schuntama Ukulele

Eile mit Weile.

Swatch・3

2011-09-29 08:57:21 | Time
喰っちゃ寝・・・じゃなくて帰っちゃ寝、な忙しい毎日でフと気付けばブログは放ったらかしに。
皮膚炎は小康状態だけど、空気が乾燥してきたせいか、ちょっとイヤな兆候が。

相変わらずグダグダなので、ここで久しぶりにチクタクネタをひとつ。なんのこっちゃ。




スウォッチ・アイロニーの初期のモデル「ソムリエ」です。

  

秒針がガサッ、ガサッ、という感じで動くETAクオーツ。
くるりん、とひっくり返せるエクステンション・ブレスレット。
そういえば、手持ちの中でデイ・デイト表示の腕時計はこれだけでした。

  

ソムリエという名だけあって、文字盤はワイン色。時分針の蓄光はハッキリしてなかなかよろしい。
竜頭にはカボションが付けられていますが、透明の樹脂というのははたして如何なものか。
どうせならここもワイン色に・・・ あ、もしかして白ワインなのか?



かなり前に買ったのに状態が良いということは、あまり使っていないという事を意味します。

ねじまきおじさん

2011-09-19 23:44:36 | Time


お気に入りの、手巻きの腕時計。
毎日ぜんまいを巻いてやらないと、止まっちゃう。
機械のくせに、そういうところが生き物ぽくて好きである。
ゴーヤは水をやらないと、枯れちゃう。
おじさんはお酒を飲まないと、滅入っちゃう。
毎日ぜんまい巻いて、会社へ行かなくっちゃ。

WEHRLE

2010-10-24 22:26:28 | Time
    

これまた久々にゼンマイ目覚ましネタであります。
今回はドイツ製、Wehrleです。ヴェーアレと読みます。巷では何故か「ウェラ」という読みで売られているので腑に落ちなかったのですが、ドイツ人に確認したところ「ヤー、それはヴェーアレである」とのことでしたので、ヴェーアレが正しい読みです。ちなみにウェラというのは、一般的にはヘアコスメティックのWELLAでしょう。もっとも、ウェラもドイツの会社ですので本来の読みはヴェラなのでしょうか。

のっけから脱線しましたが・・・、この時計は8年ほど前に東急ハンズ渋谷店にて購入しました。ドイツ製ゼンマイ目覚ましならばユンハンスが欲しいところですが、ほとんど入手できません。しかし当時は、このヴェーアレならば比較的入手しやすかったのです。しかも新品です。スモールセコンドとアラームセッティングの針が樹脂製、後足がゴム製なのが残念ですが、その他は私好みに金属で出来ています。駆動音は普通?にコッチ、コッチ、と聞こえてきます。あっちに置いてもコッチ、コッチ、と聞こえるので、電池式に慣れた人には煩わしいかもしれません。
なぬ、おまえのギャグも煩わしいですと?うーむむむ・・・。


 

文字盤には「Commander」「niteglo」の表記があります。ゼンマイ目覚ましにCommanderとはどういうネーミングなのかちょっと意味不明ですが、もしや、起きろ!と命令するという意味でしょうか。nitegloはその名の通り、針とインデックスが蓄光塗料で光ります。6時位置にはGERMANYとありますが、その右のアラビア文字は何と読むのでしょう。カラーリングからしても、この時計は中東向けの製品なのかもしれません。そして社名の下には「since 1815」、EST.1833のCFマーチンより古い創業なんですねー。おっと、そういえばマーチンもドイツ出身でした。

この時計、実は購入してから数ヶ月で動かなくなってしまいました。原因が分からないまま何年も押し入れの肥となっていたのですが、最近フと思い付いて機械の動作状態を観察したところ、心臓部であるテンプの芯が斜めにズレて回転していた事が分かりました。そのため摺動抵抗が大きくなり、回転運動が止まってしまったのです。そこで、素人ながらにもテンプの軸受けの微調整を繰り返し、どうにか止まらずに動き続ける事が出来る様になりました。自分で機械式時計を直したのは、これが初めての経験です。その意味でも、思い入れの深い時計となりました。

Swatch・2

2010-07-17 00:01:18 | Time
ここ暫くの間、完全に本業優先モードに入っております。そして、休日には家族の事を優先。
ウクレレは・・・ 残念ですけど、趣味である以上、優先順位を落とさなければならないのであります。

うーむ・・・、   ということで、とりあえずチクタク!




