2年越しの島根旅行記も今回でようやく最終回です。これまでの記事はこちらです。
1.島根ひとり旅 出雲大社
2.出雲・稲佐の浜 ~ 松江へ
3.足立美術館
4.玉造温泉散策 ~ MOSOROのお刺身御膳
5.松江城(天守・松江神社・興雲閣)
松江城山公園から堀川をわたって、武家屋敷の並ぶ塩見縄手方面に向かいました。
稲荷橋の上から見る堀川の眺めです。ちょうど堀川をぐるりと巡る、観光遊覧船が来ました。今回私は乗らなかったのですが、風情ある観光船の中から、のんびり松江の街を眺めるのもよかったかな、と後から思いました。
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最初に向かったのは、小泉八雲記念館です。(撮影不可のため、写真はありません)小泉八雲 (ラフカディオ・ハーン) といえば「耳なし芳一」「雪女」などの日本の怪談話をまとめた『怪談』の著者として知られています。私も彼の著作を子ども時代に読みましたが
今回は、彼の生涯や、どのようないきさつで日本の松江まではるばるやって来たのか、また松江での生活の一端を知る、いい機会となりました。1850年にギリシャの島で生まれた小泉八雲は、ご両親が国際結婚で、自身もヨーロッパ、アメリカ各地、カリブの島に移り住み
当時ではまだめずらしい文化的な多様性をもったジャーナリストであり、文筆家でした。夏目漱石や、私の好きな彫刻家のイサム・ノグチとも接点があったことを知り、うれしく思いました。
次に、小泉八雲記念館の近くにある、小泉八雲旧居を訪れました。八雲は日本では、松江のほか、熊本、神戸、東京に住みましたが、住居が残っているのはここだけということです。こじんまりとした住居ながら、三方にそれぞれ趣のある庭があります。
枯山水を意識しつつも、整然とはしていなくて、家庭的な温もりの感じられるお庭が好もしく感じました。
八雲が執筆に使っていた机です。
八雲の妻、セツ夫人が家族を呼ぶときに使っていたほら貝だそうです。想像したら、なんだか楽しくなってきました。
小泉八雲旧居のある塩見縄手には、修復保存された武家屋敷が並んでいます。中も見学できますが、私は入らず、前を通って雰囲気だけ味わいました。
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お昼は、明治21年宍道湖畔に創業、多くの文人に愛されたという旅館 皆美館にあるレストラン庭園茶寮 みな美さんで、美しいお庭を眺めながら、名物の鯛めしをいただきました。
鯛めしのセットです。カレイの白醤油焼き、胡麻豆腐、もずくの小鉢がついています。
そして、こちらが皆美皆伝の鯛めしです。お皿にのった、そぼろにした鯛の身、ゆでた卵の白身のみじん切り、裏ごしした黄身をごはんの上にのせ、ワサビ、大根おろし、ねぎ、海苔を添えて、だし汁をかけていただきます。
鯛めしといえば、愛媛でいただいた松山鯛めしと宇和島鯛めし、箱根でいただいた瓔珞(ようらく)さんの鯛めしなどが思い出されますが、それらのどれとも違う味わいで、ゆで卵をあわせるというのが新鮮でした。おいしくいただきました。
食事の後は、レストランに隣接する美しい日本庭園を見せていただきました。宍道湖を借景とし、樹齢300年の名木を中心とした、白砂青松の枯山水庭園です。
そしてこちらのお庭、足立美術館が1位にに選出されている、アメリカの日本庭園専門雑誌 Sukiya living : the journal of Japanese gardening で、第3位に選出されています。こじんまりとした、手入れの行き届いた名園でした。
最後に宍道湖を見て、松江を後にしました。
帰りの飛行機からの眺めです。赤く染まった水平線が美しく、私たちは今、地球という天体にいるのだと実感する風景でした。
まもなく羽田。東京湾から見る富士山のシルエットにほっとした気持ちになりました。
羽田空港に夫が迎えに来てくれたので、空港内にあって以前から気になっていたカレーうどんの cuud (クウド) で夕食にしました。数種類ある中から2種類選んでハーフ&ハーフでいただきました。
スタイリッシュな空間でいただく、スパイシーでシンプルなカレーうどんは、辛さの中にまろやかさがあってとってもおいしかったです。
とうとう最終回ですね~お疲れさまでした!
ラストを小泉八雲が〆るというのも素敵です~
唯一現存する八雲の旧居が見られるなんて!
