12号機 KPSさんのウクレレ

この記事の日付はウクレレの完成日です。後日、カテゴリーと本文を変えて再掲載しました。（2010年6月）

注文製作第4弾、KPSさんのウクレレ。初めて製作したフルテナーサイズです。（Yさんのはミニテナーです）材からシェイプまで、外観上あちこちの要素がギターぽく出来ています。シトカスプルースのトップにインディアンローズのサイドバック、ボディの基本形はマーチン・テナー、バックストリップにはヘリンボーン、バインディングはアイボロイド、ヘッドはリッケンバッカーのイメージ・・・　と、KPSさんのこだわり要素を詰め込んであります。文字だけだと？？？な印象でも、実際に見ると結構まとまり良く出来ていると自負しております。
しかし最大の特徴は、セミカッタウェイでしょうか。これはKPSさん所有のトゥルースを範として、私なりの構造解釈で製作しました。カッタウェイ部分はインディアンローズ無垢材の削り出しを埋め込んであります。無垢といっても只の塊ではなく、ボディ容積を犠牲にしない様に「板厚」を持ったパーツとして製作し、ボディに合わせ込みを行いました。
華美な装飾に走らずとも、十分個性的。更に、よくよく見れば色々凝っている・・・、そんな1本になったと思います。おそらくこれと同じ物は存在しないでしょう。ワンオフならでは、ですね。

　

　　

　　

　　

　

11号機 Rさんのウクレレ

この記事の日付はウクレレの完成日です。後日、完成前後に散発的に撮影していた写真を新たにまとめました。（2010年6月）

注文製作ウクレレ第3弾、Rさんのウクレレ。Sさんのウクレレ「虎次郎」と同じく、ハワイのUkulele Supply of Hawai'iから輸入した5Aのカーリーコアで製作したコンサートです。仕上げ塗装は玄々化学のニトロセルロースでグロスフィニッシュ。ヘッドには、フラダンサーでもあるRさんのこだわりが凝縮されたフラガールのインレイ。ペグにはYさんのウクレレ同様、Knilling社製バイオリン用遊星ギア内蔵ペグを加工して装着しました。（2010年5月、ゴトー製UK12に組み替え）ネックとバック中央にはマスターグレード・カーリーコアとカーリーメイプルを積層し、レイラニを意識したアピアランスとなっています。指板、ブリッジ、ロゼッタにはココボロを使用、落ち着いた赤が明るい色合いのコアを引き立てています。パーフリングはアバロン、ポジションマークにはドンキーシェル。ポジションマークはプルメリアをイメージしたインレイで、花びらを1枚ずつ切り出してあります。（星にも見えますが・・・） パッシブピエゾのピックアップを搭載し、ボリュームポットにはカーリーコアを削り出したお手製のノブを取付けました。コアづくしのこのウクレレ、オーナーさんは「木愛姫（こあひめ）」と命名して下さいました。

　　

　　　　

　　

　　　

　　

10号機 Yさんのウクレレ

schuntamaオリジナル10号機（通算12号機）、Yさんのウクレレです。

ミニテナーのカッタウェイで12Fジョイント、ペグは木ペグに見えて実はギア内蔵式、
材のグレードは実用レベル、装飾を廃してシンプルに・・・等々、Yさんの拘りを形にした１本となりました。

私としてもこのボディサイズと形状、ニトロセルロース塗装など、初めてトライした要素が多く勉強になりました。
ツッコミどころも多々ありましょうが、ネガもポジも得た物は必ず以降の作品にフィードバックしていきます。

サムネイルが揃わずにガチャガチャしてますが・・・、ご勘弁を。クリックで拡大します。
仕様は一番下に書いておきました。













【 10号機　仕様 】
ミニテナー・カッタウェイ　12フレット・ジョイント　弦長410 mm
ボディ、ネック　　　：ヨーロピアン・メイプル2ndグレード
トップ　　　　　　　：イングルマン・スプルース（割と良いグレード）
指板、ブリッジ　　　：エボニー
バインディング　　　：エボニー
ロゼッタ　　　　　　：エボニー
ブレース　　　　　　：シトカ・スプルース
ブロック、ライニング：アフリカン・マホガニー
ネック・インサート　：カーボン
ポジション・ドット　：メイン／M.O.P　サイド／ABS
16～18フレット　　 ：コーリアンをインレイ
塗装　　　　　　　　：ニトロセルロース（玄々化学工業製）
ピックアップ　　　　：パッシブ・ピエゾ×2 貼付けタイプ（ノンブランドの注文品）
ペグ　　　　　　　　：パーフェクション・ペグ（Kniling社製）3/4バイオリン用を加工

9号機 コンサート

東京都認定ヘブンアーチストであるshu-sanからのご依頼で製作したウクレレです。私がNUA（日本ウクレレ協会）入会後、初めてオーダーを頂いて製作した記念すべきウクレレ。通称「虎次郎」。現在、shu-sanのヘブンアーチスト活動における演奏には殆どこの虎次郎をご使用頂いております。

材はバート・ポッター・コレクションの5Aカーリーコアをボディに、ネックにはホンジュラス・マホガニーを使いました。
その他として、指板、ブリッジ、バインディング、ロゼッタ、ピックガードにはエボニーを、インレイの貝はM.O.P、ナット、サドルは牛骨を使用。ピックアップはパッシブ・ピエゾをシングルで。ペグはゴトーUK700。仕上げの塗装はKTM9水性クリアーです。

　　　

　　

　　

＊ 2010-03-17 掲載