初めて買ったスウォッチ、1996年モデルのアイロニー・スクーバ「Green Dip」です。
私は基本的に時計は機械式が良い!と思うのですが、バッテリー式のクオーツでもモノによっては良い!と思うのであります。


  

アイロニーなのでケースもバンドもステンレス。ズシリと、スウォッチらしからぬ重量感があります。逆回転防止式ベゼル、穴開きのペンシル針などはいかにもスクーバ的なディテールですが、実際には30m防水、つまり日常生活防水レベルの性能しかありません。ファッション・ダイバー、あるいは陸サーファーですな。わたしゃ泳げないヒトなのでこれで十分ですが。
緑色の文字盤は光の当たり具合で斑になって見えます。この斑は何を意図したものなのか、名前でもあるディップを表現しているのか・・・、実際のところは判らないけども、安っぽさと紙一重のケミカルな輝きがお気に入りです。
購入時にお店でセットしたフレキシブル・バンドはSサイズなのですが、最近は中年ならではの体型のだぶつき化のためにバンドが手首のお肉を挟み込み、痛い思いをする様になってしまいました。




スウォッチなので、ムーブメントはETA社製クオーツです。なんとなく、秒針の動きが「もっさり」している気がします。ステップ毎に秒針がピタッと止まらないというか、引きずる様な感じの動きがあります。さらに時々、目盛を飛び越えるほど(もちろん僅かに、ですが)のオーバーランもあります。こういうところが、クオーツなのになにか妙な生き物感があるというか・・・。クオーツも観察していると面白いもんです。

タイメックス

2010-07-08 03:25:28 | Time


アメリカ合衆国の時計会社、タイメックスのアーミーウオッチです。ハミルトンのカーキみたいですが、文字盤やケースにモデル名が無く、正式な名称は忘れてしまいました。なにしろ20年くらい前に数千円で購入した時計です・・・。


  

アーミーウオッチなので、小さくとも視認性は良好です。針とインデックスには蓄光塗料が使われていますが、年月を経てあちこち剥がれてしまいました。ムーブメントは手巻き式ですが、樹脂製ケースはスウォッチの様な一体型で、分解整備を考慮していません。いわゆるディスポーザブル(使い捨て)らしいです。部品の生産地は不明ですが、裏ブタに「ASSEMBLED IN PHILIPPINES」と刻印されているので組立はフィリピンである事が分かります。
当初はケースと同じくオリーブドラブ色のナイロン・ストラップが装着されていましたが、若かりし頃はバイク・ツーリングに行く度ハンドルに巻き付けていたので、風雨や埃でガビガビになってしまいました。そして齢を重ねてやがてツーリングにも行かなくなり、ばっちくなったバンドは捨てられて本体だけが残されていたのであります。




バイク・ツーリングで宿に泊まった時、何気なくこの時計をいじっていたら突然、パコン!とレンズが弾け飛んだ事がありました。かなりビックリしましたが、手でパチン!と嵌め戻せたので「こういうモノなのか・・・」と妙に納得した覚えがあります。暫くしてからその事を思い出して、ケースの上下を掴んで左右に捻ったところ、やはりパコン!と外れました。樹脂製ケースの為せる技です。もちろん、わざわざこんな事する必要は無いのですが・・・、汗。
20年以上ノーメンテにもかかわらず、ゼンマイを巻けばいつでもチクタク動いてくれるこの時計。ここまでくると実に可愛いものです。こいつに限っては精度なんてどうでもいいです。そのうち、新しくナイロン・ストラップを買ってやりたいと思います。(ストラップだけ奇麗なのも変ですけど)

