一昨夜、梅田の新阪急ホテルのグルメ・バイキング「オリンピア」で、千里山商栄会の親睦食事会があったので、ついでに以前に使っていたフィルム・カメラを売りたいと思い、近くのビル5Fにあるカメラのキタムラ・梅田中古買取センターに持って行きました。
天文同好会「満天の星」に参加したのが切っ掛けで、仲間の人達の影響を受けて星空の写真を撮ろうと、マニュアル・カメラ(露出やシャッター速度などを自分で設定する昔ながらのカメラ)を購入しました。夜空の星の光を写すには光量が絶対的に少ないので、しばらくシャッターを開けたままにして光をフィルムに蓄積しなければなりません。マニュアル・カメラでなければそんなに長いシャッター速度は想定されていないのでした。シャッターは自分自身が適当な時間を見計らい、レンズの前を黒く塗った団扇などで塞ぎます。僕が買っていたニコンの「NEW FM2」はマニュアルらしいオーソドックスなイメージの中に、当時のエンジニアリングが搭載されたモダン・カメラでした。
しかし、その後急速に進んだデジタル化の中で普段使いも無くなり、同時に購入したカメラ専用ドライ・キャビネットで、幾つか買い揃えた単焦点レンズなどと一緒に長く眠らせていたのです。このまま想い出にしてあげても良いのですが、やはり飾られているよりも道具や機械類は使われてこそなんぼの世界です。例え安くても思い切って手放すことにしました。
応対して貰ったカメラのキタムラの店員さんと、カメラやレンズの状態を調べている間にお話をしたのですが、「NEW FM2」は自分でも3台持っているくらい好きなカメラだと言われました。こういうショップで仕事をされている人達は、本当にカメラや写真好きなんだろうなと想像しました。こういう人の手に渡ってまた使われると嬉しいと想いながらショップを後にしました。
※ 扉ガラスの室内反射で見づらいですが、写真はマニュアル・カメラやレンズ類が無くなり、ミヤウチの星見双眼鏡だけがメインに収納された、少し寂しくなったドライ・キャビネットです。