schuntama Ukulele

Eile mit Weile.

バインド済み

2010-04-30 02:33:41 | Works in Progress
 

虎次郎リフレッシュプラン、進めております。作業者は一人しかおりませんので、その間、他のレレは止まってしまいます。
他のレレを進める時には、虎次郎リフレッシュプランが止まります。当然ではありますが、そういうワケです。意味不明。

さて、擦り減った古い指板バインディングを取り去り、接着面をキレイにしてからおニューのバインディングを接着しました。今回も、樹脂のバインディングです。これもまた2年後には交換する事になるのでしょうか。あるいはそれより早く・・・?




ナットの合わせ部分でハミ出たバインディングはきっちりと揃えておきます。ゼロフレットに相当する部分ですし、丁寧に。




ネック幅からハミ出る部分も削り落とします。樹脂の削り屑は静電気の作用で手にまとわりつくのでイライラ・・・。


  

樹脂のポジション・ドットを埋めます。仕上がりの写真を見るとなんだか表面がばっちいですが、これも静電気で微細な削り粉が付着した所為です。もちろん、塗装時にはこれら微細なゴミは除去いたします。

ああ、今回もフィラーまで進まなかった・・・。

Swatch

2010-04-25 04:16:31 | Time
またまた、なかなか、製作に復帰できません。タイミングが悪いとしか言い様がありません。

こんな時には、例によって金属ネタで気分転換をしてみます。
手持ちの金属モノを晒すシリーズ、今回は腕時計。スウォッチ・アイロニー「ボディ&ソウル」の初期型です。

               

スウォッチといえば樹脂製のデザイン時計ですね。デザインは好きなんですけど、「クオーツ&樹脂」であることにどうしても馴染めませんでした。そこへ彼らの「自己否定バージョン」であるアイロニーが発売されたので、喜々として飛びついたのがこのモデルという訳です。「自動巻&鉄」のスウォッチですね。
これは最初期型なので、購入後すでに10年以上が経過しています。現行モデルはブレスレットが違うだけですが、もしかしたらムーブメントなどの見えない部分が改良されているかもしれません。

      

両面がシースルーなので、会社の歯車・・・じゃない、歯車の付いた機械が好きなワタクシとしてはサイコーな時計です。

     

おお、ETAのエボーシュマークだあ・・・ なんて、これだけでご飯一杯いけるくらいこういうのが好きなんです。
そうかといって、輪列の各名称と順番を言えるくらい詳しい訳でもありません。ただのフェチなのかもしれません。

               

おそらく個体差であると思われますが、不具合がひとつだけあります。秒針の先が樹脂レンズの内側を半周分擦っているために傷跡が付いています。組付け精度不良であることが原因かと思います。秒針の先は削り取られた樹脂レンズが固着して白くなっています。これはこれで見易くて良い・・・ワケありませんな。

                              

初期型のチャームポイントは、このエクステンション・ブレスレットでしょう。蛇腹バンドとも呼ばれます。サイズ調整が不可、ゴミが溜りやすい、毛深い人は挟まれてしまう・・・のが弱点ですが、ビローンと伸ばして手首をスルリと通すだけで装着できるお手軽感が何とも言えないユルさを醸します。現行モデルでは駒タイプのブレスレットですが、そちらの方が高価そうに見えます。

あ、最大のウィークポイントを忘れてました。パッと見た瞬間に何時何分か判断できないんです・・・。

ケイキ屋さん

2010-04-20 01:56:57 | Works in Progress


ケイキのロゴマークのレプリカを製作したものの、結局はフィルムの出来が悪くて使えなくなってしまいました。
版下から始めてかなり時間を費やしただけに、非常に悔しい思いです。ヘッド・・・じゃない、頭を冷やして、再度トライしてみます。それでもダメだった場合・・・、ヘッド表面だけ塗装を剥離せずに現状のロゴマークを活かすという事になります。オリジナルのロゴを残せるので本当はそうしたいのですが、全体をリフレッシュするのにヘッド表面だけ荒れた状態なのも妙だし、さらに新旧塗膜の境目を上手くぼかせる保証も無いので、ロゴマークを複製してでも全部やり直したかった訳です。
しかし、あまり意固地になっても良い事ありませんから、引き際を感じたらヘッド表面は古いままで仕上げる事にします。