W杯と時計

2010-07-04 20:02:45 | Time
2010年サッカーW杯・南アフリカ大会、盛上がりましたねー。
サッカー音痴の私でもガッツリ注目しておるのでありますが、もうひとつ個人的に気になった事。
今大会の公式タイムキーパーについて御存知でしたか? HUBLOT(ウブロ)というスイスの時計メーカーです。
選手交代時の電光掲示板に「HUBLOT」の文字があるのに気付いた人も多いでしょう。

サッカーに限らずオリンピックとか世界陸上とか、スポーツのビッグゲームには必ず名だたる時計メーカーが公式に計時を担当しています。オメガ、セイコー、ロンジン・・・、ロレックスはポロ、ゴルフ、デイトナ24時間レースの冠スポンサーでもあります。テニスのウィンブルドンもそうですね。
で、2010年サッカーW杯の公式計時(FIFA初!)はウブロとなったのですが、同社はアルゼンチンのマラドーナ監督とのスポンサーシップもあり、その繋がりから・・・らしいですね。スポーツニュースに露出するマラドーナ監督を見ると、両腕に時計をしているでしょう?あれが、ウブロの時計です。マラドーナ・モデルというのもある様ですね。

                (AP)

さて、このウブロという会社。創業は1979年と比較的新しい時計メーカーです。創立者はカルロ・クロッコというイタリア人ですが、現在はジャン・クロード・ビバーがCEOに就いています。腕時計に詳しい人なら聞いた事のある名前でしょう。そうですね、スイス時計業界もマネーゲーム、パワーゲームによる合従連衝を繰り返しています。しかしウブロにおいてはビバー氏の就任後に「ビッグバン」という同社にとってはブレークスルー的モデルがリリースされました。このモデルでウブロの認知度が一気に高まったと言っていいと思います。シンプルで、モダンで、でもオーデマ・ピゲよりもスマートで・・・、 でも高価なんですなー。

私的にも好みなデザインのウブロなんですが、マジで一本欲しいです。もちろん、私ごときにゃ買えないんですけどね。

日本語サイトはこちら → HUBLOT

あ、マンUのスポンサーもやってるみたいですね。

オメガ・2

2010-06-25 22:37:47 | Time
お暑うございます。
虎次郎の乾燥が終わったので、そろそろ研ぎ始めたいのですが・・・、 もうちょっと時間を。 
なので、今回もチクタクさせて頂きます。




これはオメガのスピードマスター・オートマチックです。自動巻のスピードマスターですが、90年代製造のちょい古なモデルです。
約10年前に職場の先輩から当時の相場価格で購入した中古品で、かなりお得に入手できました。


  

このモデルの文字盤は黒地にシルバーのインダイヤルで、この色使いは「逆パンダ」と呼ばれる事もある様です。バックにはシーホースのレリーフがありますが、プロフェッショナルも含めこのシリーズには防水機能は期待できません。せいぜい防滴くらいに考えた方が無難でしょう。


  

このモデルのムーブメントはETA7750がベースになっています。自動巻クロノグラフの定番ムーブメントですね。この機械はオメガ以外にもブライトリングやジン、その他にも名だたるメーカーが数多く採用し、各社が独自に改良や仕上げを施しています。
このムーブメントでちょっと面白いと思ったのは、装着状態で手首を軽くスナップすると時計がブルブルッと震えるほどのローターの慣性を感じる事です。これを初めて体感した時にはちょっと驚きました。もうひとつ、時刻合わせの時に分針を秒針よりも30秒進ませておかないとシンクロしないのも特徴でしょうか。
この時計は手巻き版のプロフェッショナルと比べると、全体的に小さく厚ぼったい印象を受けます。これはこれでコロンとした印象が可愛らしいと思いますし、クロノグラフとしては女性の腕にも似合うサイズですね。




これは比較的保存状態の良い個体でしたが、中古なので少々キズがありました。そこで、入手後すぐに、ケースもベゼルもボタンもブレスレットも、このコンパウンドで根気よく研磨してあげました。このコンパウンドは東急ハンズで購入した物で「アモール」という名称で売られていましたが・・・、ドイツ製なので「アーモア」と読むのではないかと思うのですが、でも本当はよく知らんので、実際はどうなんだろ・・・。
まあどっちでもいいか、アモーレ! あれ??

