schuntama Ukulele

Eile mit Weile.

オメガ・1

2010-05-26 02:53:08 | Time
さて、金属ネタです。
ということは、また製作/リペアが滞っているという事に他なりません。なので、またヨタ話でも・・・。




今回の金属は、オメガ・スピードマスター・プロフェッショナル。
この時計はNASAの有人宇宙飛行における制式装備品としてつとに有名です。1960年代のマーキュリー計画に始まって、ジェミニ、アポロ、スカイラブ、スペースシャトルに至るまで、「市販状態のまま」で宇宙空間を飛んできました。(厳密には、宇宙服の上から装着するためにブレスレットが長めのベルクロバンドに交換されましたが。)もちろん、アポロ11号で月に降りた時計でもあります。
60年代当時からよほど基本設計が優れていたのか、特別な処理無しでNASAのテストにパスし、そのまま宇宙へ行ってしまったというのがストーリー的にスゴいのですが、現在でもほとんど変わらない姿で販売されているのもスゴい訳です。そんなにスゴい時計がディスカウントストアで普通に売られているというのも、また別の意味でスゴい・・・。(私は並行輸入販売店で購入しました)


  

これは2001年に購入したシースルーバックのモデルです。そのためムーブメントは「見せる」ための仕様になっており、ロジウム・メッキにコート・ド・ジュネーブやペルラージュといった磨き処理が施されています。ちなみに宇宙に行ったモデルは中身が見えない通常モデルで、ステンレスの裏ブタに軟鉄製インナーで塞がれています。しかし基本は全く同じですから、シースルー外周には「FIRST WATCH WORN ON THE MOON」と刻まれています。そうです、この「月に行った・・・」というのが、この時計の最大のセールスポイントですね。


 

細かい話をすると、マーキュリーからアポロまでの有人宇宙計画に使われたスピードマスターにはCal.321というムーブメントが搭載されていました。その後、基本設計を変えずに刷新した(?)Cal.861を経て、現在販売されているモデルにはCal.863が搭載されています。シースルーバックのモデルでは番号の先頭に1が追加されてCal.1863となります。右の写真をよーーーく見ると、天輪の下に1863の刻印が・・・。




2001年当時、とにかく私は「手巻きのクロノグラフでシースルーバックの現行品の時計」が欲しかった訳です。すなわちそれはオメガ・スピードマスター・プロフェッショナルしか存在しなかったのでありますが、購入を強力に後押ししたのは「宇宙」という付加価値でした。もうメロメロです。関連書籍だけでもこれだけ揃えたりしました・・・。

とはいえ、欲しい欲しいというだけで高額の買い物ができるほど世の中は甘くありません。購入にあたり、相応に辛い思いはしたつもりです。それでも、クロノグラフのスイス製機械式腕時計としてはリーズナブルな価格帯であるというのがオソロシイ・・・。

Swatch

2010-04-25 04:16:31 | Time
またまた、なかなか、製作に復帰できません。タイミングが悪いとしか言い様がありません。

こんな時には、例によって金属ネタで気分転換をしてみます。
手持ちの金属モノを晒すシリーズ、今回は腕時計。スウォッチ・アイロニー「ボディ&ソウル」の初期型です。

               

スウォッチといえば樹脂製のデザイン時計ですね。デザインは好きなんですけど、「クオーツ&樹脂」であることにどうしても馴染めませんでした。そこへ彼らの「自己否定バージョン」であるアイロニーが発売されたので、喜々として飛びついたのがこのモデルという訳です。「自動巻&鉄」のスウォッチですね。
これは最初期型なので、購入後すでに10年以上が経過しています。現行モデルはブレスレットが違うだけですが、もしかしたらムーブメントなどの見えない部分が改良されているかもしれません。

      

両面がシースルーなので、会社の歯車・・・じゃない、歯車の付いた機械が好きなワタクシとしてはサイコーな時計です。

     

おお、ETAのエボーシュマークだあ・・・ なんて、これだけでご飯一杯いけるくらいこういうのが好きなんです。
そうかといって、輪列の各名称と順番を言えるくらい詳しい訳でもありません。ただのフェチなのかもしれません。

               

おそらく個体差であると思われますが、不具合がひとつだけあります。秒針の先が樹脂レンズの内側を半周分擦っているために傷跡が付いています。組付け精度不良であることが原因かと思います。秒針の先は削り取られた樹脂レンズが固着して白くなっています。これはこれで見易くて良い・・・ワケありませんな。

                              