レストランのきっちりした日本庭園と違って、こじんまりと可愛らしいお庭なので、ほら貝で家族を呼ぶほど広いようには見えないですが、ユニークなお宅だったのだなとほっこりしちゃいますね~♬
ふ~う、ようやく最終回となりました。
とぎれとぎれに長々とおつきあいくださり、ありがとうございました。
(実はこの後、函館旅行記もあるのですが...)
小泉八雲の旧居は、こじんまりとしていますが
お庭や調度品に文人らしい端正な趣があってすてきでした。
ほら貝で家族を呼ぶってユニークですよね。
楽しい家庭だったのだろうな、と思います。
松江旅行記、楽しませていただきました♪
いつもながら、セレンさんの丁寧な記事、素敵なお写真、堪能させていただきましたよ。堀川の眺めのお写真も綺麗ですね。
八雲記念館と旧居は私も訪れたのでとても懐かしく拝見しました。
そして旅館 皆美館!!
実は昔、こちらに宿泊しました。とても由緒ある旅館でお料理も美味しかったです。その時はお部屋でいただいたのですが、鯛めしもいただきましたっけ。
レストランもあるのですね~!私もまた松江を訪れたくなりました。
旅行記、お読みくださりありがとうございました。
松江は美しい町ですね。城下町の雰囲気が好きなので
私もとっても気に入りました。
八雲の足跡をたどりながら、当時の町の様子に思いを馳せました。
瞳さんは皆美館に宿泊されたのですね!
私も候補に考えていたのですが、ひとりだったこともあり
交通の便がよい駅前のホテルにしてしまいました。
でも、鯛めしをいただいて、すばらしいお庭を見せていただき
老舗旅館の雰囲気を少しでも味わうことができてよかったです。
島根旅行記、お疲れ様でした。
どの記事も、つい最近行ってきた様な臨場感もあり、写真もきれいで、楽しく読ませていただきました。
2年前の旅行とは信じられないです。私だったら絶対にこんなに思い出せそうにありません。(笑)
小泉八雲のおかげで、日本人が各地に伝わる階段を読む事が出来るので、感謝感謝ですよね。そんな彼の生活の雰囲気が味わえる旧居、私も行ってみたいです。
ほら貝のエピソードは笑っちゃいました。
東京に戻られて、迎えに来てくれたご主人と空港での夕食、ほっとされた事と思います。
鯛めしは、めちゃくちゃ美味しそうです!
島根旅行記、2年越しになってしまいましたが
おつきあいくださり、どうもありがとうございました。
旅行で撮ったたくさんの写真や、ホームページを参考にしながら
どうにか書き上げることができてよかったです。
あの時代に、日本の文化に興味を持ち、各地に伝わる民話を集めて
後世に残してくれた業績は大きいですね。
松江の人たちもきっと彼を温かく迎えてくれたのでしょうね。
一人旅もよいものですが、東京にもどってちょっとほっとしました。
鯛めしもおいしかったです☆
イサム・ノグチで検索したら2つ記事がヒット♪
そうらしいですね。さっき改めてウィキを読んだのですが、ラフカディオ・ハーンの長男の英語教師をされていたり、交流があったんですね。
わびさび、日本ならではの美を感じられる建物・お庭・インテリアが素敵です。
それと私も何故か札幌の馴染みの居酒屋で、鯛飯(宇和島フェアだったかなをやっていた)を食べて来たんですよ。
だしをかけて食べるのが最高に良かったです!本場のもいつか食べてみたい。
それと空港のカレーうどんやさん!
夫が「行き」に食べてました。
その2つ選ぶやつ。
私は辛いものが食べられないので写真と話を聞いただけなのですが、人気ですよね
イサム・ノグチを検索してこちらの記事にも目を留めてくださってうれしい! コメントありがとうございます。
イサムが、ラフカディオ・ハーンと交流があったこと、すっかり忘れていました。
八雲のお家、こじんまりと落ち着いた雰囲気でとってもすてきでした。
お! latifaさんも最近、札幌で鯛めし召し上がったのですね。
北海道で四国の宇和島の鯛めしをいただけるなんて、貴重な経験でしたね。
それまで炊き込むタイプの鯛めししか知らなかったので、初めていただいた時はびっくりしました。
ご主人も羽田でこちらのカレーうどん、召し上がったのですね。
私はこの店のこと、知らなかったのですが、すごくおいしかったですよ!!
機会があったら、また食べたいです。^^