大正期の浅草を舞台に、
親分子分三人きりの組を守り通して夜は演歌師として稼ぐ昔気質の一本気なってやくざを演じていて面白い。
 
実をいうと東映さんでは任侠映画に村田英雄北島三郎の演歌歌手二人を起用して何本も彼らメインの作品も作っているものの
わたしが任侠映画のバイブルとして使わせてもらってる永田哲朗著の『血湧き肉躍る任侠映画』と言う本には
この村田先生の「浅草の侠客」と言う作品は載せられていないんですよね
 
先にちょっと書いているんですがこの作品任侠の世界を借りてのある意味男と女の恋愛模様を三角四角の姿で描いた作品と言った方が正しいのかもしれない
親分と一緒に下宿させてもらっている今川焼屋の娘藤田佳子は村田英雄に恋をしており
その気持ちをしってか知らぬかちょいちょいかけてくるカマをかわしつつ亀石征一郎のスケコマシから救いオペラ座の座長に紹介して踊り子になった宮園順子の純な姿に恋心を抱く村田先生
知ってか知らずか男村田英雄は美女二人に惚れられる男の中の男として敵対する組の杉浦直樹と名古屋で組長の妾に手を出して名古屋から追われて来た学生千葉真一を助けてやったことから、任侠と恋愛の両面で映画は転がっていくと言う
つまり任侠映画が全盛期に敢えてそこは避けてきた男女の恋模様を中心に描いてる点が任侠映画史を語る上ではある意味貴重な作品だとは思うんだけど・・・
 
その恋模様もなんと千葉が宮園に恋心を抱き
女の意地というか命をかけた男への想いを藤田が宮園に告げたことで村田先生は恋模様の顛末に巻き込まれずに
千葉=宮園の恋を成就させさらに藤田との愛に生きることでなんときっちりと治めてしまうプロットのうまさ
 
そしてクライマックスでは杉浦が自分の親分である沢彰謙の姑息さにいやけがさして村田側について悪党一家が振り回すヤッパの下を掻い潜りながらひたすら腕力だけで乱闘してる最中にエンドマークが出ると言う
ここいら結末をつけないで終わらせるっていうのは最初の「人生劇場 飛車角」のあのラストを踏襲して見せたのだろうか?

1963年製作、日本映画、東映作品
佐伯清監督作品
出演:村田英雄、杉浦直樹、千葉真一、藤田佳子、宮園純子、黒岩美代子、筑波久子、佐伯徹、山田巳之助、沢彰謙、室田日出男、佐藤晟也、亀石征一郎、月村圭子、須藤健、神田隆、松岡葉子、大東良、西川賢、関山耕司、不忍郷子、北山達也 、八名信夫、山之内修、小塚十紀雄、伊藤慶子、須藤健
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背広の忍者

2024-09-10 18:38:00 | 邦画
1963年と言う製作時期と内容的に産業スパイのいわゆる企業秘密を握ったために、極々ちいさな個人経営の企業コンサルタント会社の社長が雨中交通事故死する
残された社員たちがなんと田宮二郎を中心として
大企業の巨大組織に社長の敵討ちに挑むお話
 
まぁ時期的に言ってもお話的に言ってもこの時代田宮二郎を中心に大映で作られてた
ここのブログでもタイトルに“黒の・・・”ってつく作品を全作記事にしてありますが
この作品生憎と”黒の“ってつかず「背広の忍者」となっておりますが
社会的には“黒の”シリーズの一本と数えてもいいような作品となっています
田宮二郎って言う役者さんはこう言った作品が最も似合う俳優さんであるため
産業スパイとその攻防を描いた作品の代名詞ともなり得てる役者さんでした。
 
まぁ産業スパイって言っても冒頭で社長が殺されて事件として動いていかないから当事者が企業のヒミツを暴いて行こうって努力していく中で
大企業はやはり代理店を通してやくざで脅しをかけてきたりはするものの
契機となる殺しはあるものの彼らの企業秘密の攻防戦においての人死にがないと言うかなりソフトな作品であるし
田宮二郎自体もそれなりに腕っぷしはつよくきっちりとしたアクションも見せてくれてたり
 
いちおうヒロインとの恋愛模様もあくまで映画的なアクセントとしての彩りだけで
いたって健全な映画ではあるんですが
63年当時の技術力を最大限というか最小限の機械にして盗聴だの盗撮だのまさかの007ばりのヒミツ道具も当時の映画としては考え抜かれたものを使っていたり
映画の本筋としては家電メーカーの4インチ最小車載搭載の超小型TVの開発に因んだお話だったようで
当時はまだまだそんなTVは夢のまた夢の世界だったようですね
さらに超薄型大型テレビとかも開発競争の中に含まれてたり
薄型って言ってもブラウン管をどう薄くするのですかねぇ
 
まぁ90分それなりに楽しめた作品でした
 
1963年製作、日本映画、大映作品
弓削太郎監督作品
出演:田宮二郎、高松英郎、南方伸夫、滝瑛子、伊藤雄之助、伊東光一、千波丈太郎、花布辰男、谷謙一、早川雄三、大西恭子、杉田康、北城寿太郎
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