これまた久々にゼンマイ目覚ましネタであります。
今回はドイツ製、Wehrleです。ヴェーアレと読みます。巷では何故か「ウェラ」という読みで売られているので腑に落ちなかったのですが、ドイツ人に確認したところ「ヤー、それはヴェーアレである」とのことでしたので、ヴェーアレが正しい読みです。ちなみにウェラというのは、一般的にはヘアコスメティックのWELLAでしょう。もっとも、ウェラもドイツの会社ですので本来の読みはヴェラなのでしょうか。
のっけから脱線しましたが・・・、この時計は8年ほど前に東急ハンズ渋谷店にて購入しました。ドイツ製ゼンマイ目覚ましならばユンハンスが欲しいところですが、ほとんど入手できません。しかし当時は、このヴェーアレならば比較的入手しやすかったのです。しかも新品です。スモールセコンドとアラームセッティングの針が樹脂製、後足がゴム製なのが残念ですが、その他は私好みに金属で出来ています。駆動音は普通?にコッチ、コッチ、と聞こえてきます。あっちに置いてもコッチ、コッチ、と聞こえるので、電池式に慣れた人には煩わしいかもしれません。
なぬ、おまえのギャグも煩わしいですと?うーむむむ・・・。
文字盤には「Commander」「niteglo」の表記があります。ゼンマイ目覚ましにCommanderとはどういうネーミングなのかちょっと意味不明ですが、もしや、起きろ!と命令するという意味でしょうか。nitegloはその名の通り、針とインデックスが蓄光塗料で光ります。6時位置にはGERMANYとありますが、その右のアラビア文字は何と読むのでしょう。カラーリングからしても、この時計は中東向けの製品なのかもしれません。そして社名の下には「since 1815」、EST.1833のCFマーチンより古い創業なんですねー。おっと、そういえばマーチンもドイツ出身でした。
この時計、実は購入してから数ヶ月で動かなくなってしまいました。原因が分からないまま何年も押し入れの肥となっていたのですが、最近フと思い付いて機械の動作状態を観察したところ、心臓部であるテンプの芯が斜めにズレて回転していた事が分かりました。そのため摺動抵抗が大きくなり、回転運動が止まってしまったのです。そこで、素人ながらにもテンプの軸受けの微調整を繰り返し、どうにか止まらずに動き続ける事が出来る様になりました。自分で機械式時計を直したのは、これが初めての経験です。その意味でも、思い入れの深い時計となりました。
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