初期型のチャームポイントは、このエクステンション・ブレスレットでしょう。蛇腹バンドとも呼ばれます。サイズ調整が不可、ゴミが溜りやすい、毛深い人は挟まれてしまう・・・のが弱点ですが、ビローンと伸ばして手首をスルリと通すだけで装着できるお手軽感が何とも言えないユルさを醸します。現行モデルでは駒タイプのブレスレットですが、そちらの方が高価そうに見えます。

あ、最大のウィークポイントを忘れてました。パッと見た瞬間に何時何分か判断できないんです・・・。

G-Shock

2009-10-29 00:07:05 | Time
4弦が切れてショック・・・という意味のタイトルではありません。

暫くは本業/体調優先モードのため、また金属ネタでお許しください。




さて、今回は機械式目覚まし時計ではなく、クオーツ式腕時計です。
カシオ計算機の代名詞的存在のG-Shock、これはGW-1700BTJという品番のモデルです。ベゼルとブレスがチタン合金製なので、外観とは裏腹にとても軽量です。このモデルはG-Shockの中でもシンプルなデザインで、私の様なおじさんでも違和感無く装着できます。ケースとブレスはガンメタ色のコーティング、文字盤の色は見る角度によってパールホワイトからシャンパンゴールドに変化します。インダイヤルは反転液晶になっています。

防水・ソーラー発電・電波時計・耐衝撃という日常使いにおいてはほとんど究極に近い腕時計が欲しかったのですが、こんな要件を満たす腕時計なんて、やっぱりG-Shockだけでしょうね。電波時計なので時刻は常に正確ですから、我が家の機械式時計はすべてこのG-Shockを基準に時刻合わせをしています。これは2年ほど前に購入しましたが、転んだりぶつけたり擦ったりドアに挟まったりして、すでに傷だらけです。(デカいからぶつかるという話もありますが)

無人島にひとつだけ時計を持って行くならコレ!というくらいに信頼性の高い素晴らしい時計なのですが、どうしても避けられないメンテナンスが生じました。「お掃除」です。


  

で、外装をバラしてみたところ・・・、 キ、キタナイ!!! こりゃ、えんがちょだあ!バリアー!

最近、時計のあちこちが白っぽく粉を吹いた様な状態になっていて、非常に気になっていました。G-Shockは耐衝撃性能とデザインを両立させるためか、ムーブメントを取り囲む外装パーツの構成が複雑なモデルが多いです。このモデルも例外ではなく、あちこちにあるパーツの合わせ目から水分や埃が入り込んで、写真の様に堆積してしまいました。堆積物は固着する前に落とさねばなりません。裏ブタを外すと防水性能を落としてしまう可能性が大きいので、それ以外をバラしました。ブレスの駒は面倒臭いので、パス。


 

超音波洗浄機があればよいのですが、ヤシの実洗剤と歯ブラシでシャカシャカと擦り落としました。
それでも、ほら!こんなにキレイになりました。




組み立てはちょっとしたパズル状態・・・。




出来上がりです。いやー、これは精神衛生的にも効果が大きいです。非常に気持ち良いです。

・・・あれ?




   バネ? 

BAYARD

2009-10-23 00:02:12 | Time


えー・・・、金属ネタであります。

この前のセイコー・コロナに続いて、今回の目覚まし時計はバヤール。聞いた事の無い名前ですが、フランスの会社です。
7、8年前くらい前にオークションで入手しました。年代は不詳ですが、今も元気に動いています。コロナよりひとまわり小さなこの時計、ヨーロッパらしいコリッとした質感に加えて、なんともイケてる書体のインデックスがお気に入りです。スモール・セコンドは無く、上部にアラーム時刻設定のダイヤルがあるのみです。


  

コロナ同様、風防がガラス製、他は全て金属製です。小さくともズッシリと重量感に溢れる時計です。
丸く可愛らしいゼンマイ巻きのツマミは可倒式で指当りが優しく、ゼンマイを巻く時に痛い思いをしなくて済みます。というのも、ゼンマイ式目覚まし時計は時分針用とゼンマイ用、アラーム用と複数のツマミが接近しているためにツマミを回している時にあちこち指がぶつかります。しかも角が立った金属板だったりするので、ちょっと痛いのです。
ぐるりと見回すとあちこちメッキが曇ってしまっておりますが・・・、これも味わいのひとつです。錆に至る前に磨けばよろし。




6時の下には、ちっちゃく「MADE IN FRANCE」とあります。

他の時計もそうなのですが、そのうちメンテナンスに出してやらねばなりません。そこはやっぱり、機械ですので。