 ネックが裸になりました。実際、ヌードと呼ぶこともあります。


 LMIのアクリル・ペーストで目止めします。これ自体による着色効果も若干期待。


 干します。

レレ・イズ・リアル

2010-04-19 02:10:24 | Works in Progress


ケイキちゃんを抜歯・・・じゃなくて、抜フレットしました。


 

左の写真が抜いたフレットですが、タング(指板に刺さる足)に付けられたバーブ(抜け防止のかえし)に注目。なんと、お手製のバーブです。現在では右の写真の様に最初からバーブド加工されたフレット・ワイヤーが入手できますが、昔は組立職人が一本ずつ手加工していたのでしょうか。


 

指板を均すのでナットを外しました。もっとも、フレット打ち直し&新規サドルのために修正前に対し弦高が変化するでしょうから、ナットも作り直す予定でおります。オリジナルはローズウッドのナットでしたが、新作分はエボニーにしようと思います。フレットやらサドルやらナットやら、外した部品は小袋に入れて保管しておきます。今回のリペアで使うことはありませんが、オリジナル部品は極力残しておくのがよいでしょう。何かの折りに参考にする機会があるかもしれません。




虎次郎もフレット抜きをしました。こちらはフレット自体に摩耗など傷みはありませんが、指板バインディング交換のために抜く事になります。しかしそれとは別に、新たにフレットの幅を「僅かに詰める」セッティングで打ち直します。これはオーナーであるshu-sanのこだわり項目であります。


 

続いて塗装の剥離を開始いたします。虎次郎の塗装はKTM9という水性クリア(ポリウレタンの一種)で、柔らかめの塗膜です。今度はニトロセルロースのラッカーで再塗装します。スクレーパーでスルスルサクサクと剥離していきますが、やけに手捌きがしやすいので何故だろうと思ったら・・・、自分が造った形だから、という事に気付きました。そう考えると、直すのも製作者が行うのが望ましいのかもしれません。
というのも、新規製作とリペアは、似て非なるものです。プロの世界でも、作る人と直す人は棲み分けているくらいですし。これらは一見やっている事に差が無い様に感じますが、実は手順なども含めて内容的にかなり異なります。実は、造るよりも直すことの方が難しいのではないかと思います。個人的に、リペアマンというのは博識であるというイメージがあります。ビルダーも凄いと思いますが、リペアマンという人達も本当に深い世界に生きているのだと思います。
へ、私ですか?わたしゃ、ソルティ・ドッグの塩だけ舐めてる様なもんです・・・。




さて今度は、オーバーラッカーされて更にうねっていたケイキちゃんの指板表面を均しておきました。塗膜の経年変化で不自然なゴールドに見えていたM.O.Pは本来のホワイトシルバーな輝きを取り戻しました。やっぱり指板表面はナチュラルな処理が一番良いと思うのは私だけでしょうか。




2本とも、かなり気持ちが入っています。作業しながらこのウクレレ達と、お話というか、交信というか、なんかそんなことしてて、・・・え、キモイ?
あー、3姉妹が呼んでいる、、、後で騒いでいる、、、早く造れって・・・。

ケイキ判断

2010-04-18 02:00:46 | Works in Progress
      

なんだかんだ言って、気になって仕方無いケイキちゃん。

今回はブリッジをリフレッシュしました。昔のウクレレによくあるパターンでボディと一緒にブリッジとサドルもラッカー塗装されておりました。塗装の剥離を行なった後、経年変化でくたびれた樹脂サドルに代わって牛骨をセット。サドル溝も若干拡げております。ブリッジはこのまま素地で磨いて、最後に軽くオイルを塗ろうと思います。ちなみに指板も同様に仕上げるつもりです。