趣味の話

2010-06-23 00:03:57 | Time
どうも、schuntama時計店です。 ・・・ウソです。

諸事情あって、またまた製作が滞っております。しかしブログは完全に生活の一部と化してしまいました。そこで、時間を掛けずにササッと書ける、別のテーマを取り上げてみます。ええ、チクタクの件でございます・・・。


                    


私は趣味でウクレレの製作をしているのですが、もうひとつの趣味として「時計」があります。
でも時計ならばなんでもよいという訳ではなく、主に機械式の腕時計と目覚まし時計を愛好しております。

以前、製作記事の片隅に作業部屋の備品として使っているセイコー・コロナという昔の目覚まし時計を紹介したことがありました。それ以来、製作が滞っている時の穴埋め記事として(汗)手持ちのいろいろな時計をブログで披露する様になったのであります。なんといっても、機械式の時計は味わい深い。とりわけ、ゼンマイ式目覚まし時計のユルさと言ったら、そりゃもう形容し難い味わいが・・・。
で、その味わいを世間に押し付ける為に、これからも、我が家でチクタクと歯車回しに勤しむ時計たちをこの場で露出させていきたいと思っているのであります。


さて、そもそも、時計のナニがいいのか?

端的に言って、機械式時計が持つ「生き物感」に惹かれる訳です。(きっと、こういう愛好家は多いことでしょう。)
ゼンマイと歯車という数百年間変わらない仕組みが時間を刻み・・・、時計によっては、その様を自分の目で見る事が出来ます。その動きや部品の形は、実に「生き物感」に満ちています。例えばクロノグラフ内部のレバー類なんて、およそメカらしからぬ有機的な形状をしています。内部を見られない時計でさえ、その秒針の動きに心を奪われてしまいます。クオーツの様な1秒毎のステップ運針ではなく、歯車の動きが伝わる細かな振動が、オタクな感動を与えてくれます。

動力がゼンマイである以上、ゼンマイが巻かれなければ時計は止まってしまいます。生き物だって、食事抜きでは動けません。調子の良い時も悪い時もあるし、時計によってチクタクの音質が違うのも生き物っぽい。なにより、心臓部であるテンプとヒゲゼンマイの動きなんて、本当に心臓の鼓動を連想させます。

細かな部品がギッシリ詰まった小さな腕時計に対し、部品数が少ない上に大柄な目覚まし時計(置き時計)の中身はスッカスカです。テンプの振動は「チチチチチチチチ・・・」という精緻感溢れる腕時計に対し、目覚まし時計は「コッチッコッチ・・・」と実に大らか。同じ機械式でも、種類によって大きな差があるのも楽しさの幅を拡げます。

余談ですが、よく「アナログとデジタル」という比較論があります。時刻表示においてはアナログ・・・というか、時分針と目盛による表示が最も人間の感覚に合うのではないかと思います。デジタル表示では現在時刻が瞬時に分かりますが、これは数字を読むという行為です。対して時分針と目盛による表示では、針の位置、あるいは針が示す目盛の位置で時間を理解する事になります。この方式のメリットは、現在時刻以外の時間までも「読める」ことにあると思います。つまり、文字盤を見れば時間軸に沿った計画を立てる事が容易になるという訳です。


                    


で、結局、アナタの時計趣味ってのは一体なんなの?? と思うでしょ。

愛でるんですよ。ただひたすら、愛でるのです。
そこには個々のモデルやメーカーに纏わるストーリーへの憧れ、存在感や美しさに対する所有欲、構造への興味、素材フェチの願望まで、あらゆる要素を満たすものがあるのです。さらに目覚まし時計なら分解しやすいので、胴の再塗装やパーツ研磨などの外装レストアという弄り系の欲求を満たす事も可能です。
その上で「今、何時?」「そうね、大体ね・・・」と時間が分かれば良いのです。


この戯言を最後まで読んで下さった貴方、もし電池式の目覚まし時計しかお持ちでなければ、ぜひひとつ、ゼンマイ式の目覚まし時計を枕元に置いてみてください。毎日ネジを巻いてやらないと止まっちゃうけど、慣れないとチクタク煩くて眠れないかもしれないけど、なんか憎めない機械、という存在は身の廻りの雰囲気を変えてくれる・・・ かもしれませんよ。 

