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クルエラ

2021年06月03日 | 映画

エマ・ストーン主演。ディズニーアニメ「101匹わんちゃん」の悪役クルエラの誕生秘話を、70年代のロンドンを舞台に、パンクにスタイリッシュに描いたエンターテイメントムービーです。

クルエラ (Cruella)

楽しみにしていた本作。週末に東京ディズニーリゾートのイクスピアリまで遠征して見に行ってきました。見た後もしばらく余韻に浸っていますが、私の好みにぴったり合って、最高にわくわくさせてくれる作品でした。

やっぱりディズニーはいいなーと再認識。勧善懲悪といってしまえばそれまでですが、敵役といえども決して徹底的に打ちのめすようなことはありません。悪役も、敵役の悪役も、どちらもキュートでゴージャスで魅力的でした。

「ジョーカー」のような復讐の物語ではありますが、ダークではなく、コミカルで軽妙洒脱。70年代のロンドン、音楽、ファッション、映像表現と、すべてがパンクでスタイリッシュで最高でした。

私自身はコンサバティブなファッションが好きなので、ファッションデザイナーを目指すクルエラがリバティで働き始めるところからわくわくでしたが、クルエラがショーウィンドウをアバンギャルドに大変身させたとたんに、私の中でスイッチが入りました。

新聞紙を使ったドレスに、私は歌舞伎の廓文章吉田屋を思い浮かべてしまったのですが、考えすぎでしょうか。生まれながらの白黒のヘアスタイルは、歌手のシーアを思い出しました。

敵役であるバロネスのファッションが (ゴージャスだけど) 時代遅れであると断じて、クルエラがアバンギャルドなファッションでどんどん攻めていくところがかっこいい。あっと驚くしかけもたくさんありました。

映画のテーマカラーが黒と白、そして赤となっていたので、私もコスプレというほどではないですが、黒いブラウスに白のスカート、赤い模様の入ったレースのスカーフと気合の入れて見に行きましたが、さりげなさすぎて気づいてくれた人がいたかどうかは微妙です。^^;

The Rolling Stones、Queen、Blondie、David Bowieなど、70年代の正統派のロックの使い方にもしびれました。個人的には当時大好きだったElectric Light Orchestraが懐かしかった。そしてチャップリンの永遠の名曲、Smileには意表をつかれました。

音楽やファッションだけでなく、ストーリーもしっかりしていたのがよかったです。復讐には相応の理由が必要ですが、本作の動機は十分に納得のいくもので、クルエラに共感できましたもの。見た後に爽快感の残るお勧めの一作です。

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