キンキラキンにさりげないのは、ヘッドに貼るロゴマーク。これを切り離して使います。もちろん、このデカールも製作いたしました。統一されていないステムの太さやスペーシングの不揃い加減もオリジナルの雰囲気を踏襲しております。オリジナルはヘッドの中心に対して斜めに貼られていましたが、そこまでは参考にしないでおこうと思います。

ケイキ動向

2010-04-16 06:29:20 | Works in Progress
               

ウクレレの新規製作だったり、はたまたリペアだったり、日々の作業に一貫性が見られないと感じられましょうが・・・、
その日の作業に充てられる時間を考慮した上で出来る事をやるというスタンスなので、どうしても偏った進行になりがちです。

ということで、今回もケイキ。ブリッジを剥がしました。塗装剥離の前にやった方がよかったかもしれませんが、ま、大丈夫。

ケイキ対策

2010-04-14 01:46:19 | Works in Progress
 

今夜はケイキを。あ、夜食ではありませんよ・・・ うーむ、もはやベタ過ぎますな。
作業に先立ち、弦とペグを外しました。オーナーさんからは、この際出来るだけ直して!とご依頼頂きましたが、再塗装などに若干の躊躇があったのは事実でした。しかし、ブリッジがこの様になっているのを見たら、何かがふっ切れた思いがいたします。


  

ですので、出来る事はやらせて頂く事にしました。自分で削っておいてアレですが、ローウッド状態のケイキを見るのは初めての経験です。
え?ぜ、全音キットですと?うーむ・・・。 さて、ネック周りは次の機会に削ります。


  こりゃ、だいぶお疲れですな。こちらもリフレット確定・・・。


  虎次郎はスクラッチガードを外しました。

帰省中

2010-04-13 06:08:41 | Works in Progress
               

虎次郎が里帰りしております。
ヘブンアーチストのshu-san、あるいは出稽古の親方の相棒として日々の演奏活動をサポートしてまいりましたが、製作から2年が経ってだいぶヤレてきました。演奏活動のタフさを物語る傷や摩耗がそこかしこに見られます。そこで、全体的にリペアして疲れを癒し、新たに頑張って頂こうということになりました。まずは足湯に浸かって・・・、 ウソ。

メニューは指板のバインディング交換、リフレット、塗装の剥離、ラッカーによる再塗装、スクラッチガード新規製作、などなど。

この作業は製作中のウクレレの推進やケイキのリペアもある中での大修繕となるので、相応の時間が必要となります。おっと、月末にはもう1本の玉のレレがペグ交換に里帰りする予定もあります。

レレのおじさん

2010-04-12 01:10:26 | Works in Progress
 

久し振りに3姉妹とお会いしてまいりました。「あらあ、最近見なかったわねえ」って言われた気分ですが、そりゃ飲み屋か。
今回はトップ側の接着面のサンディングを行いましたが、あまりに地味なので作業中の写真すらありません。とはいえ、ただ削れば良いというものでもないので、地味でも時間だけは掛けておりますが。作業が終わったら簡易モールドごと重ねて置いておけるので、なんとなく整頓した気分になれます。

あ、タイトルには何の意味もありません。


  

さてこちらはリペア中のカマカ・ケイキ、 ・・・そうです、まだ我が家にステイして頂いております。バック側にも剥がれが発見されたので修繕のために宿泊延長という訳なのですが、今のうちに発見出来てよかったです。これを機に、全体的に塗装などでリフレッシュしたいというご要望を頂きました。つまり、さらに宿泊延長ですな。
このレレは塗装の傷みだけでなく木部の欠損があるので、こうした部分をどう処理するかが問題です。そしてすでに再塗装歴がありますが、面倒なことにパテを使って整形している部分が多数あります。これも問題な訳ですが、これらを解決するには全体の塗装を剥離して木地調整の後に再塗装するのが良いと思われます。がしかし、ヘッドのロゴ・デカールは残さねばなりません。うーむむむ、思案は尽きず・・・。