WESTCLOX

2010-06-15 01:14:09 | Time
そろそろ製作に戻りたいのですが・・・、実はずっと体調を崩しています。多分、風邪でしょう。
しかしそんな中、長らく止まったまま動かなかった目覚まし時計が何故か復活!という非常にウレシイ出来事がありました。
連日の時計ネタとなりますが、この際ですからアップしたいと思います。


  

これはウェストクロックス社のナップという目覚まし時計で、アメリカ合衆国製です。風防も胴もプラスチックですが、そこがなんともアメリカぽくて、良い感じの雰囲気を醸しています。この形状はいわゆるTVスクリーン型という呼び方になるのでしょうか。オリス8Daysとは対極のイメージです。


 

文字盤下部に「MADE IN USA」表記が見えますが、下半分が隠れちゃってますね。文字盤の素材は厚紙です。アメリカ製に限らず、この手の廉価な時計には厚紙で作られた文字盤を採用する事がある様です。足はケースと一体成型で、プラスチックならではのディテールです。同じくプラスチックの風防は経年変化で白濁してしまいました。




この時計はメインとアラームの両方を同じゼンマイで駆動します。そのため、時分針調整とアラーム設定が同じツマミを回して行う事になります。合理的な造りではあるのですが、アラームで鳴らした分だけ時刻用のゼンマイの駆動分が消費されてしまうので、改めてネジ巻きする事を忘れない様にしなければなりません。さもないと、いつの間にかゼンマイが伸び切って時計が止まっていた、なんて事に・・・。




サイズ感はこのくらい。これもコンパクトな部類です。駆動音はそこそこ元気で、コッチッコッチッ・・・と軽快な音がします。電池式の時計に慣れた人には煩く感じられる音ですね。ワタクシはむしろカチコチ音で眠りに誘われてしまいますけど。そういえば、この時計のNAPという名前は「うたた寝」という意味らしいのですが・・・。

オリス

2010-06-13 23:25:55 | Time
 

金属ネタ、いきます。今回はオリスの目覚まし時計です。これはたぶん、珍しいのではないでしょうか・・・。

オリスはスイスの機械式腕時計メーカーとして知られています。創業は1904年。比較的リーズナブルな値段とバリエーション展開で、機械式時計の入門ブランドとしても人気がある様です。私もオリスの腕時計には興味があるのですが・・・未だ購入経験がありません。
さて写真の時計ですが、10年くらい前に購入した中古品です。オリスの目覚まし時計という、個人的には見た事も聞いた事も無かったモノが約3千円ほどでしたので、発見・即購入したのでありました。ロココな風貌もお気に入りです。




購入時の外観はかなりヤレていました。新品ではおそらくブロンズ調であったと思われる胴のメッキ処理は大部分が剥げ落ちていたので、全部剥離して真鍮の地を敢えて露出させたままにしました。これはこれで素材の味わいを感じられます。裏ブタは金色の塗装で、ネジ巻き周囲やフタの角などの塗装が落ちていたりと相応の使用感があります。


  

全体の雰囲気もさることながら、ディテール的にもなかなか惹かれるものがあります。非常に繊細なアラームボタン、「いかにも」な造形の足、葡萄の意匠が施された針、エッチングの立体感を活かした文字盤はベースが銀色のヘアラインでインデックスはスタンピング。なかなか華やかです。この文字盤に腐食が無いのはラッキーでした。




大きさは掌サイズ。ムーブメントは懐中時計の物を転用したかもしれないですね。動作音は静かでカチコチ音が気になることもありませんし、サイズ的に考えたらトラベルクロックなのかもしれません。アラーム音には特筆するものはありません。ありがちな「ミュートされた非常ベル」の音、とでも言いましょうか。

まあ、なんといってもオリスです。きちんと造られているので、小さな目覚まし時計でもズッシリと重く、存在感があります。もちろん、今も我が家において現役で動いてもらっております。