AGAINST ―木枯らし―
木枯らし吹けよ
ガラスをたたけ
凍てつく夜に
尖った爪を立てて
木枯らし吹けよ
枯れ葉をちぎれ
赤いマフラー
君から奪っていけ
想い出は転がるよ
紙屑に書いて捨てたんだ
坂道を登りきる
黒髪は向かい風
木枯らし吹けよ
野良犬走れ
白い吐息を
俺からさらっていけ
《間奏》
想い出は
数々の遠回り
愛にかじかんで
傷ついた獣たち
北風に震えろ
交わす言葉さえも
ちぎれ飛んでいくよ快く
冬を指して回れ
俺の胸をついばめ風見鶏
木枯らし吹けよ
素肌に吠えろ
子供のように
お前が微笑いかける
巡る春は遠く
夜は深く
空は重ね雲
雪を抱いて踊れ
俺の歓喜うけて
舞いあがれ
木枯らし吹けよ
水面をわたれ
甍(いらか)の波紋
広がる湖(うみ)を
木枯らし吹けよ
帆かけてわたれ
沈んだ街を
超えていけ
作詞・曲:コバタイサオ
(c) 2006, Skyfull Stars
※ 写真は「冬の薄暮の千里山」で、クリックして頂くと拡大します。