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ペイン・ハスラーズ

2023年11月03日 | 映画

Netflix配信の新作。エミリー・ブラント主演の社会派?ドラマです。

ペイン・ハスラーズ (Pain Hustlers)

家も職もすべて失ったシングルマザーが、ひょんなことから製薬会社の営業員として採用されて大活躍。会社も大きく業績を伸ばしますが、さらなる金儲けをもくろむ会社が、やがて倫理的に許されざる道へと突き進んでいく...という実話をもとにした作品です。

エミリー・ブラントが好きで、不正を暴く社会派作品が好きなので、配信を楽しみにしていました。見る前は、大好きな「エリン・ブロコビッチ」みたいな作品を想像していたのですが、そこまでの爽快感がなかったのは

エミリー・ブラント演じる主人公のライザ自身が不正に手を染めていたからでしょうか。もっともライザは会社のために、そして自分のために必死にがんばっているうちに、いつの間にか越えてはいけない一線を踏み出してしまったわけで

誰もが陥る危険のある落とし穴、と少し怖くなりました。まわりが見えなくなるくらいに、すべてが順調にいっている時は、ふと立ち止まって冷静にまわりや自分を見つめる勇気が必要、という忠告と受け止めました。

それから本作では、アメリカの拝金主義が「ウルフ・オブ・ウォールストリート」のようにシニカルに、カリカチュアに描かれていて、もちろんそうではない人もたくさんいることはわかっていますが、少々嫌気がさしました。

ライザが家族とうまくいかなくなったのもお金が原因ですし、その後仲直りしたのもお金のおかげなのですよね。貧しさを知っていても(あるいは知っているからこそ?)お金を手にしたとたんに、高級車を乗り回し、豪邸を手に入れ、人が変わってしまう。

お金はつくづく魔物なのだと思います。子どもの教育も、医療も、そして正義さえも金次第。そんな現実もコミカルに描かれていました。

ノー天気な博士を演じていたのは、アンディ・ガルシアだったのですね。私は宮崎駿さんに見えてしまって困りました。^^


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4 コメント

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こんばんは ()
2023-11-03 20:36:17
こんばんは。

ああっ~!!今Netflixをお休みしているのですが、エミリー・ブラント大好きなのでこれ、気になります。

主人公ですら陥ってしまう、危険のある落とし穴・・というところが、より現実的ですね(>_<)
爽快感は薄れますが、なんとも身につまされるというか、考えさせられますね。

お金は確かにないよりある方が良いよねぇ~と思いますが、そこに振り回されたり、変わってしまうのは嫌ですよね。
本作、コミカルにも描かれているのですね。

宮崎駿さん!確かに~(笑)
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Unknown (margot2005)
2023-11-03 21:32:41
こんばんは。
「エリン・ブロコビッチ」みたいな展開ではなかったけど、悪行に目覚めたライザが良かったです。
医療の知識のない人にセールスさせ大儲けする製薬会社に呆れましたが、こういった現実があると言うのが怖いですね。命に関わることですから...。
でも少々コメディタッチで描かれていたことが救いでした。

さてエミリーブラントはママになってふっくらした感じがナイスです。でも彼女は英国が舞台の映画が似合うかな?
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☆ 瞳さま ☆ (セレンディピティ)
2023-11-03 22:22:38
瞳さん こんばんは。
今、Netflixお休みされているのですね。
お休みしようかな~と思うと、見たい映画が配信されてきたりして、Netflixなかなか商売上手なんですよね。^^

主人公のライザじゃないですが、私も意外と熱くなるタイプなので気をつけなくては...と思いました。
演じているのがエミリー・グラントなので、あまり嫌な感じはしなかったのですが、ライザの母親とか途中から金の亡者っぽくなっていて嫌でしたねー。
すべての人が、とはいいませんが、お金は人を変えますね。

この写真だとわかりにくいですが、映画を見ると宮崎駿さんに似てる!って思っちゃいました。^^
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☆ margot2005さま ☆ (セレンディピティ)
2023-11-03 22:36:35
margotさん こんばんは。
エリン~は組織の外から巨悪に立ち向かいましたが、ライザは組織の中にいたので、なおのこと悪を告発するのは勇気がいることでしたね。自らも償いをすることになるのですから。
映画では大げさに描いていたのでしょうが、経歴を偽るとか平然としていましたものね。その時点で、この会社は信用できないと気づくべきだったのかもしれません。
ラストのテロップを見ると、製薬会社の不正はかなりあるようですね。おっしゃる通りに命に関わることですから恐ろしいと思います。
そうですね。コミカルに描かれていたのが救いでした。

エミリー・ブラント、すっかりハリウッドの女優さんになりましたが、久しぶりにイギリス映画も見てみたいですね。
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