Senboうそ本当

広東省恵州市→宮崎県に転居。
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撮影、中国語、タクシー乗務、アルトサックス。

ローカル新聞 VS 衆議院選挙

2021年10月28日 | 社会の窓

2021年10月31日投票の「衆院選」に向けて、その1週間前の24日、宮崎日日新聞が面白い特集を組んでいました。なんと県内の候補者から回収した「100問アンケート」の結果を公開(24日→1区の4候補、25日→2区、26日→3区)

まるバツ形式(或いは4択)ではありますが、設問がしっかりしてるので、これをじっくり読み込めば候補者の人となりが浮き上がってくる。この場に100問の内容を全て採録することはできませんが、以下にいくつかご紹介します。質問内容と、1区の4候補(ABCD)の回答です。最後まで読み進めていただければ、ABCDがそれぞれどの候補者か分かります。あなたのチョイスに問題がないか、これを読んで検証してみてください。

※県議会選挙や市議会選挙でもこういう報道を期待したい...わけですが、1区たったの4名でも新聞1ページの面積が必要。10~20名もの候補者がいたら、紙メディアでは難しい(そもそも4候補の回答ですら、情報を詰め込みすぎて読む気が萎える)。むしろWeb上で、新聞社がこういう情報発信に積極的に取り組んでいただけたら、有権者にとって極めて有益。宮崎日日新聞に期待してます(全国紙の記者も優秀ですが、地場のネットワークには弱い)

「〇」はい、賛成、そう思う、など 「×」いいえ、反対、そうは思わない、など 「△」どちらともいえない、わからない、など 「ー」無回答、回答できない、など

16)日本の社会保障制度は若者より高齢者を優遇している A× B△ C△ D〇

21)最低賃金の地域間格差は是正すべきだ  Aー B△ C△ D×

23)移民受け入れについて議論を始めるべきだ Aー B× C〇 D△

26)非正規雇用はなくすべきだ A△ B△ C△ D×

27)定年制は将来的に廃止すべきだ A× B× C× D〇

28)大学・短大・専門学校の授業料は、①全て無償化すべきだ ②国公立のみ無償化すべきだ ③減額で十分 ④現行のままでよい  Aー B① Cー D①

50)人口減対策として最優先で取り組むべきは、①出生率向上 ②子育て支援の充実 ③地方への移住促進 ④東京一極集中の是正 ⑤その他  A③ B② C⑤ D②

57)原発は今後 ①現状維持 ②増やすべきだ ③減らすべきだ ④ただちにゼロにすべきだ ⑤将来的にゼロにすべきだ A① B③ C⑤ D⑤

78)在日米軍の施設や人員は縮小させていくべきだ A△ B△ C〇 D△

80)中国に対して ①防衛力を強めて対抗すべきだ ②対話路線で協調すべきだ A① B① C② D①

90)国家公務員の数や給与の削減は、今後も進めるべきだ A× B× C× D〇

95)外国人労働者が増える中、外国人の参政権を認めるべきだ A× B× C△ D×

96)パソコンやスマートフォンで投票できる「インターネット投票」の導入を進めるべきだ A〇 B〇 C△ D〇

97)政治家に定年制が必要だ Aー B△ C× D△

※あなたの選んだ候補者が衆議院選に当選したとして、彼らの信条がそのまま国会運営に反映されるかと言うと、それは怪しい。所属政党の方針が全てに優先されるからです。かと言って1匹狼(無所属)だと、存在感をアピールして、主導権を握って、というのはハードルが高い。新人さんの場合は特に。それでも我々有権者にできることは、自分の所属している選挙区内で能力と誠意のある候補者を見分けて投票する~それしかないわけで。諦めずに、まずはそこに目を光らせることが大事。ABCDはそれぞれ以下の候補者です。ポスターの見栄えだけで選ぶならAですけど。本当に大丈夫ですか?

A 武井 俊輔(自民・前)
B 脇谷 のりこ(無所属・新人)
C 渡辺 創(立民・新人)
D 外山 斎(維新・新人)

宮崎県が「投票率全国No.1」になったら素敵だと思いませんか。お金がなくてもできる。ただし前提条件として「マスメディアの情報力(それと客観性)」と「ネットで投票ができるルール」が必要かな。組織票のノリで半強制的に投票させてる「どこかの町村」みたいな方法は、意味がない。私は今から「不在者投票」に行ってきます。

追記:
県議会議員を辞めて衆議院選挙に出た人が2名。なので自動的に「県議会議員補欠選挙」が11月14日に行われます。選挙が終わってたった2週間という忙しさ。なんだかなぁ。いっそのことルールを変えて「議員辞職による定員割れは、25%以内であればそのままで議会運営する」ぐらいでどうでしょうか?
そもそも多くの支持者から票を集めていて、途中で辞めますってのが納得いきません。ロシアとか大阪府を見れば分かりますが、主導権を握っている人物が「最高ポストに就かない」という方法もありなわけで。

昨日は休みだったので、県立図書館に行って7日(日曜)の宮崎日日新聞を確認してきました。残念ながら今回の「補欠選挙」に向けてのアンケート特集は載ってませんでした。候補者が4人いるわけですが、ネットで検索してもたいした情報が得られない。21世紀にもなって、残念ながら政治の世界はあいかわらずです。まさしく想田和弘が撮ったドキュメンタリー映画《選挙》の世界。支援団体がはじめにありきで、候補者の「価値観」「活動経歴」は二の次。今回の「補欠選挙」もそうですけど、これといった争点がないから盛り上がらない。宮崎日日新聞さん、なんとかしてください。

新たに追記:
11月14日の補欠選挙、結果が出ました。投票率なんと18%。宮崎県の選挙(国政・知事・県議)では戦後最低だそうです。こうなったら他県から優秀な人材を引っ張ってくるしかない。現職の河野知事は広島出身です。

 

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