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千里山ブラウズ

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国際収支から見た中国経済

2008-12-18 09:51:43 | Weblog

 以前ご紹介した『本当はヤバイ!韓国経済』や『トンデモ!韓国経済』は、国際収支という“国の家計簿”に表れた多様な経済数値をベースとして、韓国資本主義経済の異常な危機的状況を指摘し、分かりやすくまた未来視点として非常に参考になる部分が多くありました。その同じ著者による『本当にヤバイ!中国経済』が新たに出版されたので早速購入し読んでみました。
 いつもの週刊誌的なタイトルは効果的でも少し軽い感じがしますが、内容的には著者である三橋貴明氏の中小企業診断士という、企業を見る専門的な目と分析ノウハウを活かした、ユニークで実態に則した議論になっています。
 家計簿も企業の経営もそして一国の国際収支も、その数値の中からいろんなものが読み取れるものです。中国資本主義はいわゆる『大本営発表』的な数値が信憑性に欠けるとしながらも、緻密なバイアスを掛けながらその実態と今後の状況を予測していきます。それは彼の国の抱える多くの社会矛盾を数え上げる議論とは別に、その経済構造的な脆弱性を冷静に洗い出して見せてくれます。
 世界金融破綻の影響によるウォン安で危機に陥った韓国への、日本からの緊急支援融資が再び検討されているという先日のニュースは、この著者のシリーズ本のアプローチの説得力を僕の中で一層高めるものがありました。

本当にヤバイ!中国経済―バブル崩壊の先に潜む双頭の蛇
三橋 貴明
彩図社
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